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オキシトシンとは!?オキシトシンが子供に与える影響!

公開日:2021/11/27
最終更新日:2022/01/22

オキシトシンの効果はもっとある!

「オキシトシン」は幸せホルモンと呼ばれ、不安やストレスを和らげる効果や、母乳を出す作用などがあります。このような知識は、市町村でもらえるパンフレットに書いてあり、意識の高いママ、パパであれば、すでにご存知なのではないでしょうか。

しかし、あなたはまだオキシトシンのすごさを知らないかもしれません。オキシトシンにはもっとたくさんの効果があると言われ、これを聞いたあなたはもっと子どもを抱きしめたくなるでしょう。

今回は、いろいろな実験からわかったオキシトシンが子どもに与える影響、オキシトシンをたくさん出す方法についてお伝えしていきたいと思います。

オキシトシンのすごさをあなたはまだ知らない!オキシトシンが子供に与える影響!

オキシトシンが子どもに与える効果

それでは、まずオキシトシンが子どもに与える効果をお伝えしていきます。

その前に覚えておきたいのは、オキシトシンは誰にでも分泌されることです。ママ、パパであっても、子どもであっても、また育児に関係していない人でも、さらに哺乳類の動物でも、オキシトシンは分泌されるのです。

ですから、これからお伝えする効果には、子ども自身にオキシトシンが分泌されたことによって起きる効果と、ママ、パパにオキシトシンが分泌されたことによって起きる効果があります。

親子の愛着関係を深める

まず1つ目の効果は、「親子の愛着関係を深めること」です。

この効果は、ママ、パパにオキシトシンが分泌されることで起きます。

ママ、パパとより深い愛着関係を結べていることで、子どもは安全、安心を感じることができます。

オキシトシンはママと子どもの関係で大きな影響があります。もちろんパパとの関係にも影響はあるのですが、さまざまな研究ではママとの関係で驚くべき事実が判明しています。

あるアメリカのヒツジを使った研究では、生まれてから1時間以内に、母ヒツジと子ヒツジを離してしまうと、母ヒツジは子ヒツジへの授乳をしなくなってしまいました。

しかし、生まれてすぐ母ヒツジと子ヒツジを離して、1時間以上経過した後でも、母ヒツジにオキシトシンを注入すれば、また授乳を再開しました。さらに自分の子どもでもない子ヒツジまで受け入れ、育てようとするらしいです。

人間の場合は、オキシトシンが分泌されると、子どもを見つめるといった、子どもへの愛着行動が増えます。そして、子どもへの愛情が増えることがわかっています。これらのことから、オキシトシンはママの育児への意識を高めることができると言えます。

2020年の京都大学、麻布大学の共同研究では、オキシトシンをより多く分泌されている母親は、共感能力が高いこともわかっています。他人の表情から快、不快をより判断できるのです。子どもを守るため、子どもや他の大人の変化を素早く察知する能力が高まっていると言えます。

また、オキシトシンを注入することによって、「相手に優しくしよう」、「寛大になろう」という気持ちになるという結果になった実験もあります。オキシトシンが多く分泌されているママ、パパは、子どもに優しく、多少の迷惑も寛大になれるので、子どもは安心し、のびのびと過ごすことができます。

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ストレスに強くなる

2つ目の効果は、「ストレスに強くなること」です。

これ以降紹介する効果は、子どもにオキシトシンが分泌されたときに起きます。

ウィスコンシン大学の研究では、7〜12歳の女の子、61人を対象に、オキシトシンによってストレスへの反応がどう変わるのか調べました。

61人の女の子たちを3つのグループに分け、スピーチコンテストを行いました。あるグループでは、スピーチコンテストの前に母親から抱きしめるといったスキンシップでの激励、あるグループは電話での激励、あるグループにはなにもしませんでした。

スピーチコンテストの後、どのグループの女の子にもコルチゾールというストレスホルモンが著しく増加しました。このコルチゾールはストレスを受けたときに分泌され、戦闘体制に切り替える役割を果たします。

ストレスの原因がなくなると、コルチゾールの値は正常に戻るのですが、値が正常に戻らなかったり、慢性的にストレスを感じて、コルチゾールが過剰に出ている状態が続くと、うつや不眠になることがあります。このコルチゾールの値が正常が戻る時間が短ければ、「ストレスに強い」ということになります。

