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子どもとの約束みんなどうしてる?親子で上手に約束する6つのコツ。

公開日:2020/06/17
最終更新日:2020/06/17

子どもがなかなか約束を守ってくれない

「子どもと約束をしても、なかなか守ってもらえない…」ということを気にしているママやパパは多いのではないでしょうか。むしろ「毎回、約束を守れている」お子さんの方が少ないのかもしれません。

例えば「ゲームは1日2時間まで」「夕方5時までに帰ってくること」「お菓子は2個まで」など、子どもとこういった約束を決めているご家庭も多いはずです。

約束を守るということは、友だち付き合いなど、人間関係において信頼を築くために重要なことです。小さいうちは約束を守れなくても大目に見てもらえることもあるかもしれませんが、将来的に、社会生活を送っていくためには約束を守れるようになっておく必要があります。

また、自分自身をコントロールしていくということは、健康面でもいい影響を与え、幸福感を得られやすくなります。

お子さんの先々の未来を考えたとき、約束を守れないお子さんに対して、ついつい感情的に叱ってしまうのは仕方のないことかもしれません。

では、子どもは、どうして約束を破ってしまうのでしょうか。どうすれば約束を守ってくれるようになるこのでしょうか。今回は、約束を守れない理由や子どもとうまく約束をする方法をご紹介していきます。

アデック流子どもとの約束の守り方

守れない理由①理性が弱い

子どもは「そもそも約束を守れない」という前提で考えることが大切です。「自分の子どもはそんな子じゃない」と子どもを信じたいという気持ちをぐっとこらえて、一般論で考えるほうがスムーズです。

私たちの脳には「欲求」や「衝動」を司る大脳辺縁系という部分と、「理性」を司る前頭前皮質という部分があります。

子どもの脳はまだ未発達です。赤ちゃんがミルクを求めて泣くように、生きるために大脳辺縁系は生まれつき発達しているのですが、理性を司る前頭前皮質が未熟です。まず、子どもの理性が衝動に勝つことはどうしても難しいのです。

「ゲーム1時間と言われていたけれど、まぁいっか」「お菓子は1個って言われてたけれど食べちゃえ」というふうに子どもがなってしまうのは、脳の構造から影響を受けているからなのです。

また、子どもだけではなく、大人である皆さんでも体験したことがあるのではないかと思いますが、大脳辺縁系があらゆる目の前にある刺激にとても反応しやすいからでもあります。それは食べ物の供給が安定しない原始時代に、私たちの祖先が生き抜くために必要なものであったためです。

「親のしつけが悪いんだ」、「子どもが成長していない」などといった事情で約束が守れないわけではない、というわけではないのです。

守れない理由②忘れてしまう

守れない理由として他に挙げられるのは「そもそも約束したことを忘れてしまう」ということです。

先ほど述べた脳の部位である大脳辺縁系は、何かに集中したり、何かに夢中になったりしているときには、パワフルに活動します。

集中状態、夢中になっているという点は、ポジティブなことではありますが、その一方、約束を守るという点では「ゲームは1時間で終わるつもりが、いつの間にか2時間経っていた!」「夢中で遊んでいたら、いつの間に日が暮れていたいた!」と約束事を忘れてしまう原因にもなってしまいます。

皆さんも子どものときに一度は経験したことがあるのではないでしょうか。あらゆる刺激に反応してしまう分、「そろそろゲームを終わらせる時間だな」と思っていても、ゲーム内で報酬が得られる、あとちょっとでステージクリアといった目の前に刺激があると、子どもはそちらに注目してしまうのです。

決して親を困らせようとか、意地悪しようとか意図して破っているわけではありません。脳の機能と子どもが置かれている環境によって、約束自体を忘れさせてしまうのです。

守れない理由③なぜ約束するのかわかっていない

どうしてゲームを好きなだけやってはいけないのか。どうして暗くなる前に帰らないといけないのか。どうしてお菓子を好きなだけ食べてはいけないのか。お子さんから質問をされて、うまく答えられなかったこともあるのではないでしょうか。

