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読み聞かせは親子の大切なコミュニケーション

公開日:2022/04/30
最終更新日:2022/04/30

想像力・発想力・知的好奇心を引き出すには?集中力や語彙力が身につく環境とは?

小さな子どもがいる家庭では、読み聞かせをする機会も多いのではないでしょうか。どんな本を選ぶのか、どんなシチュエーションが適しているのか、声のトーンはどうするのか、どのくらいのペースで読み進めればいいのか… など、読み聞かせについて知りたいことはたくさんあるのでは? そこで今回は、保育園や幼稚園など幼児教育の現場で20年以上の勤務経験があり、現在は東京工学院専門学校の幼児教育学科・幼児保育学科で学生の指導にあたる細田のりこ先生に、読み聞かせについて話を聞きました。プロならではの工夫やコツなどもありますので、ぜひ参考にしてみてください。

読み聞かせは親子の大切なコミュニケーション

◆「読み聞かせ」にはどんな効果があるの?

プロの目から見て、読み聞かせにはどのような効果があるのでしょうか。いくつかの項目に分けてご紹介します。

<「読み聞かせ」の効果>

想像力、発想力、知的好奇心を引き出す

聞きなれた人の声で読み聞かせをしてもらうと、子どもは安心して本の世界に入り込むことができます。そして、その物語に自分が入ったような感覚が味わえると、子どもは「こんな時、自分ならどうするだろう?」「面白いな」「不思議だな」と内容に共感したり、具体的なイメージや想像が深く広がっていきます。そして、今まで知らなかったものに出会うことで「これは何だろう?」「もっと知りたいな」と興味が芽生え、小さな好奇心が育ち始めるのです。また、絵本の絵はとても細やかな配慮のもとに描かれていますから、自分で文字を追わずに「読んでもらう」ことによって、子どもは存分に絵を味わい、美しさやイメージを堪能することができ、さらに想像力や発想力、知的好奇心が引き出されていきます。

語彙を増やす
普段使ったことのない言葉や言い回しも、安心できる人の声で聞くことで、すんなり子どもの頭の辞書にインプットされます。そしていつしか、自分の感情を表すときにその言葉が自然と出るように。幼少期に多くの絵本に出会い、言葉にふれることで、語彙が増え、今まで表現できなかったような感情も言葉として表すことができるようになります。

読み手とのコミュニケーションが取れる
読み聞かせは見えないキャッチボール。読み手が読んだ言葉や絵によって子どもの心が動かされ、その変化を今度は読み手がキャッチし、その時の子どもの心情に合わせて読み方やテンポに気を配る。子どもが心地よく耳を傾けていればOK。普段一緒に過ごしているおうちの方は子どものちょっとした変化も感じ取れると思うので、見えないキャッチボールで子どもとのコミュニケーションも楽しんでみてください。

◆「読み聞かせ」をするときに知っておきたいこと

このようにさまざまな効果が期待できる「読み聞かせ」。保育士や幼稚園の先生といったプロは、どんなことに工夫をしているのでしょうか。現場の先生が実践していることを基に、家庭でもできる読み聞かせのコツを聞きました。さまざまな工夫で、読み聞かせは素敵な親子の時間になります。

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<読み方の工夫>

ゆっくりとあたたかみのある声で

普段話をする声よりも少し小さめの声で読むと、子どもが耳を傾けやすくなります。また、読み手の気持ちが落ち着かないときにはそれが声に表れてしまいますね。できるだけゆとりをもって、温かみのある声を心がけましょう。ただ文章を追うのではなく言葉の意味を想像しながら読むと、言葉にも温度が加わります。声に抑揚をつけすぎたり、キャラクターを際立たせたりすると、読み手の声に意識が行ってしまい現実の世界に引き戻されてしまいます。

