保護者が選ぶ通わせたい学童No.1に選ばれました!
お問い合わせ:045-543-3331(本部)
受付時間:10時〜19時(日・祝は除く)

アデック(Adecc)のコラム一覧

「歩く」を思いっきり楽しもう!親子で一緒に「歩育」のすすめ

公開日:2023/10/08
最終更新日:2023/10/07

暑さも次第に遠ざかり、過ごしやすい季節がやってきました。せっかくのスポーツの秋、親子で何かに取り組みたいと思っている方も多いのでは?そんな方におすすめなのが「ウオーキング」。特別な道具も決まった場所も必要なく、誰でも手軽にはじめられるのが魅力です。
そこで今回は、一般社団法人日本ウオーキング協会の川野浩二さん・森岡聡子さんに、ウオーキングの魅力、そして、歩くことで体や心を育む「歩育(ほいく)」についてもお話を伺いました。親子で取り組む際のポイントや注意点などもありますので、ぜひ参考にしてみてください!

 


◆「歩育」って何?
「歩育」という言葉を初めて知った方も多いのではないでしょうか。まずは「歩育」とは何かという基本的なことから伺いました。

「歩くことで社会の環境や自然と触れ合い、五感で感じる体験を通して子どもの健やかな心身を育むのが『歩育』です」

歩くことはさまざまな運動の基本。ウオーキングは、誰でも手軽にできる身近な運動であるとともに、ケガなどのリスクの少ない安全な運動の一つと言われています。時間帯や場所も自由に選べて、すぐにはじめられるのも魅力の一つです。

「歩く」を思いっきり楽しもう!親子で一緒に「歩育」のすすめ

ウオーキングに取り組むと、美しい姿勢を身につけ身体的な感覚を向上することができ、これが全身の持久力UPにもつながるのだそう。さらに、自然の中を歩けば、風やにおい、音などを感じたり、キレイな景色を見たりしながら五感を養うこともできます。また、歩くことは脳の活性化にも繋がり、学習能力や集中力などが高まるというエビデンスもあるといいます。

さらに心理面での効果も。「姿勢を美しくして歩くことでインナーマッスルが鍛えられ、目線も上がることからメンタル面でもすっきりしますよ」と森岡さんは言います。

目線を上げて近所を散歩することは、気分を高めることはもちろん、よりたくさんの新たな出会いや発見にも結びつきます。幼少期からウオーキングに取り組み、さまざまな「楽しみ」を知ることができれば、その後の人生でも歩くことや体を動かすことに前向きに、積極的に取り組める姿勢へとつながるかもしれませんね。

◆「歩育」に取り組むメリットとは
日本ウオーキング協会が未就学児を対象に行っているウオーキング教室では、単に歩き方を教えたり、ウオーキングを楽しむだけでなく、さまざまな数値を計測してどのくらい効果が出ているのか可視化しているそう。開始から半年ほど経つと、一部の子どもは、数値に変化が現れるだけでなく、大人の目にもはっきりと子どもの成長がわかるほどになるのだとか。

「『歩育』に取り組んでからバランス力が上がっていろいろなことができるようになったとか、積極的に体を動かすようになった、集中力が身についたなどの喜びの声を、多くの保護者の方からいただいています。また『誰かと一緒に体を動かすと楽しい!』と実感する子どもも多いようです」

運動会や授業、そしてクラブ・部活動と、子どもは成長していくにつれ、スポーツをする機会が増えてきます。幼い頃からしっかり歩いていると、バランス力や瞬発力、筋力といった身体能力に加え集中力などメンタルの部分も向上することができ、将来的にさまざまなスポーツに取り組むためのいわば「下地作り」ができます。

ウオーキングを通じて体の使い方がだんだんと上手になれば、それまでできなかったことやレベルの高いことにも積極的に挑戦することができるように。こうした積み重ねはやがて、子どもにとっての大きな自信となり、自己肯定感にも繋がります。

1歳から12歳までの学童型知育教室アデック

◆親子で楽しく! 「歩育」って何からはじめたらいいの?
<STEP1>親子で楽しく室内運動から
親子で「歩育」に取り組む場合、まずは動きを交えて楽しく遊べる簡単な運動からスタートするのが良いそう。おすすめは、家の中でもできる、長座の姿勢でお尻を使って前後に動く「お尻歩き」や、「足指じゃんけん」。とくに骨盤周りの筋肉を鍛えることができるお尻歩きは、大人にもとても良い運動になりますので、ぜひ子どもといっしょに、遊び感覚で取り組んでみてください。

