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子どもが言うことを聞いてくれない!叱るより大切な声かけのヒント

公開日:2019/10/26
最終更新日:2020/03/29

子どもが言うことを聞いてくれない

ご飯食べるときはよそ見しないって言ったでしょ!
脱いだ服は脱ぎっぱなしにしないって何度も言ってるのに!

子どもが言うことを聞いてくれないと、ついつい声を荒げて叱ってしまうお母さんもいるのではないでしょうか。お父さんも何か言ってよと飛び火してしまう、なんてことも。

子どもも意地悪で言うことを聞かないわけではありません。ご飯を食べる、服を脱ぐもそうですし、片付ける、靴を履くと言った日常の動作もひとつひとつ覚えている最中。自転車に一回で乗れるようにはならないのと同じように、大人から見れば簡単なことであっても、少しずつ少しずつ、身につけているのです。

とはいえ、「言うことを聞かない」だけでなく、悪いことをしたら、誰かを傷つけてしまったら、約束を破ったら、など叱るタイミングは親子の時間にはいくつか現れます。叱ることが上手な方もいれば、苦手な方もいますので、今回は叱るコツについてご紹介していきます。

「叱る」と「怒る」の違い

「叱る」と似た言葉で「怒る」があります。意味の違いは感じていても、細かく説明するとなるとちょっと難しくもあります。

「叱る」は子どものためを思い、何が間違っているのかを気づかせたり、諭したりすることです。「怒る」は子どもに感情そのままをぶつけることです。子どもが何かしたことをきっかけにイラっとして、語気が荒くなったり、汚い言葉を使ったりすることは「怒る」です。

たとえ同じことを伝えるとしても「叱る」と「怒る」のどちらがいいかは答えるまでもないでしょう。特に、感情をそのままぶつけられる「怒る」の場合は、自尊心がボロボロになったり、ひとつひとつの行動にビクビクしたりと、あまりいいことはありません。

「叱る」と「怒る」の違いは、親の自制心が試される瞬間とも言えるかもしれません。

子どもへの声かけの5つのヒント

叱る必要性があるのは、社会のルールを破ったとき、他の誰かを傷つけてしまったとき、事故や怪我などのリスクが発生したときが挙げられます。

どのようなタイミングであっても共通しているのは声をかけるということです。

叱るときに子どもを叩いたり、つねったりはしません。あくまでも言葉を使います。ですので、どのように声をかけると子どもに伝わりやすいのかを考えなくてはなりません。

そこで、ここからは声をかける際の5つのヒントをお伝えしていきます。

普段の自分と照らし合わせて、これは意識していた!これは意識していなかった!など、振り返りに活用してみてください。

①子どもに体を向けて、目を見て話す

叱ることも親子のコミュニケーションの一環ですし、子どもに理解してほしい、気づいてほしい大切な声かけです。いい加減な気持ちで子どもに聞いてほしくはありませんし、親としてもいい加減な気持ちで伝えてほしくはありません。

ちゃんと聞いてねというメッセージを送る意味でも、しっかりと子どもと向き合いましょう。体は子どもの方に向け、目を見て話すことが大切です。

また、子どもは叱られているときは萎縮しがちです。大人の背の高さから叱られると圧迫感まで伝わります。子どもと同じ目線になるようにしゃがんだり、イスに座ったりという工夫も必要です。

②大勢の前では叱らない

危ない!ダメ!というタイミングで叱ることが多いかもしれませんが、行動を止める声かけと叱る声かけは別物です。行動を止めるのはその場で、叱るのは別の場所でと意識しましょう。

皆さんにも考えていただきたいのは、自分が人通りの多い場所のど真ん中で叱られたとしたら、どういう気持ちになるかです。プライドを傷つけられる、もうそこには行きたくないといったネガティブな気持ちに包まれることは間違いありません。それは子どもであっても同様です。

家の中であればここまで考える必要はありませんが、屋外であれば、可能な限りで、親子だけの空間がベスト。少なくとも、人目が気にならないような場所まで移動することを心がけましょう。

③子どもの行動の理由を聞く

子どもの行動には理由があります。面白そうだったから、ちょっとやってみたかったから、ほんのイタズラ心で、など、その理由を必ず聞くようにしましょう。

大人から見ると、そんな理由で?と首を傾げたくなるものもあるかもしれません。ただ、その理由を頭ごなしに否定するのではなく「そうだったんだ、だから、やったんだね」と子どもの意見をまずは受け止めることが大切です。

子どもも叱られているとわかったら、何かダメなことをやってしまったんだと気づいています。叱られている理由を気づかせるのに、高圧的な態度や批判的な言動は必要ありません。子どもの言葉にはまっすぐな気持ちで耳を傾けましょう。

④叱っている理由を分かりやすく伝える

なぜ叱っているのか、その理由をあいまいにしたまま叱るのは「怒る」と一緒です。ただ子どもに言葉を投げつけているだけです。

子どもの行動や言動の何が良くなかったのか、その理由は明確に分かりやすく伝えましょう。これはダメとちゃんと伝えなくては、また同じことを繰り返してしまうかもしれません。子どもに伝わっていないのに、同じことを繰り返したとしたら、叱り方が間違っていたのかもしれないと振り返る必要もあります。

また、叱る際に、大きな声で伝えたり、低い声で伝えたり、荒げてみたりと、声色の大小や高低などを意思をもって使っているのであれば、説得力を増すために必要な工夫として問題ありません。

⑤同じことはやらないと約束する

一度叱ったことに対して同じことはやらないように約束するのが、最後にやることです。例えば「もうコレはやらないよ、ママとのお約束だよ」と言って、指切りげんまんしてもいいでしょう。

子どもも叱られたいとは思っていません。また同じことをやって叱られたくはありません。お互いにとって心苦しい時間をまた味わわなくて済むように、工夫できたらいいですね。

アデックが気をつけているポイント

アデックに通う子どもたちに対しても、ここは叱らないといけないかもしれないというタイミングはふと訪れます。ついついやってしまったイタズラや悪ふざけ、ポロっと出てしまった言葉など、子どもからすると、ほんの出来心のようなものです。

そんなときには、必ず子どもに「ダメ」と伝えるようにしています。先生と生徒の関係も、なあなあになってしまうのが一番良くないこと。学習効果も下がってしまいますし、子どもに届くメッセージが浅いものとなってしまいます。

これは親子関係や家族関係にも言えることではないでしょうか。

「叱る」という言葉で一括りにしなくてもいいように思いますが、子どもの行動や言動に対して、ダメだよと言える大人がどれだけ周りにいるかによって、子どもの成長や社会性に大きな影響があるのではないかと考えています。

まとめ

ここまで「叱る」ための声かけのヒントをお伝えしてきました。子どもも叱られるのは嫌ですし、大人も叱るのは嫌です。双方にとって、いいことではありません。

ただ、成長するために必要な痛みとも言えるのかもしれません。善悪の判断や、他者に対する目線・気遣いなど、「叱る」というタイミングによって学ぶことは増えるのです。

ママにとっては「叱る」と思った行動だったけど、パパにとっては「叱る」ほどのことではなかったというように、家族の中でも「叱る」判断軸が違うかもしれません。子どもへの声かけを通じて、ママとパパの意見のすり合わせもできるといいのではないでしょうか。