子どもの気持ちに寄り添いながら、余韻を楽しむ時間をつくる
ストーリーを理解してもらいたい、何かを教えたいと考えるのではなく、「子どもの心の変化」に寄り添いましょう。次から次へと読み進めたり、すぐさまページをめくったりせずに、子どもの雰囲気を察知してペースを考えましょう。次のページをめくる、その余白の時間が子どもの心を豊かにするタイミング。「この後はどうなるんだろう…?」と子どもは思いをめぐらせています。読み聞かせが終わった際も、すぐに本を閉じて次の行動を急かしたりせず、表紙・裏表紙の絵を楽しんだり、物語の余韻に浸る時間をつくってみてください。

言い回しを変えたり、感想を言ったりしない
語尾を変えたり言い回しを変えたりすることなく、作者の言葉を大切にします。また、物語の途中で読み手の感想を挟んだり、読み終えた後に「楽しかったね」「怖かったね」など感想を言うことは控えましょう。その物語をどのように受け止めるかは子どもの領域。絵本の解釈に正解・不正解はありません、みだりに足を踏み入れず、子どもの自由な感想・発想を守りましょう。それは、子どもとの信頼関係にも繋がります。

子どもの思いや言葉を否定しない
読み終えた後、子どもが感想を言ったときには、否定せずに受け止めましょう。肯定的・共感的に受け止めることで、「自分の気持ちは認められた」という経験となり、その積み重ねによって子どもの心に自己肯定感が育ちます。「○○君はそう感じたんだね」「面白い発見をしたね」など、共感できるといいですね。想像の世界の余韻を子どもが存分に味わい、「また次も読みたい」と思えるようにすることが大切です。

いつ、どんな環境での読み聞かせが効果的?

時間やシチュエーション
出かける前などの慌ただしい時間はできるだけ避け、夕食後や寝る前など、読み手も子どもも心が落ち着く時間がいいですね。膝の上や布団の中など、親子の一体感やぬくもりを感じられるシチュエーションがおすすめです。ぬくもりを感じられると、子どもは心地よい安心感の中で本を存分に楽しむことができます。

子どもの視界を想像して。余計なものが目に入らない位置取り
子どもが目にする絵本の先に色とりどりの玩具が並んでいたり、テレビがついていたりすると、気が散って集中しづらくなります。集中を切らさないためにも、子どもの視界になるべく余計なものが入らないよう、視界がシンプルな場所を選びましょう。

絵本の世界に没頭できる静かな空間
ちょっとした物音が気になり本の世界に入り込めないこともあります。他の情報がなるべく入ってこないような空間を作ると、子どもの集中力も途切れません。他の会話が生まれやすい場所では、「本を読み終わったら話を聞くからね」と周囲に知らせておくのもいいですね。

本の選び方

子どもが自分で選んだ本を読む
乳幼児期に読んでもらった本が深く印象に残っている、その絵本に愛着があり何度でも読んでほしい、挿絵に心惹かれている、リズムが心地よい、共感できるなど、子どもが本を読んでほしい理由はさまざま。子どもが何を求めていて、何を知りたいのか、どんなことで安心するのかを大切に。親が選ぶよりも、子どもが「今読んでほしい」と選んだ本を、何度でも心ゆくまで子どもと一緒に楽しみましょう。

長く読み継がれているもの、言葉のリズム・表現を楽しめるもの
本選びで迷ったら、長く読み継がれているロングセラーの本や、言葉のリズム・表現を楽しめるものを手に取ってみてください。子どもの心に響く絵本の要素は、今も昔も共通するものがあります。子どもが好きなモノや遊びが登場する本などは、入り込みやすいですね。年齢ごと、発達段階ごとにおすすめの本というのはありますが、家ではなるべく自由に、好きなものを読んであげるといいですよ。

