家族で星空観測!夏に見える星や星座を見つけに行こう!
最終更新日:2021/07/19
家族で星空観測をしに出かけよう!
子どもたちが夏休みに入ると、「どこか連れてって〜!」とせがまれることが多いと思います。しかし、ありきたりな場所しか思いつかず、「え〜また〜?」と子どもに文句を言われることも…。
そんなときは、家族で星を見に行きませんか。夜、近くの星空スポットに出かけてみましょう。夜空に浮かぶ満点の星空は、子どもにウケること間違いなしです。ママ、パパも綺麗な星空を見上げ、ゆったりとした時間を過ごし、いつもの忙しさを忘れられることでしょう。
美しい星空を見て、家族のコミュニケーションの機会にするのもいいですし、子どもの夏休みの自由研究の題材にするのもいいでしょう。小学校では星や月などの天体について授業で習うので、前もって子どもに興味を持たせることもできます。
今回は、、この時期に見える代表的な星座、また星空を見ることでどんなことが学べるかついてお伝えしてきます。
星空観測に必要なアイテム
最初に、星空観測で必要なアイテムをご紹介していきます。ただ満点の星空を見上げるだけでも、十分に楽しむことができるので、それらのアイテムは必ずしも必要ではありませんが、持っていれば、子どもが星空から学べることが多いでしょう。
ただし、上着は必須です。星が綺麗な場所は、基本的に高原や山など標高の高いところですので、肌寒いことが多いです。体温調節ができるような服装にすることがオススメです。また、蚊が多い場所でもあるので、虫除けスプレーも必須です。
星座早見盤
まずは「星座早見盤」です。
星座早見盤は、星空の地図です。その日、その時間によて見える星は変わります。そのため、早見表を持っていれば、そのときに見える星や星座がたちまちわかる便利なグッズです。サイズやデザイン、素材と種類が幅広くあるので、気に入った1枚を見つけましょう。
スマホやタブレットのアプリにも、星座早見盤のアプリがあります。夜空にスマホをかざすと、その方角にある星や星座を教えてくれます。ただし、スマホの明るい明かりは、目の瞳孔を閉ざしてしまい、小さな星が見えにくくしてしまいます。周りの人にも迷惑にもなってしまう可能性があるので、普通の星座早見表を使うことをオススメします。
コンパス
次に「コンパス」です。
星の位置を知るために、星座早見盤と組み合わせて持っておきたいのが、コンパスです。初めての場所はどっちがどの方角かわかりづらいです。方角がわからなければ、星座早見盤があっても、見つけたい星がどこにあるのか見つけづらいです。
方角を計り、星座早見盤をかざせば、星と星を結んで星座を見つけることができます。
赤いライト
そして、「赤いライト」です。
先ほど述べたように、普通の懐中電灯やスマホなどの明かりなどは瞳孔を閉ざしてしまうので、あまり使いたくありません。かといって、明かりがなければ、足元が見えず危険です。また、星座早見盤も見ることができません。
そこで赤いライトの登場です。赤い光は瞳孔が閉じにくく、小さな星の明かりも見ることができるので、満天の星空を堪能することができます。
夏の代表的な星、星座を見つけてみよう!
ここからは7月〜8月、だいたい9時ぐらいに見える代表的な星や星座をいくつかご紹介していきます。星座早見盤を参考に見つけてみましょう。星座や星を見つけられると、大人でもなんとも嬉しい気持ちになりますよ。
また、それぞれの星座にはまつわる神話があります。星座図鑑や絵本、マンガなど神話を紹介したものを読んでから、星空観測に行くと、さらに面白さが増しますよ。
北斗七星・北極星
まずは、「北斗七星」を見つけてみましょう。北の空でひしゃくのような形をして並んだ7つの星です。ひしゃくと言うと馴染みがあまりないので、スプーンやフライパンと言ったほうが理解しやすい子もいるかもしれませんね。北斗七星は、「おおぐま座」の一部であり、腰から尻尾に当たります。
また、北斗七星のひしゃくの水をくむ部分の先の2つの星を結んで、伸ばすと「北極星」を見つけることができます。北極星は、1年中いつでもほぼ真北にある星で、他の星たちは北極星を軸に移動し、動くことがないので、方位を知るのに目印になる星です。また、北極星は「こぐま座」の尻尾の先にあたる星で、こぐま座を結ぶと北斗七星に似た形になっており、「子びしゃく」と呼ばれることもあります。
春の大三角形
夏でも、「春の大三角形」を見ることができます。春の大三角形を見つけるためには、先ほどのおおぐま座を目印にしましょう。おおぐま座の尻尾のカーブを伸ばしていくと「うしかい座」の「アルクトゥールス」というオレンジ色の星が見つかります。
そして、そのカーブをさらに伸ばすと「おとめ座」の「スピカ」と言う白色の星が見つかるでしょう。
