子どもはドラえもんの道具になぜ憧れるのか?みんな大好きなひみつ道具から育まれる想像力と創造力
最終更新日:2020/10/08
みんな一度は見たことがあるドラえもん
日本で生まれたからには一度は必ず見たことがあるであろう、ドラえもん。
「あんなこといいな、できたらいいな、あんな夢こんな夢いっぱいあるけど」のオープニングテーマの記憶が強く残っているママやパパが多いかもしれませんが、ドラえもんがいてくれたらいいな、四次元ポケットがあるといいな、ひみつ道具欲しいな、などいろいろな想いを巡らせてくれます。
ドラえもんのひみつ道具は想像力と創造力を育んでくれる
ドラえもんを語る上で大切なのが、ひみつ道具。
22世紀の未来から取り寄せられてくるひみつ道具は、冷静に考えると、生活を便利にしてくれるものや困りごとを解決してくれるもの、夢や願望を叶えてくれるものなど、ひみつ道具は社会の中で役立つものばかり。歌詞にもある「あんなこといいな、できたらいいな」が詰まっています。
子どもながらに、こんなひみつ道具があるといいな、このひみつ道具めちゃくちゃ便利だなと感じることが多いでしょう。この気持ちは空想を広げる力である想像力を高め、ものの構造や仕組みを考える力である創造力を生み出すきっかけとなります。
ドラえもんを親子で見ながら、これがあると今の社会の何が便利になると思う?どんな困りごとが解決すると思う?と聞いてみてください。それば想像力と創造力を引き出す関わり方です。
単純にアニメや映画として面白いだけでなく、知育的な意味(楽しみながら学ぶ)ももたらしてくれるのがドラえもんなのです。
子どもが大好きなひみつ道具たち
子どもが大好きなひみつ道具の数々。ママやパパが説明しながら子どもにアプローチできると効果的です。改めて、どんなひみつ道具があったかを思い出しながら、知育的な関わり方のヒントを見つけてください。
①タケコプター
まずは「タケコプター」です。
作中ではおなじみで、最も登場回数の多い道具です。もはや「ひみつ」なのか疑わしいですね。竹とんぼのような形状であり、頭に取り付け、スイッチを入れるだけで飛ぶことができます。
まさに「空を自由に飛びたいな」と考えた人は多いはず。あちこち出かけるための移動手段としても、飛んで行ったほうが楽ですし、それになんと言っても、空中を身ひとつで飛ぶなんてとても気持ちよさそうですよね。
タケコプターのようなものは現実でも完成間近だと言われています。その開発者の中には、ドラえもんの世界に魅了されて「現実にあったらいいな」と思って研究している方もいるのではないでしょうか。
②タイムマシン
次に「タイムマシン」です。
作中に登場する回数がタケコプターに次いで多い道具です。のび太くんの勉強机の引き出しの中が時空間への入り口になっており、そこに浮かべてあるのがタイムマシンです。
恐竜が住む時代や100年後の未来に行くことができ、ドラえもんのひみつ道具の中でも最も夢のある道具の1つということができるでしょう。他に「さっきああすればよかった」、「あの時こうすればよかったな」と思ったときに使いたい道具です。大人のほうが使いたいと思うかもしれませんね。
ただし、歴史にあまりに大きな影響を与えるような行為をすると、「航時法」という法律によって禁止されているので、ご注意を。
③どこでもドア
次に「どこでもドア」です。
これも登場回数が3番目に多く、「ドラえもんの道具でほしいものといえば?」と聞くとトップに出てくる道具でしょう。名前の通り、行きたいところ、会いたい人を考えたり、言ったりすると、どこでも連れて行ってくれます。
なんと10光年先まで行けるというスグレモノで、海外旅行だけでなく、宇宙旅行までできてしまいます。
いつも、のび太くんがしずかちゃんの家に行こうとして、お風呂場に行ってしまうのは、どこでもドアのドアノブに意志読み取りセンサーがついており、のび太くんのよこしまな気持ちが読み取られてしまっているからなのだそうです。
④スモールライト
次に「スモールライト」です。
名前の通り、その光線を浴びたものは小さくなってしまいます。
自分を小さくして、いつもの庭や公園を冒険をしたり、大好きなお菓子をお腹いっぱいになるまで食べたりしてみたいですよね。相手を小さくして、イタズラ心をくすぐる道具でもあります。
似た道具に「ガリバートンネル」や「いっすんぼうし」という道具がありますが、これらはある縮小率でしか小さくなれませんが、スモールライトは光をあてる時間が長いほど、あてたものが小さくなるという特徴があります。
⑤通りぬけフープ
次は「通りぬけフープ」です。
この道具は、フラフープの形をしていて、これを壁に貼り付けると、その壁の向こう側へ抜けることができます。作中では、特にドラえもんたちがどこかに閉じ込められたときに使っていますね。
これを子どもに持たせたら、イタズラをしたり、家からこっそりと抜け出したりすることを考えるかもしれません。そんなときは、通りぬけフープの使用を妨害するひみつ道具の「ルームガードセット」を使ってみましょう。こういう道具まで用意されているところが匠です。
⑥アンキパン
次は「アンキパン」です。
スライスされた食パンであり、ノートや本のページに押し付けて、書かれた内容をパンの表面に写して、食べると、その内容が暗記できるという道具です。
学校のテストなどで使えそうですが、スライス1切れにつき暗記できる量は限られており、また排泄してしまうと、暗記した内容を忘れてしまうため、何を覚えるのかと食べるタイミングを考えなくてはなりませんね。
のび太くん、スネ夫くんいわく、アンキパンは美味しいらしいです。そして、普通の食パン同様にバターやジャムを塗っても、暗記はできるようです。フレンチトーストとかにしたらどうなんでしょうね。
⑦エラチューブ
最後に「エラチューブ」です。
外見はコルク栓のようで、これを鼻の奥に詰めると魚のエラのように酸素を取り込めるようになり、水中でも呼吸ができるようになるという道具です。
これを使えば、水泳の授業で息継ぎなしで長く泳ぐことができて、クラスのヒーローになることができますね。
ちなみに、のび太くんはこのエラチューブを使い、海底を歩いて太平洋を横断しようとしたことがあります。のび太くん、すごい。
ほんやくコンニャクはすでに開発済み?!
ドラえもんのひみつ道具で有名なもののひとつに「ほんやくコンニャク」があります。
これを食べると、あらゆる言葉が自国語として理解できるようになるひみつ道具です。いわば、自動翻訳機。自分が話す言葉も相手が使う言語に自動的に翻訳されるので、言葉の通じなかった相手と自由に会話できるスグレモノです。
よくよく考えると、今ではパソコンやスマホで自動翻訳できる機能が搭載されるようになりました。ほんやくコンニャクはすでに開発済みということになります。
22世紀のひみつ道具、ということはこれから先の未来で少しずつ開発されていくということ(そういう設定)。その先駆けがほんやくコンニャクなのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。ここまでドラえもんのひみつ道具について紹介してきました。
ドラえもんの世界は実はもう遠くない未来の設定となってきました。小説やアニメの世界で語られるものを現実の世界で実現させることが科学者や研究者のひとつの仕事です。
想像力や創造力を育むだけでなく、このひみつ道具を作るひとりになろうと考えられるきっかけになることも、ドラえもんなどのアニメのもたらす価値と言えるでしょう。たかがアニメとあなどってはなりません。