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世界から見たら日本の子育て事情ってどうなの?見えてくる日本の子育ての課題。

公開日:2021/10/05
最終更新日:2021/10/02

世界から見た日本の子育て

世界の国々の子育て事情につてお伝えしてきました。「勉強になるな」ということや、「羨ましい」と思うことなどがありましたね。

では、世界から見て、日本の子育てや子育てをする環境はどうなのでしょうか。気になるところですよね。良いところもあれば、悪いところもあるでしょう。

今回は、世界から見た日本の子育てについてお伝えしていきます。

世界から見たら日本の子育て事情ってどうなの?見えてくる日本の子育ての課題。

子育てしやすい国ランキンング

まずは、世界と比べて日本がどれくらい子育てしやすい国なのか見てみましょう。

アメリカの企業、Asher & Lyricは、OECD35ヶ国を対象にした「子育てしやすい国ランキンング」を発表しました。前に述べた、アイスランドがトップになった調査ですね。

「幸福度」、「安全性」、「健康」、「教育」、「コスト」、「子供と過ごす時間」の6つのカテゴリーにより、各国の子育て環境を評価し、その合計ポイントで出したランキングです。

さて、このランキングでは、日本は何位だったでしょうか。結果は、日本は25位でした。

日本の就学率は高いため「教育」の評価が高く、また犯罪率が低いため「安全性」の評価も高かったです。しかし、「幸福度」、「コスト」、「子どもと過ごす時間」が軒並み最低の評価でした。

「OECD35ヶ国を対象にしているんだから、こんなもんだろ」と思うのか、「25位?低いな〜」と思うかは人それぞれですが、それにしても、子どもの「幸福度」が低いのは問題ですよね。

子どもの幸福度ランキング

子どもの幸福度の高さを調査したランキングもあります。やはり親としては気になるのが、なによりも子どもが幸せに過ごしているかどうかですよね。

2020年にユニセフ・イノチェンティ研究所が、日本を含む先進国38ヶ国を対象にした「子どもの幸福度ランキングを出しました。その結果、日本は20位でした。ちなみに1位はオランダ、2位はデンマーク、3位はノエウェーでした。

日本の順位は、半分より少し低い結果となりましたが、これをどう受け止めるべきでしょうか。

このランキングは、「精神的幸福度」、「身体的幸福度」、「スキル」の3つの観点から割り出されています。「精神的幸福度」は生活満足度と青年期の自殺率。「身体的幸福度」は乳幼児死亡率と肥満率。「スキル」は学力と社会的スキルです。

「身体的幸福度」が2位と高い順位を出したものの、「精神的幸福度」はなんと37位、つまりワースト2位でした。これにより、子どもの幸福度の順位を押し下げました。

日本人は子育てしにくいと思っている?

日本の親自身はどう思っているのでしょうか。あるアンケートでは「日本は子育てしやすい国か?」という問いに対して、なんと81%の人が「そうは思わない」と答えました。

「赤ちゃんの泣き声がうるさい」、「ベビーカーが邪魔」というような「子ども連れに対して冷たい社会」であること、教育機関への公的支出が低いこと、ママ、パパの労働時間の長さなどが、理由として挙げられています。

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治安が良い

日本人は日本を子育てしにくいと思っているようですが、海外の人は、日本の子育てや子育て環境のことをどう思っているのでしょうか。

日本の治安が良いところについて指摘する人が多くいました。

治安が良いことで、無邪気に子ども時代を過ごすことができるという意見があります。子どものことをずっと注視してピリピリする必要がないですから、ママ、パパもその分ストレスなく過ごせます。

治安が悪い国では、誘拐など犯罪に巻き込まれることがあるため、日本のように子どもだけで通学させることや、ショッピングセンターなど人混みの中で子どもの手を話すことはないようです。

とは言っても、できるだけ子どもだけで外に出かけるということは、減ってきましたね。そういえば昔は、子ども1人でお使いさせるなんてこともありましたが、それもなくなったように思えます。

