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子どもと楽しみたいイソップ童話② 絵本の読み聞かせでも、読書でも、動画でも、子どもの心を育む教訓を学ぼう!

公開日:2020/12/17
最終更新日:2020/12/16

ママやパパが子どもの頃より童話や昔話に接しやすくなった

ママやパパが子どもの頃は、童話や昔話は、絵本の読み聞かせやテレビの教育番組で触れることが多かったのではないでしょうか。

児童書を一人で読めるようになる頃になると、童話や昔話だけでなく、さまざまなタイトルの本を読むことになります。タイトルだけは知っていても、話の内容をあまり深く知らない童話や昔話も多いのではないでしょうか。

現在では、YouTubeを検索すれば、有名な童話や昔話のほとんどは映像を通じて触れ合うことができるようになりました。ママやパパが子どもの頃より、多くの童話や昔話に接することができるようになったかもしれません。文字が読めない小さな子どもにとっては、昔よりも楽しく触れ合うようになったとも言えます。

スマホやタブレット、パソコンなどを効果的に使って、子どもに多くの昔話や童話を楽しんでもらうのはいかがでしょうか。

イソップ物語を読もう

イソップ物語には子どもの心を育む教訓が満載

世の中に数多くの昔話や童話が生み出されていますが、みんなが知っている作品には間違いなく理由があります。ストーリーが面白い、考えさせられる、学びが大きいといったことが理由として挙げられるでしょう。その中でも、子どもの心を育む教訓がたくさん詰まっているのが、イソップ物語です。

『アリとキリギリス』や『おおかみ少年』などはイソップ物語のひとつです。これらの作品は知っていて、それがイソップ物語のひとつだったことを知らない方が多いかもしれません。

イソップ物語の特徴は、子どもにわかりやすいストーリーでありながらも、今後の子どもの人生に活きる教訓や学びが含まれていることです。また、子どもにとって飽きないほどの短いストーリーで構成されているため、飽きる前に楽しく読み終わることができることもいいところです。

ぜひ、子どもに読んでいただきたいですし、親子で読んで、感想や気づきを共有していただきたいものです。

子どもと楽しみたい5つのイソップ童話

では、ここからは子どもと楽しみたい5つのイソップ童話をご紹介します。

親子で物語を読みながら、その世界観を楽しみつつ、今度の社会生活を送る上で大切な教訓も一緒に考えてみてください。

1歳から12歳まで知力育成教室アデック

アリとキリギリス

1作目は『アリとキリギリス』です。

夏の間、アリたちは冬の食料を蓄えるためにせっせと働きます。それに対し、キリギリスは遊んでばかりで、アリたちのことを馬鹿にするのでした。そして、冬がやってきます、キリギリスは食べ物を探そうとしますが、もちろん見つかるわけがなく、アリたちに食べ物を分けてもらおうとします。アリたちは、「あなたはなんの備えもしないでいたから、こうなったのですよ」と言うのでした。

目の前の楽しいことだけに溺れてばかりではダメで、先のことを考えて行動しないといけないと教えてくれるお話です。お子さんは”アリ”タイプでしょうか。それとも”キリギリス”タイプでしょうか。将来のことを考えれば、自制心や忍耐力の強い”アリ”タイプであってほしいですよね。

おおかみ少年

2作目は『おおかみ少年』です。

羊飼いの少年が、退屈しのぎで「おおかみが来た!」と騒ぎを起こします。慌てて駆けつけて来た大人たちを見て、少年は大喜び。少年が何回も「おおかみが来た!」と嘘を繰り返したので、村の人たちは誰も少年の言うことを信じなくなりました。しかし、ある日、本当におおかみがやって来て、少年は「おおかみが来た!」と騒いでも、誰1人として信じず、助けに来なかったので、羊は全ておおかみに食べられてしまったのでした。

常日頃から嘘をついていると、人に信用してもらえない、だから嘘をついてはいけない、という教訓です。人に信用してもらえないということは辛いものです。

また、嘘を一度つくと、その嘘はずっとつきまといます。嘘をつきとおすために、また違う嘘をつかないといけなくなったり、そのうちに罪悪感も出てきます。嘘をつくと、どう転んでも、あまり良い結果にならないことを教えましょう。