春の大三角形のもう1つの星、「デネボラ」は、他の2つと比べて暗く、見つけにくいかもしれませんが、アルクトゥールスとスピカとデネボラを結ぶと、ほぼ正三角形になると覚えればわかりやすいでしょう。デネボラは「しし座」の尾の先の星です。
さそり座
夏の星といえば、「さそり座」です。見つけ方は、南の空にある星、「アンタレス」を目印にしましょう。アンタレスはさそり座の心臓とも呼ばれており、赤く明るく輝いているので、簡単に見つけることができます。そして、このアンタレスを中心に、釣り針のように星が並んでいます。それがさそり座です。
さそり座は、夏の代表的な星座ですが、反対に冬の代表的な星座といえば「オリオン座」。ギリシャ神話では、オリオンはとても体が大きく、力持ちな狩人でした。しかし、あまりの傲慢さに見かねた女神によって放たれた大きなさそりの毒によって、オリオンは命を落とします。だから、さそりが苦手なオリオンは、東の空からさそり座が昇ってくると、西の空へ逃げていきます。
夏の大三角形
そして、「夏の大三角形」も覚えましょう。日本では、3つの星のうち2つは、七夕の「織姫星」と「彦星」で有名です。ですから、天の川が1つの目印になります。星空スポットでは、天の川を見れることも多いのではないでしょうか。
21時ごろであれば、夏の第三角形は、ほぼ東にあります。東の空でも最も明るい星が「ベガ」で、織姫星です。ベガの右下の4つの星を結ぶと、平行四辺形になることも目印となります。このベガと平行四辺形の4つの星を結ぶと、「こと座」になります。
ベガから右下に天の川を渡ってみると、彦星であり、「わし座」の一部である「アルタイル」が見つかります。アルタイルは、ベガより暗く光っています。
ベガの左下のほうに天の川を渡ると、「はくちょう座」の「デネブ」が見つかります。はくちょう座は、大神ゼウスが白鳥に変身した姿と言われています。さらにこのはくちょう座、「ふたご座」とも深い関わりがあります。ぜひ調べてみてください。
星や星座を見て、子ども学べること
綺麗な星空を見るだけで、家族でロマンチックな気分になり、その時間は家族のいい思い出となりますが、せっかくですから子どもの学びの時間にもしたいですよね。
例えば、よく観察していると、星によって明るさの違い、星の色が違うことに気づくでしょう。明るさが違うのは、星が発する光の量に差があることの他に、地球までの距離の差によるものです。星の色が違うのは、星の燃える温度が違うからです。白っぽいほど熱く、赤っぽいほど低いです。赤い星が低いと言っても、3000℃くらいあります。
また、星は位置が変わっていることに気づくかもしれません。しかも、星の並びは変わらずに、どの星も同じスピードで東から西へと動いています。これは、星たちが地球の周りを回っているのではなく、地球が回っているのです。これを「自転」と言います。
じっくり見ないとこのことはわからないので、子供が気づいたら、「すごい発見をしたね!」と褒めてあげましょう。
さらに、違う季節に星空観察に行けば、季節によって見える星が違うことも知るでしょう。これは、地球が1年かけて太陽の周りを回っている「公転」をしており、かつ、この公転の面に対して自転の軸が傾いているからです。また、このことは、日本に季節の移り変わりがあることにも関係しています。
あとの2つは中学校の理科で習うことであるので、小学生がまだ学ぶ必要はないですが、興味を持ったのなら教えてあげてもいいでしょう。「星の並びは変わらずに、東から西へと移動していること」、「季節によって見える星が変わること」ぐらいは教えてもいいかもしれませんね。地学の基礎となるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。星空観測と夏に見える星や星座についてお伝えしてきました。
星空観測には、明かりが少ないということだけでなく、天気も重要です。日本気象協会が出している星空指数というものを参考にしましょう。星の見え具合がわかります。
天気だけでなく、月にも注意が必要です。月が明るすぎると、星空が見えにくくなってしまいます。月の満ち欠けや、月の出、月の入りの時間も調べましょう。
場所、天気、月の満ち欠けなど気にしないといけない星空観測。手軽に「星」を観察できるプラネタリウムでもいいですが、やはりリアルなものに勝るものはありません。五感で自然を感じ、心もリラックスできるでしょう。また、「宇宙」という大自然に目を向けて、「自分とは一体なんなんだろう」という少しスピリチュアルな気分にもなるかもしれません。
また、何と言っても、家族で星空を見上げ、星や星座を見つけて喜んだ夏の夜は、きっと子どもにとって大事な思い出となることでしょう。