これは、日本の治安が悪くなったというよりも、日本のママ、パパの子どもの安全を守ろうという意識が強まったことが大きいでしょうね。

反対に、日本の治安が良いことで、子どもが世界に出たときに、騙されやすく、犯罪に巻き込まれることがあるかもしれないという意見もありました。

幼児教育について

日本の幼児教育について述べる人もいます。

まず、日本の保育園では生後8週間から子どもを入れられます。それに対し、子育てしやすい国、スウェーデンでは1歳からしか入れる保育園しかありません。

そして、日本の保育園、幼稚園では、子ども1人当たりの先生の数も多く、非常に献身的で、正しいマナーと親切心を教えてくれます。

また、日本では離乳食を食べさせるのが早く、子どもが自分の手で食べる食事の習慣訓練も早いと感じる方もいて、他の国では6歳まで親が食べさせるところもあるようです。

さらに、こどもの日やひな祭りなど子どものためのイベントが多いことが素晴らしいという意見がありました。海外だと、子どもにとってのイベントといえば自分の誕生日しかないという国もあるようです。

学校教育について

学校教育について述べる人も多いです。

小学校では、「楽しみ」と「教育」のバランスが取れているように感じるという意見がありました。また、中学までは栄養価の高い給食が食べられるのも評価されていました。海外の給食やランチといえば、サンドイッチやフルーツなど質素なイメージですよね。

ですが、日本の教育は、周りとの調和性が重要視されていて、個人主義がまったく推奨されていないという意見があります。確かに日本で個人主義というと「わがままなやつ」と思われることが多いですよね。

例えば、アメリカと比べると、アメリカは転職が多く、日本は同じ会社に勤めることが多いです。同じ会社に長く勤めるためには、ある意味「服従」することが必要で、教育でも同じことが求められてしまうのではないでしょうか。

小学校まではいいけれど、中学校に上がる際には、自国で子どもを育てたいという意見もありました。

ALTとして教えていたその人は、子どもたちが中学校になってから、性格が暗くなり、ストレスを溜めすぎていたり、プレッシャーを感じているように見えるというのです。

確かに、中学校に上がってから、校則も厳しくなり、授業時間も長くなれば、部活もあり、さらに塾に行く子どももいて、自分の時間が持てないことが多いですよね。

さらに先ほど述べた「服従」のような風潮は中学校になれば、より強くなるので、自分の頭で考えられなくなりそうという意見があり、それは将来に影響しそうですよね。

パパの育児参加が少なすぎる

また、パパの育児参加が少なすぎるという意見がありました。

日本のワーキングマザーの過酷さについて、かのニューヨークタイムズで取り上げられていました。ママは朝から晩まで家事に子育て、仕事に追われており、パパの子育てや子育てに関わる時間が国際的に見少なく、これは日本には性別での役割分担の名残が根強く残っているからであると言われています。

日本のママは週に49時間以上働いていて、さらに家事で費やす時間は週に25時間以上。それに対し、パパは平均で5時間も満たないと言います。確かに、日本のパパは育児や家事に対し、「一緒にする」という姿勢ではなく、2人の子どもと家庭なのに「手伝う」という姿勢であることが多いように思えます。パパがこのような姿勢であると、自分の国であれば離婚問題になるだろうという方がいました。

また、ママが子育てをするために仕事をやめないといけないケースがあることに驚く方もいました。これによりワーキングマザーがより良い仕事につくことができません。これが日本の経済成長の邪魔をしているとさえニューヨークタイムズでは触れています。

しかし、この男女不平等は日本だけでなく、世界中で起きている問題であるという意見もあります。

今まで紹介してきたアイスランド、スウェーデンは男女平等化がより進んだ社会であり、社会制度によって、ママ、パパも平等に育休を取ることができ、育休を取ったからと言っても、キャリアに響くことがないのです。このような国はまだまだ稀な例なのかもしれません。

日本をアイスランドやスウェーデンのような国にするためには、時間がかかりますが、パパはママが家族のためとはいえ、こんなに過酷な毎日を送っていることは知るべきかもしれませんね。そして、あくまで育児や家事は、「一緒にする」という姿勢で。

世界から見たら日本の子育て事情ってどうなの?見えてくる日本の子育ての課題。

まとめ

いかがだったでしょうか。世界から見た日本の子育てについてお伝えしてきました。

子育てしやすい国ランキングでも、子どもの幸福度ランキングでも、日本は下から数えるほうが早かったです。先進国の中のランキングとはいえ、まだまだ子育てしやすい社会を目指していきたいですよね。

そのためには、子育てしやすい国ランキングで、日本の課題であった「幸福度」、「コスト」、「子どもと過ごす時間」を改善していきましょう。「子どもと過ごす時間」が個人でも取りかかりやすそうですね。

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