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子どもを意思を尊重してルールを守らせよう!4つの子育てスタイル!

公開日:2021/10/29
最終更新日:2021/10/28

子どもを甘やかすか、厳しくするか、揺らぐママ、パパ

「今日はもうダメ」と言ったのにもかかわらず、子どもにお菓子をねだられてあげてしまった。「もう帰るよ」と言っているのに、公園で子どもが遊びに夢中で、ついつい付き合ってしまう。このように子どものわがままに付き合って、甘やかしてしまうことは、親であれば幾度とあると思います。

子どもを甘やかすことは、子どもの将来にとって、やはり良くないことなのでしょうか。

かといって、「ダメなものはダメ!」と厳しく子どもに接するのも、いかがなものなのでしょう。ただ厳しくすることは、子どもの将来のためになるのでしょうか。

子どもを甘やかして接するのか、厳しく接するのか、この間で揺らぐママ、パパは多いでしょう。

今回は、子どもを甘やかせる育児と厳しくする育児、どちらが良いと言えるのかお伝えしていきたいと思います。

子どもを意思を尊重してルールを守らせよう!4つの子育てスタイル!

子育てのスタイルには2つの軸がある

子育てのスタイルには、ただ子どもに甘いか、厳しいかの1つの軸しかないように思えますが、もう1つの軸があると言われています。それは、子どもに対し暖かく接するか、冷たく接するかの軸です。

カルフォルニア大学の心理学者バウムリンドさんは、子育てのスタイルには大きく分けて、4つのスタイルがあると提唱しています。これは1966年に提唱されたもので、現在でもさまざまな育児書に取り上げられ、今でも有効と言われています。

その4つの子育てスタイルが、「甘いか、厳しいか」の軸と「暖かいか、冷たいか」の軸の2つの軸で分類されたものです。

1つ目のスタイルが、暖かくて、厳しい「支援型」、2つ目のスタイルが、冷たくて、厳しい「厳格型」、3つ目のスタイルが、暖かくて、甘い「迎合型」、4つ目のスタイルが、冷たくて、甘い「放任型」です。

4つの子育てスタイル

ここからはそれぞれの子育てスタイルが、どんな特徴があるのか説明していきます。

支援型

まずは1つ目のスタイルの、暖かくて、厳しい「支援型」です。

支援型のママ、パパは、子どもとしっかり関わり、子どもと一緒にルールを作ります。そして、ルールを破ったときに、どうなるのかをあらかじめ伝えます。子どもの意思を尊重しつつ、きちんとルールを守らせるのが、このスタイルの大きな特徴です。

例えば、「おやつは1日、1回だよ」と言ったにもかかわらず、子どもがおやつをほしいとねだってきたとき、「そうだよね。〇〇ちゃん、このお菓子好きだもんね。でも今日はおしまいだよ」と、子どもの気持ちに共感しつつ、決めたルールはきちんと守らせます。

支援型のママ、パパに育てられた子どもの特徴は、「自立心が強い」、「自信がある」、「社会的能力が高い」、「不安が少ない」、「落ち込みにくい」などがあり、強いメンタルの子どもに育ちます。4つの子育てスタイルの中では、1番良いとされているスタイルです。

厳格型

次に2つ目のスタイルの、冷たくて、厳しい「厳格型」です。

厳格型のママ、パパは、子どもの意向や要望は無視をし、頭ごなしに子どもを従わせようとします。なぜ従わないといけないのか理由を説明をせずに、「いいから〇〇しなさい!」、「とにかく親の言うことを聞きなさい!」というタイプです。

厳格型のママ、パパに育てられた子どもの特徴は、一見、行儀が良かったり、育ちが良い子に見えます。ただし、自制心の発達の遅れが見られたり、善悪の基準が「自分がどう思うか」ではなく、「外部からの圧力」なので、道徳心が欠けてしまったりすることがあります。大人しいけど抜けていたり、「何を考えているのかわからない」というふうに見られたりしてしまったりします。

将来的には、不安感、うつ、自己評価の低さに悩む傾向があるそうです。

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迎合型

次に3つ目のスタイルの、暖かくて、甘い「迎合型」です。

迎合型のママ、パパは、冒頭で述べたような、子どもを甘やかしてしまうタイプです。子どもを非常に可愛がり、親子の会話も多いですが、ついつい子どもに甘くなってしまいます。ママ、パパ自身が子どもとの対立を避け、規律を嫌がるので、ルールが曖昧であったり、ルールが機能していなかったりします。

迎合型のママ、パパに育てられた子どもの特徴は、自己評価は高い傾向にあります。しかし、衝動性が高く、学校でトラブルに巻き込まれやすく、将来的には、ドラッグやアルコール依存症になりやすいそうです。

