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創造性や忍耐力UPも!「プログラミング教育」はいつから始められる?

公開日:2023/06/03
最終更新日:2023/06/03

楽しむ・調べる・生活する…私たちの生活のあらゆる場面で欠かせないものとなったIT・AI技術。2020年には小学校でのプログラミング教育が必修化し、子どもたちにとって「プログラミング」はより身近で欠かせない技術になってきています。
ではいったいプログラミングはいつから学べるようになるのでしょうか?また、どのようにはじめたらよいのでしょうか?今回は子どもへのプログラミング教育について、一般社団法人幼児プログラミング協会の真渕和彦さんにお話を伺いました。


◆子どもが「プログラミング」を学ぶメリットとは
コンピュータを制御したり活用するための技術である「プログラミング」は、これからの社会を生きていく子どもたちにとって、ますます欠かせないものになっていきます。プログラミングを子どもが学ぶメリットを真淵さんに伺うと、以下の5つを挙げてくれました。

創造性や忍耐力UPも!「プログラミング教育」はいつから始められる?

1. ロジカルシンキング(論理思考)力の向上
プログラミングには、論理思考が必要です。問題解決のために、論理的なアプローチをする習慣がつき、論理的思考力が向上します。

2. 粘り強さや忍耐力の養成
プログラミングは、デバッグ(バグの修正)やトラブルの解決に時間がかかる場合があります。問題を解決するためには継続的な試行と誤りの訂正が必要で、トライアル&エラーのプロセスを通じて忍耐力や粘り強さを増すことができます。

3. 創造的思考力の育成
プログラミングは、クリエイティブな思考力を刺激することがあります。子どもたちは、大胆なアイデアを出し、それらを実際にコード化し、最終的に作品を完成させることができます。

4. コンピュータリテラシーの身につける
プログラミングの学習は、コンピュータやIT技術の理解を促進します。デジタルツールや技術に自信を持つことで、これらの分野で活躍する上でのスキルを身につけることができます。

5. 仕事のスキルの習得
プログラミングは、今後ますます需要が高くなる分野。プログラミングスキルを身につけることで、将来的に高い需要がある職業に就くために役立てることができます。

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ITエンジニアとして活躍する上で必要な技術であることはもちろん、デジタル化がますます進む社会で生きていくために必要な基本的な力が身につく「プログラミング」。課題を解決したり、求める結果を得るために、物事を分解・整理し、順序だてて考え、効率も重視しながら動きを組み立て、結果を導き出していくという、いわゆる「プログラミング的思考」を体験的に身につけられることはもちろん、知識や技術を組み合わせてアイデアを形にしていく「創造性」や、じっくりと物事に向き合う「忍耐力」なども、プログラミングに取り組むことで磨けるといいます。

◆そもそも「プログラミング」って何?
子どものプログラミング教育について考える前に、そもそも「プログラミングとは何か」という点について。子どもには「プログラミング」をどのように説明すればよいのでしょうか。

「プログラミングは『コンピュータに指示を出すことで、自分の考えを形にすることができる魔法のような技術』です。たとえばお弁当を作るとき、食材を用意して、調理器具を使って、手順通りに調理して完成しますよね。同じように、コンピュータに対して必要な手順を書くことで、自分の考えを伝えることができる。それがプログラミングなんです」

プログラミングとは端的に言うと、「コンピュータにしてほしい仕事を順番に書くこと」。まずは身近なものを例に、図やイラストなども使って説明することからスタートしてみましょう。同時に、プログラミングは自分で創造することができ、アイデアを形にできる「楽しい技術」だということも伝えられるとよいでしょう。

◆「プログラミング教育」は幼児期から行った方が良い?
次の疑問は「プログラミング教育はいつから始めるべきか」ということ。小学校からはじまるプログラミング教育にむけて、入学前の早い段階からスタートしたほうがよいのでしょうか。

「小学校のプログラミング教育に向けての幼児期の取り組みは、必須ではありません。ですが、スムーズな学習のために、幼児期から取り組むことは有効だと思います」

プログラミング教育を始めるのに最適な時期は、抽象的な概念を理解する能力が十分にあり、論理的思考力も発達している「おおよそ6歳から8歳の間」とされているそう。ですから、プログラミングの学習に取り組み始めるのは小学校に入学した後からでも充分と言えます。

ただ、「4歳ごろからプログラミング教育を始めている場合もあり、年齢はあくまでも目安にすぎません」と真淵さん。実際、簡単なロボットやゲームを使って基本的な技術や概念を学んだり、幼児期にコンピュータやデバイスにふれることで、デジタルリテラシーや情報処理能力を早期に身につけることは可能だといいます。

「プログラミング教育は、子どもの興味が芽生えた時期から始めることが可能です。子どもが自発的に学ぶことで、より楽しく学ぶことができます。例えば、ゲームが好きな子どもであれば、『ゲームを自分で作りたい』と言った場合に、プログラミングに興味を持つかもしれませんね」