約束の理由や意味がそもそも分かっていなければ、心の奥では理解や納得をしていない場合もあります。理解、納得をしていなければ、約束を守ろうとする気持ちが生まれません。

なぜその約束事を守らないといけないのかをきちんと説明されなければ、「親に怒られるからしょうがなく約束を守っている」程度でしかなく、約束事としての効果が弱くなってしまいます。

親子だからといった理由で結ぶ約束事は、約束とは言えません。相手が子どもだからと言って、省かずに説明をしてみてはいかがでしょうか。説明をしてもわからない場合は、仕方がないかもしれませんが、基本的に約束は相手との合意があって初めて成り立つものです。

子どもと上手に約束する方法6つ

では、ここからは子どもが約束を守りやすい約束をする方法、工夫をご紹介していきます。なかなか子どもが約束を守ってくれないというときには、ぜひここにある方法を試してみてはいかがでしょうか。

方法①子どもと一緒にルールを決める

1つ目は、子どもと一緒に約束を決めることです。

親が最初からあれこれ約束事を決めてしまっては、子どもは「押しつけられた」「縛られている」というふうに感じてしまいがちです。自分で考えたこと、自分で決めたことだからと、そこに自分の意志があると責任を持って約束を守ろうという気持ちが芽生えます。

また、本人が能動的に考えて作った約束ならば、きちんと守れる、達成できる条件になりやすいでしょう。ただし、反対に守れそうにない無茶な約束をしてしまう可能性もあるので注意は必要です。

もちろん、自分で決めてしまうと「子どもは自分に甘いから、自分に甘いルールになってしまいそう」という心配があるかもしれません。

例えば、子どもが「1日10分勉強する」と言ったとしても、親からすれば「それでは少なすぎる」と思うかもしれません。しかし、約束を実際に守って実行していくのは子どもです。子どもからすれば、親御さんの要求はハードルが高すぎる可能性があります。

上記の例の場合、時間が少なすぎると感じるのであれば、最初は子どもが決めた時間から始めて、徐々に時間を増やしていくというふうにしてみてはいかがでしょう。子どもが決めた約束に対して、親が上乗せ提案していく流れが望ましいです。本人の意思が尊重された結果にもなり、守りやすくなるでしょう。

方法②遊びに夢中になる前に、約束を確認する

2つ目は、夢中になる前に、約束を確認するということです。

子どもは良い意味でも悪い意味でも集中しすぎてしまうことが多く、そうして約束を破ってしまうということが多々あります。ですから、まず夢中になる前に、約束事を確認してみてください。

例えば、子どもが遊びに行ってくる前に、子どもに「5時のチャイムの前に帰ること」と言わせてみることです。自分の口で約束事を言ってみると、しっかりと記憶に残ります。

その際は、ただ言わせるだけでなく、しっかり目と目を合わせるようにするとより効果的です。子どもの記憶に残り、たとえ遊びに夢中になっても、ふとした瞬間にママの顔とともに約束を思い出すでしょう。

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方法③アラームをセットする

3つ目は、アラームをセットすることです。

ゲームや遊びに夢中になっていると、約束した時間を忘れて、ずるずると続けてしまうというのが、子どもというものです。目覚まし時計のアラームやキッチンタイマーなどをセットしておくことで、約束の時間を忘れることを防ぎます。

ただし、ゲームを例にとって言えば、ゲームを始めると同時に、アラームをセットするという習慣を根付かせないといけないのは、少し苦労することかもしれません。

そんなときには、「アラームをセットする」という約束事を紙に書いて貼っておくということも、たびたび目に入ってくることによって、視覚的に約束を思い出させるので有効です。

方法④紙に書いて貼っておく

4つ目は、紙に書いて貼っておくことです。

夢中になり、約束をよく忘れてしまう子どもに思い出してもらうのに、紙に約束事を書いて貼っておくことも有効です。ポストイットなどを使い、約束事を書いて、見えるところに貼っておきます。口で言うよりも、紙に書くことで重みが増します。