放任型

そして4つ目のスタイル、冷たくて、甘い「放任型」です。

放任型のママ、パパは、子どもに最低限のモノは与えますが、それ以外は関わろうとしない、子どもに無関心なタイプです。

放任型のママ、パパに育てられた子どもは、知能、情緒、社会性など、さまざまな面で問題を抱えます。子どもが非行に走りやすく、放任型が1番まずいと言われています。

日本の経済産業研究所の研究

日本の経済産業研究所は、平均46歳の男女、5000人にアンケートをとり、それぞれの子育てスタイルで育てられた子どもが将来、大人になってからどうなるのかを調査しました。ここからは、その調査結果をいくつかご紹介します。

将来の年収の高さ

まずは、将来の年収の高さについてです。

男性は子育てスタイルよって、顕著に年収の差が出ました。1番高いのは、やはり暖かく、厳しい「支援型」、次に「厳格型」、その次に「迎合型」、そして1番低いのが冷たくて、甘い「放任型」でした。甘やかされて育てられると、収入が低い傾向にあるようです。

女性も男性ほどの差は見られませんでしたが、「支援型」、「厳格型」が高く、「迎合型」、「放任型」が低い傾向があり、やはり甘く育てられるよりも厳しく育てられたほうが収入は高いようです。

大卒以上の割合の高さ

次に、大卒以上の割合の高さについてです。

ここでも暖かく、厳しい「支援型」の家庭で育った人が、男女ともに大卒以上の割合が1番高いという結果が出ました。そして、冷たくて、甘い「放任型」の家庭で育った人は顕著に割合が低かったですが、おそらく親からの支援を受けられない、親からの応援がないというのが原因かもしれません。

暖かく、甘い「迎合型」の家庭で育った人も大卒の割合が比較的高かったのですが、これは「放任型」と反対に、親からの支援を多く受けられたからという理由ではないかと考えられます。

不安感を抱くか

次に、将来、不安感を抱くかどうかについてです。

やはり暖かく、厳しい「支援型」の家庭で育った人が、将来感じる不安感が1番少ないです。子ども時代に養われた自信によって、不安感を感じにくくしているのでしょう。

反対に不安感を感じやすいのは、これもやはり冷たく、甘い「放任型」の家庭で育った人でした。親の無関心から来る不安感が、子どもが成長しても、残ってしまったのではないでしょうか。

順法意識を持っているか

次に、順法意識を持っているかどうかについてです。順法意識とは、ルールや法律を守ろうとする意識です。

決まりを子どものときから、きちんと守らされてきた「支援型」の家庭で育った人が1番、順法意識が高いのは言うまでもないでしょう。

暖かく、甘い「迎合型」の家庭で育った男性は順法意識が低く、「迎合型」の女性は順法意識が高い傾向にあるようです。同じく甘く育てられたのにも関わらず、男女で差が出たのは不思議ですね。

冷たく、甘い「放任型」の家庭で育った人は、男女ともにルールを守らなくてもいいという意識を持つようになります。子どものときから、非行に走りやすい傾向にありますから、これは納得できる結果ですね。

打算的かどうか

そして、打算的かどうかについてです。ここでの打算的とは、収賄などを認めるかどうかの倫理感のことを言います。

暖かく、厳しい「支援型」の家庭で育った人は男女ともに、打算的ではない、つまり収賄などを良しとしないという考えを持っています。

冷たく、厳しい「厳格型」の家庭で育った女性は、非常に打算的であり、収賄を認める傾向にありました。

暖かく、甘い「迎合型」の家庭で育った男性は打算的でしたが、女性は打算的ではありませんでした。冷たく、甘い「放任型」の家庭で育った男性も打算的でしたが、女性は打算的ではありませんでした。

「支援型」以外は、男女によって、打算的かどうかは差が出るようです。

子どもを意思を尊重してルールを守らせよう!4つの子育てスタイル!

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は、4つの子育てスタイルについてお伝えしてきました。

いわゆる甘やかす育て方、「迎合型」のスタイルで子育てすると、男性は年収や順法意識が低く、打算的になる傾向が高く、女性も年収が低くなる傾向が高いです。

経済産業研究所の調査から見るからに、やはり目指すべきは暖かく、厳しい「支援型」ですね。子どもの言葉に耳を傾け、意思を尊重しつつも、ルールや決まりはしっかりと守らせることです。

しかし、実践するのはなかなか難しい子育てスタイルではあります。ついつい甘やかしてしまうことは多いでしょう。大事なのは、親が反省をし、前もって子どもとルールを確認することです。

子どもの将来のために、「支援型」の子育てをしていきましょう。

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