ねずみの恩返し

3作目は『ねずみの恩返し』です。

ある日、ライオンがネズミを捕まえ食べようとしました。ネズミは「もし助けてくれるなら、きっと恩返しをします」と言い、ライオンはネズミを見逃すのでした。ライオンにとっては些細なことだったので、このことを忘れてしまいます。後日、ライオンは猟師に捕まり、ヒモに繋がられるのでした。そこにあのネズミが現れ、ヒモを噛み切り、ライオンを助け、恩返しをするのでした。

ライオンにとっては些細なことであっても、ネズミにとっては大きな恩でした。このように小さなことであっても、他人に施した恩は必ず返ってきます。どんなに小さいことでも良いから、他人のためにできる親切はしてあげるよう、子どもに言い聞かせましょう。

「情けは人の為ならず」と言いますが、人に親切にすることは、恩返しという形だけでなく「人の役に立った!」という喜びや満足感という形でも自分に返ってきます。この循環も、子どもの成長にとっては大切なことです。

よくばりな犬

4作目は『よくばりな犬』です。

肉をくわえた犬が橋の上を通ります。ふと下を見ると、川に中に肉をくわえた犬がもう1匹います。犬は川の中の犬見て、「あいつの肉のほうが大きそうだ」と嫉妬をし、「驚かして、取ってやろう」と考えます。「ワンワン」と犬が吠えた瞬間、犬がくわえていた肉は川に落ちてしまいました。川の中の犬は水に映った自分の姿だったのです。

同じものを持っていても、他人が持っているものの方が良く見えることってありますよね。欲張りすぎるとかえって損をするという教訓のお話です。今、自分が持っているもののことを忘れてはいけません。そして、相手に嫉妬して、この話の犬のように威嚇、攻撃をすると、その攻撃は自分に返ってくるものだと、子どもに伝えたいですね。

馬をうらやんだロバ

5作目は『馬をうらやんだロバ』です。

あるところに、主人に酷い扱いを受けていたロバがいました。エサはまずいものばかりで、毎日重いものを背負わされていました。馬も一緒に飼われていましたが、馬には美味しいエサばかりで、美しい飾りもつけてもらっていました。そんな馬をロバは羨ましく思うのでした。

しかし、あるとき、戦争が始まり、馬は戦場に連れていかれ、大怪我をして戻って来て、「自分もロバに生まれたかった」と言うのでした。それを見たロバは考え方を変え、馬を哀れむようになったのでした。

自分と比べると、他人が幸せそうに見えるときがありますが、その人から見たら、自分のほうが幸せに見えることがあります。人それぞれに苦労があるんだということを伝えてくれるお話です。

ときどき子どもは「あの家の子になりたかった」なんて言うときがありますが、そんなときはこの話をしてあげると良いかもしれませんね。
絵本は知育

まとめ

イソップ物語は、ストーリーを楽しむ以上に、その内容から得られる教訓について考えることが大切です。

『アリとキリギリス』の話にあるようなコツコツと取り組む努力の大切さ、先を見据えて今を行動する大切さなどは、普段からママやパパが一生懸命伝えているかもしれませんが、言われているだけでは、子どもはなかなかその大切さに気づきません。

しかし、このストーリーを知った上でこれらの大切さを聞くと、ストンと腹落ちします。これが童話を通じた心の教育の面白いところであり、効果的なところです。普段からママやパパが口酸っぱく伝えていると、童話を通じて「あ、本当に大事なんだ」と気づくことにつながります。童話を通じた心の教育は、ママやパパの普段の声かけを補ってくれているとも言えます。

また、短いストーリーだからこそ、寝る前の時間やちょっとした移動時間でもできる心の教育です。動画で楽しめるようになったため、本を持ち運ぶ必要もなく、気軽に手軽に時間を作ることができます。

子どもだけでなく、ママやパパも改めて学びを得る機会にもなります。ぜひ、子どもと一緒に楽しんでみてください。楽しみながら学ぶことこそ、知育の本質です。