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「子どもとくすり」の疑問を解決!上手に飲ませる工夫や薬剤師さんとの付き合い方

公開日:2023/03/06
最終更新日:2023/03/11

みなさんは「子どものくすり」についてお困りごとはないですか?なかなかくすりを飲んでくれないときはどうしたらいいのか、あると心強いおすすめの常備薬、市販薬を購入するときの注意点など、悩みや疑問を抱えている人も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、くすりに関するさまざまな情報を発信している「一般社団法人くすりの適正使用協議会」のみなさんに「子どものくすり」についてお伺いしました。上手な飲ませ方やくすりの選び方、そして薬剤師さんとのかかわり方も詳しくご紹介します。いざというときに慌てなくて済むよう、参考にしてくださいね。


◆よくある悩みQ&A
まずはよくある「くすり」の悩みについて、専門家の先生方にアイデアや対処法などを詳しく教えていただきました。

Q:子どもがなかなかくすりを飲んでくれません。どうしたらいいでしょうか?
A:まずは子どもがくすりを嫌がらない環境づくりが大切です。「飲まないといけないよ」「早く飲んで」「こぼさないで」などの声がけをしたり、無理に飲ませたりしてくすりに対してマイナスイメージを与えてしまうと子どもはくすりを嫌がるようになってしまいます。ですから、それぞれの子どもに合わせた「楽しい工夫」をするといいですね。
たとえばシールを貼るのが好きな子なら、飲めたら台紙にご褒美シールを貼るとか、アイスやヨーグルトなど好きな食べ物や飲み物に混ぜて飲ませるなど、「子どもが好きなこと」とくすりを組み合わせてみるといいですよ。何かに混ぜる際に、「アイスにする?ゼリーにする?」と子どもに問いかけて、選択肢を子どもにゆだねる方法も有効です。
2歳を過ぎた頃にはイヤイヤ期と重なりさらに難しく感じることもあるのでは?親が必死になって飲ませようとすればするほど、子どもは余計に警戒してしまうもの。「鼻水を止めるために飲もうね」など、「なぜくすりを飲むのか」をしっかり説明し、その上でパパやママはくすりを飲んでくれたら嬉しいのだということを伝えてあげてください。一口でも飲めたらほめてあげたり、「おくすりを飲んでくれてありがとう!」と声がけをすると、くすりに対してのイメージが良いものに変わっていきます。

「子どもとくすり」の疑問を解決!上手に飲ませる工夫や薬剤師さんとの付き合い方

Q:「坐薬」の上手な入れ方はある?
A:手で少し温めると入れやすくなります。どうしても入れにくいときは先端を少し水でぬらしたり、ベビーオイルなど体内に入っても心配のないものを塗ったりすると良いでしょう。坐薬を入れるときに何も言わずに突然入れてしまうと、とても怖い経験として印象に残ってしまいます。「今からおくすりが入るけど、大丈夫だよ」「これでお熱が下がるからね」など、ここでも状況や理由を話しながら、安心感を与えることが大切です。心配がいらないことを話しながら入れてあげてください。

Q:市販薬を購入するときに気をつけることはありますか?
A:まず大切なのはパパやママだけの判断で選ぶのは避けること。子どもの症状をみて「これは風邪だ」などと決めつけることはせず、薬剤師に相談しましょう。また子どもの体質などによってもくすりの効き具合は異なるので「このくすりが効いたよ」といった「口コミ」でくすりを選ぶことも避けたほうがよいでしょう。
薬剤師に相談する際に大切なのは「不安や疑問など思っていることは声に出して聞く」ということ。パパやママが見ただけでは分からない症状や、子どもの体質などによっても必要なくすりは違ってきます。ですから、まずは落ち着いて、客観的な事実を薬剤師に伝えることが大事です。
「つらそうで」「大変で」「普段とは違って」といったあいまいな表現ではなく、「汗が出ていて」「震えていて」など、どのような症状が、いつから、何回くらいあるかなど、分かりやすい言葉や数を示して具体的な内容を伝えます。その他にも、どんな些細なことでも気になったことがあればすべて伝えることも大事です。
子どもが体調を崩したりケガをしたりしたときは、どうしても冷静でいられなくなってしまいますよね。困ったことや迷ったことがあったら、落ち着いてからでいいのでスマホのメモ機能などに書き留めておきましょう。そうすると、「いざ」という時に慌てずに済みますし、家族の間でも簡単に共有できるのでおすすめです。

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◆こんなときはどうする? 一問一答
Q:保育園でくすりは飲ませてもらえるの?
A:受け付けてもらえるくすりとそうでないものがあります。中には「必ず1日3回飲まなければならない」といったものもありますので、あらかじめ相談しておくと良いでしょう。また病院を受診した際に、保育園に通っていることを医師に伝え、1日2回で済むくすりを処方してもらうなど、要望があれば相談してみるのが一番です。

Q:いざという時に常備しておくと安心なくすりは?
A:解熱剤・整腸剤・胃腸薬・吐き気止めなどは常備しておくと安心です。また小さい子は脱水を起こしやすいので、水分補給できるものを用意しておくことも大切ですね。夏には虫刺されから炎症を起こすこともあるので、虫よけを忘れずに。ただし、常備薬はあくまでも応急処置的なものと考えたほうが良いですので、症状がひどい場合はすぐに病院へ行きましょう。

