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クリティカルシンキングってなに?子どものクリティカルシンキングの鍛え方。

公開日:2021/08/08
最終更新日:2021/08/07

学校教育でも導入されつつあるクリティカルシンキング

「クリティカルシンキング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。子育てではあまり聞き馴染みのない言葉ですね。

しかし、2012年には、文部科学省が提案した教育改革に、「クリティカルシンキング」の言葉が掲げられています。

近年では、高校の教科書や大学入試の中に、クリティカルシンキングを使った問題が出題されています。さらには初等教育でもクリティカルシンキングを導入しようという動きがあります。

今回は、これからの時代必要となってくるクリティカルシンキングについてお伝えしていきます。

クリティカルシンキングってなに?子どものクリティカルシンキングの鍛え方。

そもそもクリティカルシンキングとは?

では、クリティカルシンキングとは、どういった意味なのでしょう。

クリティカル=批判的な、シンキング=考え方ですので、批判的思考と直訳できますが、「なんでもかんでも疑って考えてみる」というような訳し方は少し安直すぎるかもしれません。

クリティカルシンキングというのは、いろんな意味を含んだ言葉です。例えば、「思い込みにとらわれずにものごとを考えること」、「いろんな視点からものごとを考えること」、「いろんな証拠を集めて本当に正しいか検討する」というような態度のことを指します。

なぜクリティカルシンキングは必要なの?

なぜ、クリティカルシンキングは必要なのでしょうか。

今の時代、ものすごいスピードでものごとが変化し続けています。もちろん、求められる正しい答えもその時々で異なります。

「良い大学を出て、大企業に入れれば、一生安泰」というような常識もかつてはありましたが、大企業でも終身雇用がなくなりつつある時代、この考えはもう古い考えですね。これからは、自分の将来は、自分で考えて選択、行動をしていくことがより要求されていきます。

ビジネスの世界でも、昨日まで成功していた方法が、今日は通用しないなんてことは、よくあることでしょう。「これは本当に正しいのか?」、「思い込みで選択していないだろうか?」、「この考えにいたる根拠は?」など絶えず考えることが必要になってきます。

今の子どもたちが大人になる頃には、どんなスピードでものごとは変化するのでしょう。

クリティカルシンキングができるようになれば、時代の変化に振り回されることもなく、ものごとの本質を見極められるようになり、最適な結論を見つけ出せるようになります。

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クリティカルシンキングができるとトラブルを避けることができる

ある研究では、クリティカルシンキングがうまい人は、人生のあらゆるトラブルを避けることができると言われています。

例えば、タバコを吸わなかったり、野菜をよく食べたりなどの健康面で良い行動を取ることが多いです。また、飲酒運転など犯罪に手を染めなかったり、友だちに暴言を吐いたりしなかったりもします。さらには来月の支払いが間に合わないなどの金銭面でのトラブルも少ないです。

IQが高い人でも問題を起こしますが、クリティカルシンキングができる人はあらゆる問題行動が少ない傾向があったのです。人生をスムーズに生きるためにも、知性以上にクリティカルシンキングは必要かもしれませんね。

子どもがクリティカルシンキングが上手にできるようになれば、野菜も食べるようになれば、いじめの加害者にならないし、授業中に騒いだりしないなどが考えられますね。

考えることができなくなっている子どもと大人

これからの時代、自分で考える力が必要とされている反面、現代では、自分で考えられない子供が増えていると言われています。

これは、何か知らないこと、わからないことがあったときに、インターネットがあれば、すぐに答えを見つけられてしまうことが原因と考えられます。しかも、それが本当に正しい情報なのか考えずに鵜呑みにしてしまうから危険です。「ネットに書いてあることは正しい」という思い込みを、ほとんどの子どもが持っています。

これは大人でもそうですね。少し考えれば間違っているとわかるのに、ネットの情報によって振り回されることは多いです。最近で言えば、新型コロナが中国で蔓延して、「トイレットペーパーが生産がされなくなるのでは」というフェイクニュースを聞いた人々が、トイレットペーパーが買い占めたことが、それに当たりますね。