~細田先生おすすめの本~
想像力を伸ばす・リズムの面白さ
『もこ もこもこ(文研出版)』『なにをたべてきたの?(佼成出版社)』『きょだいな きょだいな(福音館書店)』
繰り返しのある物語
『おおきなかぶ(福音館書店)』『わたしのワンピース(こぐま社)』『てぶくろ(福音館書店)』『三びきのやぎのがらがらどん(福音館書店)』
ワクワクするストーリー+想像力を育む
『ぐりとぐら(福音館書店)』『おおきな おおきな おいも(福音館書店)』『おおきなもののすきなおうさま(講談社)』
社会性・思いやる心
『ないたあかおに(偕成社 他)』『スイミー(好学社)』 など

◆こんなときは無理に読み聞かせなくてOK

読み聞かせを習慣化させたい、1日1冊は必ず読み聞かせをしたい、など、大人側の思いもあるかもしれません。ですが、ここはぜひ子どもの気持ちを大切にしてほしいと細田先生は話します。

「『今日は本を読む気分じゃないな』ということは大人にもありますよね。子どもも同じです。気持ちがざわざわしていたり、他のことに夢中になっていたりする子どもを、時間だからと『約束ごと』にしなくても大丈夫。子どもがゆったりと本の世界に向かえそうな時かどうかを一番に考えてみてください」

読み聞かせは、非日常の世界を味わえたり、親子のふれあいが生まれる特別な時間。大人の「何かを教えたい」という思いは置いておき、こちらの思いの一方通行にならないよう、子どもの「読みたい、読んでほしい」に寄り添うことを心がけるといいそうです。

◆読み聞かせは大切なコミュニケーションの場

読み聞かせは、子どもが今興味を持っていることや好きなこと、子どもの心情を感じ取ることができる時間です。読み聞かせの場を上手に使うことは、さまざまな育児の場面にもプラスになると言います。

「イヤイヤ期など接し方が難しい時期や、その後関係がうまくいかない時期でも、子どもが『本を読む時間は、自分のどんな気持ちも受け止めてもらえる』と繰り返し感じることで、子どもの情緒は安定し始め少しずつ親子の関係にも変化が表れてきます。その積み重ねは、子どもが「自分は大切にされている、愛されている存在なんだ」と、心の土台を育むことにもつながります。日々の生活は慌ただしいかと思いますが、余裕をもって一緒に絵本を楽しむ時間を作れるといいですね」

子どもが文字を覚え、一人で本を読めるようになったタイミングで読み聞かせをやめてしまう家庭も多いと細田先生は言います。たとえ一人で読めるようになっても、読み聞かせには「文字を追わずに本の世界に没入できる」という別の魅力があります。ひとりで読めるお子さんにも、「今日は一人で読みたい? 読んでほしい? どちらでもいいよ」と声をかけてあげるといいそうです。

読み聞かせは親子の大切なコミュニケーション

いかがでしたか?ただ物語を読んで聞かせるだけでなく、子どもの自己肯定感をアップさせたり、心の土台を育んだりと、普段の育児にも大いに役立つ「読み聞かせ」。高い教育効果に目が行きがちですが、何より大事にしたいのは、本を通じて子どもとコミュニケーションやスキンシップをとり、一緒に物語の世界を楽しむ、安心できる時間を持つということ。あまり気負いすぎず、読み手も子どもと一緒に本の世界どっぷり浸かって楽しんでみましょう。親子の素敵な時間が訪れますように!

細田のりこ先生 プロフィール
大学卒業後、保育園や幼稚園など幼児教育の現場で23年間の長きにわたり子どもたちと向き合い、主任業務や子育て支援事業、保護者支援などにも注力。保育者を対象とした研修セミナー講師や書籍「乳幼児期の子育てポイント」「子育て困ったにお答えします。ほめ方、しかり方」等も手掛ける。その後、東京都町田市教育委員会「保幼小接続カリキュラム」の作成業務や、鹿児島県徳之島教育委員会主催、武道を習う子どもを対象としたセミナー「特別記念講演・剣道を通じて学んだこと」などに携わった。現在は東京工学院専門学校の幼児教育学科・幼児保育学科の担任を務める他、提携校である豊岡短期大学の非常勤講師でもある。剣道五段、大学生の子どもをもつ一児の母。

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