アデック知能教室

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コラム

子どもの自己肯定感を高める、家庭内コミュニケーションのポイント

子どもに必要な自己肯定感とは何か?

学校の先生などから「最近の子どもは自己肯定感が低い」という言葉を聞くことがあります。

平成25年に実施された「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(内閣府)」でも、自分自身に満足しているという若者は45.8%、自分に長所があるという若者は68.9%と、他の先進国と比較しても低い結果となっています。

我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(平成25年度):対象は13歳〜29歳

https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26gaiyou/tokushu.html

自己肯定感は、自分自身の存在や価値を前向きに受け入れられているかどうかの感覚のことをさします。自己肯定感が高ければ、それだけ前向きに受け入れられているということです。

また、自己肯定感は急激に高まるものでもありません。生まれてから家族との時間、周囲の大人との時間、友だちと遊ぶ時間などを経て、ゆるやかに満たされていくものです。子どもが小さなうちから「自己肯定感」というキーワードを意識しながら、一緒に過ごしていくことが大切です。

自己肯定感以外に覚えておきたい2つの言葉

自己肯定感と似た意味をもつ、自己効力感と自己有用感という2つの言葉があります。自己肯定感を高めるための2つの要素といってもいいかもしれません。

①自己効力感

自己効力感とは、自分の可能性をどれだけ認知しているかという感覚のこと。つまり「自分ならできる!」という自信のことをいいます。

例えば、子どもにとって自転車に乗ることや逆上がりができること、25メートル泳げるようになることは、ひとつの大きな課題かもしれません。その課題を前にして、自分ならできる!と前向きに思えるかどうかは、自己効力感の大きさに左右されます。

自分ができなかったことができるようになることも成長のひとつ。新しいことにチャレンジする、できないことをできるようになるまで取り組むといったことが成長につながります。

自己効力感が大きければ、それだけ成長の機会を得られます。その結果、自分には可能性があるんだと自覚し、自己肯定感が高まっていくのです。

②自己有用感

自己有用感とは、自分が誰かの役に立っているという感覚のこと。これは自分1人では得られません。

例えば、ママのお手伝いをしてありがとうと言われたり、自分から進んで教室の掃除をして褒められたりと、役に立った、プラスになったという事実に対して、ポジティブな声かけをすることで自己有用感が高まります。

また、あなたのおかげだよと「あなた」と限定することで、その子ども自身が誰かの役に立っていることが自覚できます。その結果、自分は誰かの役に立っている、だから自分には価値があるのだと自己肯定感が高まることにつながるのです。

この自己効力感と自己有用感を高め合うことで、自己肯定感に相乗効果が生まれるのです。

家庭内での関わりの2つのポイント

子どもにとって安心できて、かつ長い時間を過ごすのはおうちです。家庭内の関わりの量と質は、子どもの自己肯定感に大きな影響を与えます。

自己効力感、自己有用感という2つの切り口から、子どもの自己肯定感を高めるためのヒントをお伝えします。

①自己効力感を意識した家庭内での関わり

自分ならできる!と自信をつけさせるためには、適度な成功体験と失敗体験を積み重ねさせることが必要です。

うまくいった!と感じ取ることができる成功体験だけでも不十分で、なぜうまくいかなかったんだろう、どうすればうまくいくのかな?と考えさせることができる失敗体験だけでも不十分です。そのバランスが大切です。

成功体験は単純に自信をつけることができますし、自分には可能性がある、成長できると感じ取ることができます。うまくいったことに対して、家庭内で「よくできたね!」「すごいね!」と承認し、自己効力感を高めていきましょう。これならできるかも、と予測できるお手伝いや課題を出すことが秘訣です。

ただ、成功体験だけ重ねていると、自分の可能性を信じすぎ、無謀なチャレンジや他者を下に見てしまう振る舞いなどが生まれる恐れがあります。自信が過信に変わるのは危険です。適度な失敗は自分自身をコントロールできるようになるためにも重要です。

失敗経験は、子ども自身ができるかできないかという微妙なラインのチャレンジをさせることが大切です。水遊びが好きになったから水中に潜れるか試してみる、野菜を切ることができるようになったからフライパンで炒めさせるといった、うまくいった事実の次のステップを踏ませることが秘訣です。

成功したら、成功体験のひとつとして実感すればよいですし、失敗したら、失敗経験としてなぜ?どうすれば?といったことを考える機会に活用します。

失敗したことに対しては、まず「よく取り組んだね」「頑張ったね」と行動を認めることから始めましょう。その上で、どうすれば次はうまくいくのかを一緒に考えます。失敗経験とその振り返りを通じて、次へのチャレンジ精神や成長意欲を引き出します。

怪我したらどうする?事故が起きたらどうする?と考えてしまいがちですが、だからこそ、失敗経験は家庭内でうまく体験させられるように計画立てることが、危機回避につながるのです。

②自己有用感を意識した家庭内での関わり

自分は役に立つ!と感じられるようになるためには、役割を与え、その結果を評価することが大切です。

役割は、毎日行えるもの、定期的に行えるものとなる、いわばルーチンになるものがいいでしょう。晩ごはんのお皿を下げる、お風呂を洗う、ゴミを出すなどが一例です。やったかやっていないか、すぐに分かるほうが、結果を評価しやすいのでおすすめです。

ちゃんとお皿を下げてくれたら「ありがとう!助かるよ!」と声をかける。ゴミを出すことを忘れてしまったら「ゴミ出ししてくれた?お願いね!」と声をかける。

やってくれたことに対しては、その行動をちゃんと認めて、お礼を伝えることが大事ですし、やらなかったことに対しては、否定するのではなく行動を促すことが大事です。

行動すれば認められる、行動しなければ背中を押されるという習慣が身につくことで、自分の行動が家族の役に立っている、必要な役割を与えられていると自覚します。その自覚が自己有用感へとつながり、自己肯定感が高まっていくのです。

また、役割は成長に合わせて、難易度を上げていくことも重要です。ゴミを出すだけでなく、ゴミを仕分けられるようになるなど、任される役割が変わることで、子ども自身が自分の成長に気づくことにもつながります。

家庭内で、しっかりと役割を与えていきましょう。

まとめ

ここまで、自己肯定感を高めるために、自己効力感と自己有用感を活用した家庭内での関わりについて説明してきました。アデックでも、この2つを意識した関わりは、意図をもって実践しています。

習熟度の高い課題を出し、正解を導きやすくするアプローチは、成功体験を積ませ、自信を身につけさせることが目的のひとつですし、難易度の高い課題を出し、チャレンジさせるアプローチは、失敗してもいいよという寛容さをもって出題しています。これは自己効力感を意識したものです。

また、先生のお手伝いをちょっと頼むことは、自己有用感へとつながります。お手伝いしてくれて、ありがとうという声かけは、子どもの笑顔につながりますし、本音を言えば、私たちも純粋にお手伝いをしてくれて助かっています。

ご家庭の時間も、アデックにいる時間も、子どもの自己肯定感を高めるためのアプローチに溢れた時間となるように、子どもに関わる全員が意識をもった行動や言動が取れるといいですね。