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子どもと楽しみたいイソップ童話①絵本の読み聞かせでも、読書でも、動画でも、子どもの心を育む教訓を学ぼう!

公開日:2020/12/16
最終更新日:2020/12/16

さまざまなツールのおかげで童話や昔話に接しやすくなった

ママやパパが子どもの頃、皆さんのご家族や先生から童話や昔話を読んでもらったことはありませんか。絵本の読み聞かせなどが一例ですが、その思い出はストーリーの記憶とともに残っていることもあるでしょう。

現在では、絵本や児童書だけでなく、YouTubeを通じて、動画やアニメーションで童話や昔話に触れ合う機会が多くなりました。文字が読めない小さな子どもでも、家族や先生を介することなく、楽しむことができ、もしかするとママやパパが子どもの頃よりも、多くの童話や昔話に接することができるようになったかもしれません。

スマホやタブレット、パソコンなどを効果的に使って、子どもの心や価値観を育むことは、現代の生活に合っているでしょう。ダラダラとゲームをさせるよりは、道徳的な教訓が伝えられる昔話や童話を眺める時間を作ることをおすすめします。

読み聞かせは最高の知育

イソップ物語には道徳的な学びが満載

道徳的な教訓がたくさん詰まっているのが、イソップ物語です。皆さんはイソップ物語をご存知でしょうか。

『うさぎとかめ』や『北風と太陽』などはイソップ物語のひとつです。これらの作品は知っていて、それがイソップ物語のひとつだったことを知らない方が多いかもしれません。

イソップ物語の特徴は、子どもにわかりやすいストーリーでありながらも、道徳的な教訓や学びが含まれていることです。単純に話が面白いというだけでなく、そこから今後の人生に何を生かしていくかを考えられる機会が含まれています。

また、イソップ物語のいいところは、子どもにとって飽きないほどの短いストーリーで構成されていることです。子どもの集中力はそこまで長くは続きません。飽きる前に楽しく読めて、これからの人生や生活に活きる知恵まで得られる。ぜひ、子どもに読んでいただきたいですし、親子で読んで、感想や気づきを共有していただきたいです。

子どもと楽しみたい5つのイソップ童話

では、ここからは子どもと楽しみたい5つのイソップ童話をご紹介します。親子で物語を読みながら、その世界観を楽しみつつ、今度の社会生活を送る上で大切な教訓も一緒に考えてみてください。

うさぎとかめ

まず1作目は『うさぎとかめ』です。

ウサギにからかわれたカメは、ウサギにかけっこ勝負に挑みます。ウサギはあっという間にカメを引き離します。油断したウサギは途中で居眠りをしますが、その間、カメは少しずつ進みます。ウサギが起きたときには、カメはゴールをして、喜んでいるのでした。

この話の教訓は、ウサギのように自分の才能に思い上がっていると、いつの間にか、カメのようにコツコツと努力をしてきた人に追い抜かれてしまうということです。また逆に、頑張って努力をすれば、才能がある人に追いつくことができるとも言えます。

子どもを褒めるときも、子どもの才能ではなく、努力を褒めたほうがいいと言われています。才能を褒めてしまうと、ウサギのように努力を怠りやすくなってしまうのです。反対に、努力を褒めることで、自分の頑張り次第で良い結果を導き出せると信じられるようになるのです。

北風と太陽

2作目は『北風と太陽』です。

北風と太陽がどちらが強いのか力比べをし、「旅人の上着を脱がせたほうが勝ち」という勝負をします。北風が力一杯上着を吹き飛ばそうとしますが、旅人はしっかりと上着を抑えてしまします。次に太陽が旅人を照らすと、旅人は暑さに耐えかねて、自分から上着を脱ぎ、太陽の勝利となるのでした。

北風のように、厳しい態度や無理矢理に人を動かそうとすると、反対に人は頑なに動かなくなるものです。太陽のように、優しい態度で接するほうが、人は自ら動いてくれます。

ママやパパが子どもに厳しく言い聞かせても、なかなかその通りに行動をしてはくれませんよね。そのままでは、ママやパパだけでなく、子どもまで疲れてしまいます。温かく見守ったり、優しい言葉をかけたりして、子どもの行動を促しましょう。