プログラミング教育を始めるのは「早ければ早いほど良い」という考え方もありますが、「子どもにとって楽しい学び方を提供することが、プログラミング教育の成功につながるということが何より重要です」と真淵さん。「いつから始めるか」よりも、苦手意識がなく自発的に学習に取り組めるように、子どもにとって楽しい環境を作りながら、自然な形でプログラミングに触れられるようにすることが大切なのだそうです。

◆自宅でもプログラミング教育はできる?
近年、習い事としても注目度が高まっているプログラミングですが、まずは手軽にプログラミングにふれさせるところからはじめたい、という人もいるのでは?プログラミングは自宅でも学べるものなのでしょうか。

「ゲームをプレイすることでもプログラミングの基礎知識を身につけることはできます。また、簡単なロボットや電子ブロックを作るキットや『レゴWeDo』などのプログラミングを学べるおもちゃ、実際にプログラムをつくってみるコーナーのある書籍を読むといった形でも、多くのスキルを身につけられます」

自宅でプログラミングを学ぶ方法は数多くある一方、親として不安なのは、子どもに教えるだけのプログラミングに関する知識がなく、学びをサポートできないのではないかという点。親に知識がなくても、子どもにプログラミングを教えることはできるのでしょうか?

「インターネット上には、親子で学習するための様々なプログラミング教育の記事や、親子で使えるプログラミングツールも多数存在します。また、多くの学童クラブやイベント、オンライン学習プラットフォームが、子供と親との対話の場となる体験型教育を展開しています」

このようなツールや機会を積極的に利用して、「親子が一緒にプログラミングを学ぶ」ということも、子どもが楽しくプログラミングを学べる環境づくりのひとつの方法だといいます。

「親が元々プログラミングを理解していれば、デジタル世界に対する理解が深くなるとともに、モチベーションやアイデアの源として子どもの成長につながることがあります。でも、プログラミングを学ぶ上で何より大切なのは、子どもの環境を整え、楽しい興味を引く方法を見つけること。もし親がプログラミングに自信がないのであれば、親子でプログラミングを体験して、友達や教師のアドバイスを受けながら学習を進めていく、ということも必要だと思います」

◆プログラミングに興味がない、苦手意識がある場合の対策は?
プログラミングに苦手意識や抵抗感があったり、興味がない子に対して、プログラミングに親しんでもらうためにはどうしたらよいのでしょうか。

「方法はいくつか考えられます。1つ目は、『興味を持っていることに関連した案件を提示すること』。プログラミングは『単調で難しい』と思われがちですが、実際には興味を持っていることに魔法をかけ、さらにクリエイティブに制御できるものなんです。子どもが興味を持っていることに関連したゲームやアプリを作成したり、電子工作用のキットを使用して興味深いプロジェクトを制作するといった体験は、プログラミングに対するハードルを下げることにつながります。また『ゲームを利用する』ことも有効な方法。プログラミングゲームでロボットやゲームキャラクターを操ることで、楽しみながらプログラミングの概念や論理的思考力を習得できます」

また、先述した「親子でプログラミングを行う」ことも、プログラミングに興味を向かせる上でもおすすめの方法のひとつなのだそう。成長期の子どもたちは、保護者が一緒に制作に取り組んでくれるとモチベーションがアップしますし、プログラミングを一緒に楽しむことは、親子のコミュニケーションや相互理解を高めることにも繋がります。

創造性や忍耐力UPも!「プログラミング教育」はいつから始められる?

他にも、プログラミング教育イベントに参加して、同年代の子どもと遊びながらプログラミングの面白さを体感することも有効な方法のひとつと真淵さん。近隣でこのようなイベントが開催される機会があれば、積極的に利用して親子でプログラミングにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

近年話題のメタバース(仮想世界)やNFT、「Chat-GPT」をはじめとした対話型AI…情報技術の発達は目をみはるものがあり、それが社会の形や価値観をも大きく変化させようとしている現在。「プログラミング教育」は、単に知識・技術を身につけるだけではなく、社会の仕組みを理解し、生きていくための知恵や力を育む基本的な学びともいえます。だからこそ、子どもが興味・関心を持った時、それに応えられる環境を提供できるよう、しっかり準備したいですね。

 


プロフィール
一般社団法人幼児プログラミング協会 真淵 和彦さん
2007年に「ナーサリールーム マザーリング」を開業し、以降「小規模保育 SSマザーリング」「プリスクール マザーリング」「病児保育 マザーリング」を開業。2021年、「子どもたちが楽しくなければやらない」という考えを基本に、子どもたちに寄り添ったプログラミング教育を展開するべく「一般社団法人幼児プログラミング協会」を設立。プログラミング教育を通じて、時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」の育成に情熱を注いでいる。