Q:処方されたくすりは途中で飲むのをやめても大丈夫?
A:やめても良いくすりと、最後まで飲み切らなければいけないくすりがあります。処方されたときに説明があるので、しっかり聞いておきましょう。分からないときは薬剤師に相談してください。

Q:飲んでいる最中にくすりを吐き出してしまったら、飲み直した方がいい? しないほうがいい?
A:くすりによって異なります。こちらも、医師や薬剤師に相談してください。もし毎回同じように吐き出してしまう場合は、あらかじめ医師に伝えておくと、子どもにあった別のくすりを処方するなど対応してもらいやすいので、気になることは相談してみましょう。

Q:坐薬を入れてすぐに出てきてしまったら?
A:形があるまま出てきたのであれば、そのまま入れ直しても大丈夫です。すぐに排便してしまったときなどは判断が難しいので、薬剤師に相談しましょう。

Q:くすりと一緒に飲んだり食べたりしていいものは?
A:くすりによって混ぜてはいけないもの、混ぜると苦くなるものなどがありますので、処方されたときに質問するようにしましょう。アイスやゼリー、ヨーグルトなど、子どもが好きでいつも食べているものに混ぜても問題ないかを聞いておくと、飲ませるときにスムーズです。

Q:生薬や漢方薬は子どもの体にやさしい?
A:生薬や漢方薬は何となく体にやさしいというイメージがあるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。くすりによって効き目の強さや副作用が違いますし、目的に合った使い方がありますので、詳しくは薬剤師に聞いてみるのがいいでしょう。

Q:くすりの成分が気になるけど、ネットで調べてもいい?
A:くすりに興味を持ち調べることは良いこと。ですが、さまざまな情報がネットで簡単に調べられるものの、中には正しくないものや情報が古いものもあります。一般社団法人くすりの適正使用協議会が日々更新をしている「くすりのしおり」というサイトでは、現在16500種類ほどのくすりを網羅しています。病院・クリニックで処方される医療用医薬品が検索できますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
<くすりのしおり>
https://www.rad-ar.or.jp/siori/

◆分からないことは薬剤師さんに聞いてみよう
とても身近なものでありながら分からないことも多い「くすり」のこと。薬剤師さんに相談するのが一番ですが、「こんなことを聞いていいのかな?」と遠慮してしまう人もいるかもしれません。しかし、どんな些細なことでも疑問や不安は薬剤師さんに伝えるのがよいのだそう。

市販薬を購入する際には自己判断せずに、子どもの様子や症状、気になることをできるだけ客観的かつ具体的に薬剤師さんに伝えて判断してもらいます。ポイントは、症状が出たのはいつか、どんな様子か(嘔吐なら回数や量など)、アレルギーはあるか、苦手な剤形(シロップ、粉、錠剤、カプセル等)はあるかなどをしっかり伝えることです。また、勧められたくすりが子どもに合わないなど不安に思ったときも、遠慮せずに相談するようにしましょう。

また「かかりつけ医」を持つのと同様、「かかりつけ薬剤師」を見つけておくと安心です。いざという時や困った時、迷った時などに力になってくれるはず。処方箋はどこの薬局でも対応してもらえますから、自宅の近くで何でも聞ける薬剤師さんを探しておくのがおすすめです。

親は自分の子どものことしか知りませんが、薬剤師さんはたくさんの子どもたちの事例を知っています。安全に飲める方法はもちろん、知っていると便利なプチ情報などを持っていることもあるそうですので、くすりの悩みや困り事は迷わず相談してみるといいでしょう。

「子どもとくすり」の疑問を解決!上手に飲ませる工夫や薬剤師さんとの付き合い方

<参考サイトはこちら>
子どもにくすりをのませるコツ
https://www.rad-ar.or.jp/knowledge/post?slug=how-to-get-your-child-to-take-medicine

「子どものくすり」について、さまざまな疑問とその答えをご紹介しました。子どもの健康や生命にも関わることだけに、心配も責任感も必要以上に大きく感じてしまいがちな「くすり」。でも、親が調べられることやできることには限界がありますから、責任を背負い込みすぎず、専門家に頼ることも大切です。
「くすり」は子どもの健康を手助けしてくれるもの。それと同じように、医師や薬剤師など専門家の力も借りながら、みんなで子育てをしていけたらいいですね。


プロフィール
一般社団法人 くすりの適正使用協議会
1989年設立。誰もが健康な生活を実現するため、信頼できる情報をもとに判断し、行動できる社会を目指して、医薬品の本質の理解促進と医薬品の正しい用い方の啓発活動を行う。同協議会が運営するくすりの情報サイト「くすりのしおり」は、病院やクリニックで処方されるさまざまな医療用医薬品について検索し、成分や用途・副作用などを調べることが可能で、2023年2月現在で16,500件を超える医薬品情報を掲載。また、くすり教育のための教材の提供・開発も手掛け、子どもからお年寄りまで幅広い年代にくすりを安全に使用するための正しい情報と知識を発信している。

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