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海外の子育て事情!アイスランドはなぜ世界一子育てしやすいのか。

公開日:2021/07/31
最終更新日:2021/07/30

海外の子育て事情に目を向けて見よう!

ママ、パパの皆さん、育児疲れしていませんか。育児疲れとまでは言わないものの、自分の時間を取れていなかったりしていませんか。育児中は、ママ、パパは好きな趣味の時間なんて取れないなんて当たり前と思う方が多いことでしょう。

日本では、子どもを誰かに預けて遊びに出かけたりすることは、まだまだ非常識と思われるかもしれませんね。常にママ、パパとしての自覚を持つことが要求される空気や、親は子どものために自分を犠牲にしなくてはならないという空気に、押しつぶされそうになる方もいるでしょう。

しかし、世界に目を向けてみると、子どもを誰かに預けて遊びに出かけたりすることは常識です。ベビーシッターに子どもを預けて、夫婦で出かける姿を映画で見たことはあるでしょう。

文化も違えば、子育て事情も変わります。海外の子育て事情を聞くことで、子育てに対する向き合い方も変化するのではないでしょうか。

今回は、アイスランドの子育て事情についてお伝えしていきます。

海外の子育て事情!アイスランドはなぜ世界一子育てしやすいのか。

子育てしやすい国ランキング。日本は何位?

「どうしてアイスランドなの?」と思う方もいることでしょう。

アメリカの企業Asher & Lyricは、OECD加盟国35ヶ国を対象にした「子育てしやすい国ランキング」を2020年に発表しました。

このランキングでは、「安全性」、「教育」、「コスト」、「幸福度」、「健康」、「子どもと過ごす時間」の6つのカテゴリーにから、OECD35ヶ国の子育て環境を評価し、その合計スコアによって総合ランキングを出しました。

そして、アイスランドはこの「子育てしやすい国ランキング」の1位に輝きました。安全性、コスト、幸福度、教育のスコアが高く、トップになったのです。

ちなみに、日本は25位でした。この評価を「低い!」と思うのか、「OECD加盟国の中で25位ならまあまあだろう」と思うかは人それぞれだと思います。教育と安全性のスコアが高いものの、幸福度、コスト、子どもと過ごす時間のスコアが最低評価となってしまいました。

育児のしやすさトップであるアイスランドでは、一体どんな子育てをしているのでしょう。

アイスランドはこんな国

アイスランドというと日本にとってあまり馴染みのない国ですね。アイスランドはヨーロッパの外れにある小さな島国です。

アイスランドの人口は、約35万人。これは日本は一番人口の少ない県である鳥取県の半分にも満たない数です。面積は103,000k㎡であり、これは北海道と四国を合わせた大きさで、人口密度もとても低いです。

手付かずの自然が多く残っており、火山活動も活発です。ですので、温泉が多くあり、古くから生活の一部となっています。夏になれば夜になっても太陽が沈まない白夜となり、冬になれば夜空をオーロラが覆います。

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アイスランドは子どもの医療費、教育費がタダ!

アイスランドが育児のしやすい国として評価される理由として大きいのは、金銭面での負担が一切かからないことでしょう。

子どもを産むための通院費、出産費、入院費は無料であり、出産で何かトラブルがあり入院が延長した場合もタダ。さらに0歳から18歳まで、子どもは歯科治療を含めた医療を、基本的にタダで受けることができます。

医療費だけではありません。大学までの授業料も原則無料です。ほとんどの教育機関は地方自治体が運営しているため、国の支援を受けやすく、誰もが平等に教育を受けられるのです。

なんとも羨ましいかぎりですよね。しかし、これらは税金で賄われているため、国民が納める税金はとても高く、消費税は24%もあります。

育児で唯一お金がかかるのが未就学児の保育料。なんと月に4万円かかりますが、アイスランドの物価は日本の2〜3倍であり、給料の平均も50万ほどなので、妥当と言えるでしょう。

男女平等社会も子育てのしやすさに影響が!