子どもだけでなく、大人もクリティカルシンキングを鍛える必要がありますね。

クリティカルシンキングを鍛える方法

クリティカルシンキングは、ほぼ生まれつきで決まるIQと違い、後天的に鍛えることのできる能力です。そして、クリティカルシンキングがあれば、生まれつきの天才にも匹敵すると言われています。逆にIQが高くても、クリティカルシンキングができなければ、宝の持ち腐れになってしまうことも。

ぜひ子どものクリティカルシンキングを鍛えさせたいものですよね。ここからはクリティカルシンキングの鍛え方をご紹介していきます。

パパ、ママもぜひ一緒に鍛えてみましょう。きっと仕事や日常生活にも活かせますよ。

根拠を考えるクセをつける

まずは、「根拠を考えるクセをつける」ことです。

クリティカルシンキングを鍛えるウォーミングアップとして、根拠を考えることから始めさせましょう。根拠というと少し難しいかもしれませんが、ゲームのような感覚で子どもと取り組んでみてください。

例えば、「何の動物が好き?」、「ライオン!」、「なんで好きか3つ理由を言ってみて」というような会話をして根拠を答えてもらいます。できるだけ違う種類の根拠を答えてもらいましょう。ここでの目的は、根拠を考えてもらうこと。望ましい答えでなくとも、子供が楽しみながら考える空気にしてください。

これを繰り返すことで、「なんで自分はこう考えたんだろう?」と、自分の考えとセットにするクセがつきます。すると、他のものごとに対しても、「これには理由があるのだろうか?」、「これは本当なんだろうか?」と考えるようになり、クリティカルシンキングをするときに1番邪魔となる思い込みを捨てることができるようになります。

実験するクセをつける

次に、「実験するクセをつける」ことです。

例えば、洗濯物をたたむお手伝いをしてもらっているときに、「このケースに全部入るようにできるだけ小さくたたんでくれる?」と頼みます。まず「どんなたたみ方があると思う?」と仮説を立ててもらいます。

ここで大事なのは、正解を出すことよりも、自分の頭で考え、トライ&エラーをしてもらうこと。実験をしてうまくいかなかったとしても、「良い考えだったね!」と声かけをし、「じゃあ、次は別の方法で試してみたい!」と思わせるよう促しましょう。

仮説を立てて、実験をし、間違いと成功を重ねることで、ものごとの方法は1つではないという思い込みを捨てさせ、ものごとを多面的に見るということを教えます。

意見と事実を区別する

そして、「意見と事実を区別する」ことです。

大人でも、主観と事実を混同してしまう人はいますね。そのようなことを避けるために、意見と事実を分けるゲームをしましょう。クリティカルシンキングするときにあたり、思い込み(=意見)を捨てて、事実だけ見ることはとても重要です。

例えば、「今日のテストは難しかった」というような話が出てきたとき、「それは事実かな?意見かな?」と子どもに聞いてみましょう。人によって変わるのは意見ですので、「今日のテストは難しかった」は意見ですね。

他にも、「卵1パック150円だよ。安いね」というような話はどうでしょう。「安いね」というのは、人によって変わるので意見ですが、「卵1パック150円」ということは、誰がみても変わらないものなので事実です。

このような会話で練習を繰り返して、次はテレビで言ってたことや本の内容で、事実か意見か聞いてみましょう。

クリティカルシンキングってなに?子どものクリティカルシンキングの鍛え方。

まとめ

いかがだったでしょうか。これからの時代必要となってくるクリティカルシンキングについてお伝えしてきました。

クリティカルシンキングはグローバルな人材には欠かせないとも言われています。実際にアメリカの小学校では、クリティカルシンキングはよく使われるそうです。

クリティカルシンキングを持つことで、他人の意見を鵜呑みすることなく、さらに多角的な視点を持ち、合理的にものごとを考えられるようになります。問題解決能力も高くなり、将来仕事だけでなく、私生活も豊かになるでしょう。

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