実験の結果は、なんとなくはわかりますね。スキンシップでの激励をもらったグループはコルチゾールの値が正常に戻る時間がもっとも短く、次に短いのは電話での激励されたグループ。そして、なにもしなかったグループの30%はコルチゾールの値が正常に戻らなかったそうです。

このことから、日ごろからスキンシップでオキシトシンを分泌させると、ストレスに強い子どもに育つと言うことができます。

セロトニンを活性化する

3つ目の効果は、「セロトニンを活性化すること」です。

オキシトシンと同様、「幸せホルモン」と呼ばれる脳内物質です。精神安定剤のような役割があり、心の安らぎ、満足感を与えてくれます。

セロトニンが不足すると、脳の機能が鈍くなり、心のバランスも取れにくくなります。また、うつや睡眠障害、ストレス障害の原因にもなります。

オキシトシンは、セロトニン神経を刺激し、セロトニンを分泌させるのです。オキシトシンを増やすことで、セロトニンも増え、心が安定たした子どもに育てることができます。

学習効果が上がる

4つ目の効果は、「学習効果が上がること」です。

オキシトシンの研究で有名なモベリ博士がいます。その博士の研究の中で、気が散りやすく物覚えの悪く、危機回避行動ができなかったラットに、オキシトシンを注入するちう実験があります。

そのラットは、早く対処の方法を覚え、危機回避行動を取れるようになったそうです。さらに記憶力も良くなり、その対処法を数日経っても覚えていたそうです。オキシトシンによって、短期的な記憶力があ高まり、学習効果が高まったのです。

また、「幸せになる脳はだっこで育つ」の著者、山口創さんの調査では、家庭でよくスキンシップをとられている子どもは、そうでない子どもと比べて、IQが4ポイントも高かったのそうです。

これはオキシトシンが学習効果を高めたからと考えられます。また、オキシトシンが直接的な原因でなくても、日々オキシトシンが分泌されていると、精神が安定し、目の前のことに集中することができます。この積み重ねが、IQを高めたのではないかと考えられます。

体の成長を促す

そして5つ目の効果は、「体の成長を促すこと」です。

フロリダ大学の研究で、未熟児で生まれた赤ちゃんを2つのグループに分け、体重の変化を観察をしました。片方のグループには、10日間、1日15分の全身のマッサージを行ってもらい、もう片方のグループには、なにもしませんでした。

結果、マッサージを行ったグループの方が、体重増加率が31%も高かったのです。マッサージによってオキシトシンが分泌され、それが成長ホルモンの分泌を促したのではないかと考えられています。

さらに、マッサージを受けた赤ちゃんは、環境に順応することが早く、運動機能の発達も早いということがわかっています。

オキシトシンをたくさん出す方法

ここまで、オキシトシンの効果を紹介してきました。子どもにより良く成長するために、またママ、パパが楽しく育児をするために必要なことばかりだったと思います。

では、どうしたらオキシトシンをより分泌されるでしょうか。ここまで述べてきた中で、何回も出てきましたが、それは「スキンシップ」です。

オキシトシンを分泌させたいと思ったのであれば、まずしたいのが、スキンシップです。オキシトシンを出すのに、スキンシップの右に出るものはありません。スキンシップの良いところは、子どもと親の両方にオキシトシンが分泌されることです。

気をつけたいのは、スキンシップするのは誰でも良いというわけではないということです。親しくない人にスキンシップをされても、オキシトシンは出ません。

また、かなりゆっくり撫でてあげることでよりオキシトシンがより出るようです。

オキシトシンのすごさをあなたはまだ知らない!オキシトシンが子供に与える影響!

まとめ

いかがだったでしょうか。オキシトシンが子どもに与える影響、オキシトシンをたくさん出す方法をお伝えしてきました。

オキシトシンが愛着関係を深めることを知っている方は多いでしょうが、学習効果が上がったり、ストレスに強くなったり、体の成長を促すことまで知っている方は少ないでしょう。

これを読んで、より子どもを抱きしめたくなったり、撫でたくなりたくなったと思います。子どもが大きくなればなるほど、抱きしめたり、撫でたりってしにくくなりますよね。子どもが小さい時間は、あっという間。その間にたくさんスキンシップをとってあげてください。

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