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金のおの、銀のおの

3作目は『金のおの、銀のおの』です。

ある日、きこりがオノを泉に落としてしまいます。そこに女神が金のオノを持って現れ、「あなたが落としたのは、この金のオノですか」と尋ねます。木こりが「違う」と答えると、女神は次に銀のオノを持って現れ、また尋ねます。きこりがまた「違う」と答えると、女神は「あなたは正直者ですね」と感心し、3本のオノをきこりに渡すのでした。

それを聞いた欲張りな別のきこりは、わざと泉にオノを落とします。同じように女神が金のオノを持って現れ、「あなたが落としたのは、この金のオノですか」と尋ねます。そのきこりが「そうだ」と答えると、女神は嘘をついたきこりには何も渡さず、泉に戻って行きました。

正直であることのほうが得をして、嘘つきには罰があることを教えてくれるお話です。しかし、私たちは相手の言葉が嘘か、ホントかは見破ることはなかなかできません。

「正直者はバカをみる」と言いますが、本当でしょうか。反対に「お天道様は見ている」とも言います。良い行いも、悪い行いも誰かが見ていて、結局自分に返ってくるということです。子どもには後者を信じてもらいたいですね。

王さまの耳はロバの耳

4作目は『王さまの耳はロバの耳』です。

あるところに、ロバの耳を持った王さまがいました。王さまは、いつも帽子をすっぽりと被り、ロバの耳のことを秘密にしていました。それを知っているのは王さまの髪を切る理髪師だけでした。理髪師は秘密を抱えることに耐えきれず、井戸に「王さまの耳はロバの耳」と叫ぶのでした。しかし、その井戸は国中の他の井戸と繋がっており、理髪師の声は井戸を通じて届いてしまうのでした。

最後に王さまは、理髪師を咎めずに、それどころか潔く帽子を取り、自分の耳はロバの耳であることを民衆に明かしました。寛容な王さまはより深い信頼を得られます。

このように、周りの目を気にして隠していることは相手は自分が思っているよりもずっと気にしていないということ、むしろ素直に打ち明けることで相手から信頼関係を築けることを、この話は教えてくれます。

小さな子どもには、この教訓はまだ難しいことかもしれませんが、いつかこの話を思い出して、良い人間関係を築いて欲しいですね。

田舎のねずみと都会のねずみ

5作目は『田舎のねずみと都会のねずみ』です。

田舎のネズミが都会のネズミをご馳走を振舞おうと招待します。しかし、都会のネズミは「君はよくもこんな退屈な暮らしをしていられるな」と言い、「都会に来ないかい?美味しいものがたくさん食べられるよ」と田舎のネズミを誘います。田舎のネズミが快く返事をし、都会へ行くと、都会のネズミが見たことのない食べ物を見せてくれますが、危険な目に何回も会います。田舎のネズミは、「安全な田舎の方が自分に合ってる」と言い、田舎に帰るのでした。

この話で教えてくれるのは、幸せは人それぞれであるということ。都会のネズミは田舎をバカにしましたが、田舎のネズミは都会に行き、自分には田舎の生活のほうが幸せであるということを悟ります。相手の意見や価値観に流されずに、自分に合った場所を見つけられることは、幸せではないでしょうか。

しかし、田舎のネズミが田舎にいることが幸せと感じたのは、都会に触れたからです。子どもにもいろんな体験をさせることで、何が自分に合っているのか知ることができます。

親子で絵本を読もう

まとめ

イソップ物語は、ストーリーを楽しむ以上に、その内容から得られる教訓について考えることが大切です。

『うさぎとかめ』の話にあるような努力の大切さは、普段からママやパパが一生懸命伝えているかもしれませんが、言われているだけでは、子どもはなかなかその大切さに気づきません。しかし、このストーリーを知った上で努力の大切さを聞くと、ストンと腹落ちします。これが童話を通じた心の教育の面白いところであり、効果的なところです。

短いストーリーだからこそ、寝る前の時間やちょっとした移動時間でもできる心の教育です。動画で楽しめるようになったため、本を持ち運ぶ必要もなく、気軽に手軽に時間を作ることができます。

子どもだけでなく、ママやパパも改めて学びを得る機会にもなります。ぜひ、子どもと一緒に楽しんでみてください。楽しみながら学ぶことこそ、知育の本質です。