ポイントはその紙を自然と目に入るところに貼っておくということ。例えば、子どもがテレビゲームをしている場合、テレビを見ていて、その視界に入る場所、テレビの端っこやテレビの上に「ゲームは1日1時間」と約束事を書いた紙を貼っておきます。

ふと目に入ったときに、子どもは自然と時計やアラームを気にするようになり、「そろそろ時間だ。終わらせなきゃ。」と思うはずです。

方法⑤約束を守れたとき、褒めてあげる

5つ目は、約束を子どもが守れたときに褒めてあげることです。

子どもが約束を守るということは大人よりも困難なことです。それを成し遂げたわけですから、守れた子どもには、いっぱい褒め言葉を投げかけてあげましょう。

まずは「よく約束を守れたね」、「よく我慢できたね」と自分を律することができたことを褒めましょう。そう褒めてあげることで、自身の欲望や衝動を抑えることに快感を得て、また約束を守りやすくなるでしょう。そして、褒められることで得られる欲望を自分の意思でコントロールできているという自信の高さは、子どもの幸福度の高さにも影響してきます。

また、約束を守ってパパやママが何か助かった場合、「ありがとう」、「助かるよ」とお礼を言ってあげてください。家族の一員としての役割を果たせたという達成感を得られると同時に、責任感も持つようになり、ますます約束を守ることに意欲的になるはずです。

方法⑥約束が守れないときは、一緒に振り返りをする

もしも、子どもが約束を守れなかったときは、一緒に振り返りをしてあげてください。

約束が守れなかった子どもの頭の中には罪悪感でいっぱいです。叱るだけだと、「次はどうしたら守れるのか」という思考に子ども自身ではなりにくいです。「どうすれば約束を守れたかな?」、「一緒に考えてみよう!」と子どもに声をかけてあげることで、次は約束を守ろうという意識にもなり、さらに思考力を育むことにもつながります。

夢中になりすぎて約束を忘れてしまったのかもしれないし、もしかしたら「ダメだな」と思いつつも欲求に負けてしまったのかもしれません。お菓子は1日1つのはずが意思が弱くて、ついつい食べすぎてしまうのであれば、ママがお菓子の入ったカゴを預かるというのも1つの手かもしれません。

親子で一緒に振り返って、親子でそう決めたのであれば、子どもが決めた対策です。一方的に決められたペナルティーよりも、抵抗がなくなります。

子どもとのコミュニケーションの取り方もアデックでは指導しています

成功体験を持つには、周囲の大人のサポートが必要

約束を守ることは成功体験につながります。「夢中になったけども約束を思い出せた!」、「欲望に負けそうになったけど、自分の意思で我慢できた!」。そうした体験の積み重ねは子どもの自信につながります。

この自信は単に「自分はできるんだ!」という根拠のないただ自信の持ち方とは違います。「欲求や衝動などの壁はあるけれども、自分ならその壁を乗り越えて、目標を達成できる」という正しい自信の持ち方ができます。

ただ、約束は子ども1人で守れるものではありません。周囲の大人、ママやパパのサポートが必要です。前述した紹介した方法を試してみると少しずつ守れる回数が増えていくこともあります。

約束を守るためには、親子間に信頼関係ができていることが必要です。たとえ、その約束の内容が子どもの将来に役立つとしても、信頼関係ができていなければ子どもは約束を守る気になりにくいです。最初は、ママやパパに褒められたいということがモチベーションになって、がんばれるのではないでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか。お子さんが約束を守れない理由、約束を守れるようにする方法をご紹介してきました。

約束を守れる方法を紹介してきましたが、お子さん全員がこれらの方法で約束を守れるとは限りません。そんなときは、さらに違う方法を試してみましょう。

お子さんによって個性は十人十色。子育てに模範解答はありません。お子さんが約束を守れるように、親子で試行錯誤をすることを大切にしてみてください。