アイスランドの子育てのしやすさには、金銭面だけではありません。国が進める働き方改革も関係しています。男女平等社会を実現するためにクウォーター制度が導入され、職場では男女比が同じになるように設定されています。

そして、女性だけでなく男性も、平等に3ヶ月ずつ育休を取ることができます。それとは別にもう3ヶ月、母親か父親のどちらかが育休を取ることができます。

もし、育休を取ったとしても、ブランクになるということはなく、育休は親が子供と過ごすための権利として保障されているため、仕事場とトラブルになることもありません。男性が育休を取得する割合も8割超え、ママ、パパにとって育休を取ることは当たり前のこととなっています。

家事についても、「男だから」、「女性だから」という理由で決めるのではなく、1人の人間として、それぞれが得意なことを役割分担をします。ほとんどのパパも料理はできますが、ママのほうが料理好きな傾向があるため、ママが料理を作ることが多いようです。

「1人の人間」として尊重するアイスランド人

アイスランドの人たちは、子どものための時間や責任感をしっかりと持っていながらも、自分のことを大切にしています。ここが日本との大きな違いでしょう。

仕事はほどほどに働き、辞めたいと思ったときには躊躇なく転職します。このような人はたくさん存在し、社会もこれを認めています。

この背景には、アイスランドでは、性別、年齢によって行動を制限されることがなく、アイスランド人がお互いに「1人の人間」として尊重し合っているからこそだと思います。

アイスランドは個人の自由を重視するため、国民1人1人が自分の人生を自由に生きることができ、他人の人生を否定する風潮はないのです。

アイスランドのママ、パパは自分たちの時間を過ごす

アイスランドのパパは自分が楽しんだり、リフレッシュする環境を自ら作ります。庭に小屋を立てたり、近所の人と協力しジャグジーを作ったり。大草原の中を馬で駆け回るパパたちの姿も多く見られます。自分のためにやっていることでも、自然と家族と楽しんでいることが多いです。

また、アイスランドには「ダグマンマ」と呼ばれる市の認可を受けたデイケアセンターがあり、ママたちはそこに子どもを預け、仕事をしたり、自分の時間を過ごしたりしています。

パパが率先して育児に関わることも多いため、ママも自分の時間を持つことができ、趣味のおkし作りをしたり、ジムで運動したり、自分の時間を楽しみます。

学校が長い休みに入るときには、子どもだけで祖父母の家に行って過ごすこともしばしばあり、その間、ママ、パパは仕事をしながら、自分たちのやりたいことをして、時間を過ごします。

あくまで国の援助と方針のおかげ

アイスランドのママ、パパが、「ママ、パパである以前に1人の人間である」ということを大事にしており、自分の人生を楽しんでいます。

しかし、個人主義でいられるのは国の援助や方針のおかげで、人生に選択肢が多くでき、人々が生きやすくなっていると言えるでしょう。

また、困ったら助けてもらえる社会制度があるために、心に余裕ができ、子育てにも仕事にも、責任を持って取り組むことができる環境が生み出されやすいと言えるでしょう。

アイスランドのママ、パパから見習いたいこと

日本とアイスランドでは、国の規模も社会制度も異なる部分がたくさんあると思います。社会制度を変えるには、1人1人がしっかりと選挙に行き、子育てをしやすい制度を作ってくれる政治家を選ぶしかありません。

しかし、アイスランドの子育て事情を考える上で重要なのは、「自分のことを1人の人間として大事にする」という価値観ではないでしょうか。

自分を犠牲にしたりせずに、大事にすることが、育児や家庭を疎かにすることではないということ。これが日本のママ、パパが見習うべき点でしょう。

ママ、パパが1人の人間として人生を楽しむことで、子どもにもきっと良い影響が出るはず。個人主義の良い面を自分なりに取り入れてみましょう。

海外の子育て事情!アイスランドはなぜ世界一子育てしやすいのか。

まとめ

いかがだったでしょうか。世界一子育てしやすい国、アイスランドの子育て事情についてお伝えしてきました。

子ども優先であることは間違いではありませんが、自分を犠牲にしてまでするのは、子育てとして間違いかもしれません。「自分のことを大事にする」ということを含めて、子育てと言えるのではないでしょうか。子どもも、自分を大事にする親を見て、自分を大切にすることを学ぶでしょう。

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