小学校受験を決めるベストタイミングはいつ?年中さんの秋がベストである理由をご紹介します!
最終更新日:2020/09/23
小学校受験って考えるべき?
小学校受験を子どもにさせるべきかって悩みますよね。「庶民家庭のうちには関係ない」「幼いうちから競争に晒したくない」など考えて、小学校受験に消極的な親御さんも多いはずです。
しかし、実際のところ、一般家庭のお子さんもたくさん小学校受験に挑戦していますし、合格を決めて入学しています。少子化により、かつてのような「受験競争」と言われたものが今では陰を潜め、入学しやすくなっているのは確かです。
では、小学校受験をしてまで私立や国立の小学校に入るメリットとはなんなのでしょうか。ここからは小学校受験をするメリットについてお伝えしていきます。
メリット①エスカレーター式で進学できる
1つ目のメリットは「エスカレーター式で入学できる」ということです。
小学校受験を実施している小学校の多くでは、中学校、高等学校、大学と、内部試験を受けるだけで進学ができます。つまり、小学校に入学してしまえば、小学校受験を除いて、厳しい競争に子どもを晒さなくて済むということです。
私立小学校の中には、系列の大学がなく大学受験をしなければならない場合や、中学校から女子校しかなく男子は中学校受験をしなければならない場合があります。
そのような場合でも、小学校1年生から中学校受験を見据えての授業を行ったり、小学校、中学校、高校と連携して大学受験のことを考えた学校独自のカリキュラムを設けたりなど、進学に困らず、さらに難関な中学校や大学など高みを目指すことができます。
メリット②質の高い教育が用意されている
2つ目のメリットは「質の高い教育が用意されている」ということです。
例えば、国立小学校では、大学や教育学部の研究の段階にある最先端の授業が行われています。また、多くの私立小学校では、中学校のように算数には算数の教員、国語には国語の教員というように各教科に専門の教員がいる専科教育を行っています。そのため、教員たちはより専門的な知識と十分な準備をもって授業に取り組んでくれます。
また、私立小学校には特色のある学校が多くあり、子どもの個性や性格に合った学校を選ぶことができます。子どもの個性を伸ばせるという点では一日の長があるでしょう。
メリット③教育熱心な家庭とつながりが作れる
3つ目のメリットは「教育熱心な家庭とつながりが作れる」ということです。
小学校受験をした家庭というのは、しなかった家庭よりも教育熱心な家庭が多いと言えます。小学校受験にはある程度お金がかかるため、子どもの教育にお金をかけることは、教育熱心だと言えるのです。また、親御さんたちも面接を通ってきているので、ある程度の知性やマナーをもっている方のほうが多いでしょう。
しっかりとした育児方針のもと育った子どもたちが試験を受けて、さらに学校の特色に合った子どもたちが合格しますので、同じような考えを持った家庭が多いです。
小学校に入っても、イベントやPTAなど親が学校に関わることは多いです。同じような価値観をもっている家庭が多いということは、それだけ親のストレスも少なくなるでしょう。
なぜ年中の秋に決めたほうがよいのか?
では、小学校受験は、なぜ年中の秋に決めた方がいいのでしょうか。
前提として、秋は小学校受験が本格的に始まる季節です。早いところでは、夏のうちの8月に試験を行う小学校もありますが、年中さんの秋といえば、ちょうど小学校受験の約1年前と捉えていいでしょう。
小学校受験の対策を始めるなら1年前から始めると最適だと言われています。むしろ、ギリギリかもしれませんここからはその理由についてお伝えしていきます。
情報収集に一定の時間がかかる
まずは、情報収集に一定の時間がかかるからです。
先ほど述べたように、私立の小学校にはそれぞれ特色があります。どの学校がどのような特色を持っているのか、しっかり調べる必要があります。なにしろ、入学してしまえば、最低でも小学生の間の6年間、最長で小学校、中学校、高校、大学の計16年間、通うところです。簡単には決めることはできません。
特に、学校の進学状況についてはチェックしましょう。全員中学受験必須の小学校もあり、せっかく中学受験をしないですむと思って入ったのに、結局受験競争に晒されることになってしまった…なんてこともあるかもしれません。また、逆に難関中学を目指したいというご家庭にも同じことが言えます。
受験対策に余裕をもって
次に、受験対策に余裕を持って臨めるからです。
受ける小学校が決まったら、受験対策を始めなくてはなりません。多くの学校が行っているのが、ペーパーテスト、面接、行動観察です。それに加えて、絵画テストや運動テストがあったりします。
どの試験科目に重きを置くのかは、学校によって違います。どれを重要視するのか、それともバランスよく見られるのか。
どのテストも、付け焼刃の対策では良い結果は出ません。特に、面接や行動観察では、子どもの習慣や仕草が見られます。
例えば、子どもたちに手を洗わせて、その後にきちんとハンカチで手を拭いているのかなどを見る学校があるといいます。このようなことは、そのときだけさせようと思っても、できることではありません。ご家庭でのしつけがモノを言うのです。しっかりと1年かけて習慣づけることが大事です。
子どもの意欲も肝心
また、子どもの意欲も肝心だからという点も見逃せません。
当たり前ですが、小学校受験は親だけが頑張っても合格は無理です。親子が二人三脚になって、家族が一致団結して、初めて合格が見えてくるのです。かといって、大人と違って、子どもがひたすらに頑張り続けるのにも限界があります。
年少さんから塾や体操教室に通わせて、受験対策をするご家庭もあるかと思いますが、幼い子どもにとって2年以上もモチベーションを保つのは難しいことです。
しかし、受験対策にはたくさんのことを教えなくてはなりません。1年より短いスパンで取り組むと、今度は詰め込み教育になってしまい、子どもの負担が大きくなってしまいます。
子どものモチベーションを保ち続け、かつ、入念な対策を行っていくには1年というスパンがちょうどいいのです。ここが最低ラインかもしれません。
受験対策は、受験以外にも役立つ
受験対策で学んだことは、受験以外でも大いに役立ちます。たとえ不合格になってしまったとしても、ペーパーテスト対策で読み書きや数や数字を学んだことにより、小学校に上がったときに他の子よりも学習理解度が高くなります。
また、小学校受験では、前述したようなハンカチで手を拭くこと、身だしなみを自分で整えられることなどの習慣や、相手の目を見て聞くこと、自分の主張をはっきりと言うことなど、社会性に紐づく項目が評価されます。
これらの習慣や社会性はすぐに身につくものではないですが、逆に言うと一度身につけられれば、なかなか忘れるものではありません。
読み書きや計算が就学前にできることは、就学後、優位に立てるのは一時的だけのものですが、習慣や社会性などは将来にわたって役に立つものです。そのため、小学校受験をするメリットは大きいと言えるでしょう。
まとめ
いかがだったででしょうか。小学校受験対策は年中さんの秋に始めたほうがいい理由をお伝えしてきました。
中学受験、高校受験以上に、小学校受験では親の助けなしでは合格はできません。親も面接では審査の対象でありますし、受験対策をする塾へ通うのにも、親が送り迎えをしなければなりませんし、マナーや習慣を教えるのは親の役割が大きいと思います。
親と子、二人三脚で取り組まなければ合格は勝ちとれず、結果として親子の向き合う時間が増えるでしょう。小学校受験をすることの最も大きいメリットは、親子の絆がより深まることかもしれません。