<STEP2>楽しみながら近所をお散歩
身体や足指を動かすことに慣れたら次は外歩き。はじめは家の近くを歩いて回るだけで構いません。大事なのは、いきなりたくさん歩こうとしないこと。近所をゆっくりと歩きながら、道端の草花やマンホール、道路標識など、普段気に留めていなかったものに目を向けてみましょう。コミュニケーションを密に取りながら、子どもに「歩くことは楽しい」という経験をさせることがポイントです。

<STEP3>美しい姿勢を意識して!
歩くことに慣れてきたら、運動効果を上げるためにも姿勢も意識しながら歩きましょう。美しい姿勢と歩き方のポイントは以下のとおり。
★体を起こして目線を遠くに!
★腕は軽く曲げ、肩甲骨を動かすように後ろに振るイメージで。そのとき腕を横に開きすぎないようにします。
★ふくらはぎは血液循環のポンプの役割を果たします。歩幅は広めにして後ろ足でしっかり蹴るように。
★速度を上げれば運動効果も上がります。余裕があれば歩く速さも意識してみましょう。

大切なのは「楽しく歩くこと」。最初から長い距離を設定せずに、お子さんに合った距離を選ぶようにしましょう。無理をすると大人も疲れてしまい、良いコミュニケーションを取ることができません。家の周りを歩いたら、次は公園の中を歩いてみるなど、場所や風景を変えながら、少しずつ距離をのばしていくとよさそうです。

そして、子どもが頑張って歩いた時は、しっかりほめてあげることを忘れずに!親子で一緒に会話を楽しみながら取り組むことで、達成感や自信を育んでいきましょう。

◆こんなことに気を付けて! 注意したいこと

比較的安全なスポーツとされるウオーキングですが、もちろん注意が必要な部分もあります。はじめる前にぜひ以下のポイントを確認しておきましょう。

●開始前、終了後には、しっかりストレッチを
「歩くくらいなら大丈夫だろう」と思うかもしれませんが、急にウオーキングを行うと関節や筋肉を傷めてしまうことがあります。開始前には動きの大きい、動的ストレッチで体をほぐし、終了後にはクールダウン(静的ストレッチ)をするようにしましょう。

●水分補給を忘れない
ウオーキングに夢中になっていると、意外と忘れやすいのが水分補給です。暑い夏はもちろんですが、涼しくなってきても油断は禁物。熱中症予防のためにも、時間を決めて、のどが渇く前に水分を摂取するようにします。

●交通ルールを守る
たとえ近場を歩くとしても、車や自転車が多く通る道もありますよね。近年では特に、自転車との接触事故が増えているのだそう。公道を歩くときには、交通ルールを守り、周りの人に迷惑をかけたり、事故を起こしたりしないよう気をつけることが大切です。これを機に、近所の危ない場所や交通ルールについて、子どもと一緒に確認すると良いかもしれませんね。

●歩きやすい靴を選ぶ
ランニングシューズのように軽いものはバランスがとりにくいので、ウオーキングシューズがあると安心です。また山歩きに挑戦するようになったら、トレッキングシューズなどその場所に適したものを。場面に応じて靴選びも楽しんでみてください。

手軽に始められる運動とはいえ、取り組むための「きっかけ」づくりが難しいと感じる方も多いかもしれません。そんな方はウオーキングイベントに参加してみるという方法も。イベントなら飽きずに楽しく歩ける工夫が施されていますし、たくさんの人が一緒に歩いていますので、「気づいたら何キロも歩いていた」なんてこともあるのだとか。過ごしやすい秋には数多くのイベントが開催されますので、参加可能なものを探してみましょう。

「歩く」を思いっきり楽しもう!親子で一緒に「歩育」のすすめ

だれでも手軽に取り組むことができるウオーキング。でも「こんなに歩けた!」という達成感や歩きながら見つけた・感じたさまざまなこと、そして親子で歩きながらかわす会話や同じゴールに向かて歩く体験は、子どもにとってかけがえのないものになるはず。この秋はぜひ親子で楽しく「歩育」に取り組んでみてはいかがでしょうか。

 


プロフィール
一般社団法人日本ウオーキング協会
1964年設立。2014年5月より公益法人等移行に伴う国の政策に従い、一般社団法人日本ウオーキング協会に。学術の分野と指導者の育成、イベントや大会など健康づくりのための慈善活動の3つのテーマを持つ。日本の数多くの人々に楽しく、健全な生活を持たらすウオーキングを多くの人々に親しんでもらうために活動している。