幼児期からタブレット学習は取り入れた方がいいの?使い方の事例と注意点。
最終更新日:2021/01/12
タブレット学習は気になるけれど、不安もある
2020年度中に、全国の小中学校の児童には、パソコンあるいはタブレットが支給されることになっています。小学校に入ったら、タブレット学習をすることになると分かっていても、いつ頃から取り入れればいいのか迷う親御さんも多いのではないでしょうか。
画面を見る時間が長くなると目に悪いかもしれない、タブレットは遊びに使うもののイメージが強くて誘惑が多そうなど、あまり触らせないようにしているご家庭もあるでしょう。
今回は、タブレット学習ではどんなことができるのか。タブレット学習の使い方の事例とともに、向いていることや、使うときの注意点などをご紹介していきます。
使い方事例①文字のなぞり書き
一つ目は、ひらがななどの文字のなぞり書きです。
教材によっては、書き順が動画で見ることのできるものや、タッチペンでなぞった箇所をわかりやすくしてくれるものもあります。紙に書くのは味気なくて集中できないお子さんでも、タブレットだと楽しめるのではないでしょうか。
また、鉛筆の持ち方を教えてくれる教材もあります。まだ文字の読めないお子さんでも、動画でなら耳で聞いて目で見て理解できます。お手本も、イラストや写真だけよりも動画の方がわかりやすいという意見もあります。
お子さんの興味を引いて、パパやママの代わりに分かりやすい説明をしてくれること、採点をしてくれる機能があることもタブレットならではのありがたい点です。
使い方事例②英語
二つ目は、英語です。
英語はリスニングも一緒に学べるのでタブレット学習向きの教科です。
タブレット教材だと、読み書きだけでなくリスニングも一緒に学ぶことができます。ネイティブの先生の正しい発音で学ぶことができるようになったのは、タブレット学習のメリットです。
中にはリスニングだけでなく、子どもの発音を聞き取って英会話の練習をできる教材もあります。英語の勉強の中でも、発音や聞き取りは小さいころから学ぶと習得が速いと言われています。英語を学ばせたいのであれば、そのためだけでもタブレット学習を取り入れて損はないかもしれません。
使い方事例③算数
三つ目は、算数です。
特に、タブレットを使うと勉強をしやすくなるのは図形です。
数字や時計の読み方を覚えるときにも、タブレットだと視覚的にわかりやすくなります。カラフルなイラストがあったり、数字も音声と一致しやすくなったりします。
また、教材によってはアニメーションで説明してくれるものもあります。図形問題などは、特にタブレットの方が図形の向きを変える機能を使えるため、わかりやすくなるようです。
タブレット学習をさせるときの注意点
ここまではタブレット学習に向いていることをご紹介してきました。
タブレットは上手く使えば、紙だけのときより理解しやすくなります。動画やイラストなどの視覚的なヒントを使ったり、音声なども合わせたりして、さまざまな情報を一度に取り入れられるからです。
子どもの興味を引き出したり、勉強の効率が上がったりすることもあるでしょう。ただ、タブレット学習は、いいことばかりではありません。ここから先には実際に使っていく上での注意点をお伝えします。
①時間を決めて使う
一つ目は、時間を決めて使うことです。
タブレットは集中しやすいからこそ、時間で区切ることが大切です。
タブレットの教材は、集中力の途切れやすい子どもでも続けられるように工夫がされています。キャラクターを使っていたり、合間で動画があったりすると、気づくと長時間やっていたということにもなります。
勉強を長く続けられるのは喜ばしいことでもありますが、注意が必要です。同じ姿勢を続けていることで子どもでも肩が凝ったり、目が疲れたりしてしまいます。遊びや休憩で動画を観たりする子は、かなり長時間画面を見続けることになります。
子どもの健康のためにも、時間をあらかじめ決めておきましょう。「50分続けたら5分休憩をとる」や「1日長くても2時間まで」などと決めて、時間を忘れてしまう子にはアラームを設定するなど、端末から離れる時間を作ってあげてください。椅子や机などで、正しい姿勢を保てるような環境を整えることも大切です。
②閲覧できるページに制限をかけておく
二つ目は、閲覧できるページに制限をかけておくことです。
あらかじめ制限をかけておくことで、子どもにはあまり見せたくないページに飛んでしまうことを防げます。
「勉強のときは、インターネットを禁止」にしてしまうと、何か知りたいものがあっても調べることができなくなります。わからないものがあったときに、調べられるのはタブレットの強みでもあります。
制限をかけるだけでなく、タブレット学習は終わるとママやパパにメールが届くようになっているものや、履歴を見ることができるものもあります。不自然に時間がかかっているときや、心配なことがあったら、様子を見に行くと安心です。
③遊びの時間と分ける工夫をする
三つ目は、遊びの時間と分ける工夫をすることです。
一つのタブレットを遊びにも勉強にも使いたくなるかもしれませんが、そうするとどうしても勉強の途中で遊びたくなったりしてしまいます。
ゲームと勉強のアプリが一つのところに入っていれば、途中でゲームがやりたくなってもおかしくありません。音声を消していれば、傍からは勉強をしているのか、遊んでいるのかの見分けもつかないです。
そのため、できれば、勉強用の端末と遊び用の端末は分けて、勉強用の端末には遊びに関するアプリを入れないことが望ましいです。場所や時間も勉強と遊びで分けると、気持ちの切り替えをしやすくなります。
スマホやタブレットの使用時間は2時間以内が望ましいと言われていますので、どちらもほどほどで切り上げられるように時間を決めておいて守るようにしてください。
④親子のコミュニケーションをとりながら使う
四つ目は、親子のコミュニケーションをとりながら使うことです。
タブレット教材は子どもの横にいなくても、説明の部分や採点を代わりにやってくれる機能があります。手が離せないときには、ありがたい機能です。
それでも、機械に任せっきりにせずに、たまには様子を見に行ったり、声をかけたりするなどのコミュニケーションをとりながら使うことが大切です。普段から様子を気にかけておくからこそ、何か異変があったときに気づけるのです。
タブレットは便利ですが、あくまでも勉強をサポートしてくれる道具であるという認識を持っておくと、使い方を誤ることも無くなるのではないでしょうか。
タブレット学習には、メリットとデメリットがある
タブレット学習にはメリットとデメリットがあります。上手に取り入れられれば、一度に得られる情報量が増えたり、学習の効率が上がったりします。直接ママやパパがフォローしなければいけない箇所が減ったり、集中して取り組めるようになったりする子もいるでしょう。
一方で、使う側の自制心が問われる面もあります。遊びの誘惑と戦ったり、長時間使いすぎないように気を付けたりと、自分を管理する必要が出てきます。味方にできるかは、その子次第な部分もあります。
いずれにしても、小学校に上がるとタブレットを使った学習は必要になってきます。タブレット学習には3歳児以上を対象としているものも多くあります。入学前に少しずつ練習をしておくと、徐々に上手く付き合えるようになってくるのではないでしょうか。
まとめ
いかがだったでしょうか。幼児さんがタブレット学習をするときの、使い方事例と注意点についてでした。
タブレットを使うことで英語のリスニングの練習ができたり、説明が分かりやすくなったりするというメリットがあります。今までなら、横について教える人が必要だった勉強も機械に任せられる範囲が広がってきました。
一方で正しい姿勢で使えるか、遊びと勉強を分けられるかなど、タブレットを使う側の自己管理の力も問われています。どうやったらタブレット学習と上手に付き合えるか、まずは試してみてはいかがでしょうか。