どうしたら身長は伸びるの?伸ばすための要素を知ろう!
最終更新日:2021/10/02
どうしたら身長は伸びるの?
身長を伸ばしたいと思う子どもは多いのではないでしょうか。あらゆる運動で有利になったり、スタイルが良いと褒められたり、身長が低い私にとって、身長が高いことは良いことばかりのイメージがです。「もっと背が高くなりたかった」と思うママ、パパは多いはず。
背が高い人には高いなりの苦労があるかと思いますが、やはり多くの子ども、特に男の子は背が高くなりたいと思うのではないでしょうか。ママ、パパも我が子にはすくすくと育ってほしいものですよね。
では、どんなことをすれば子どもの背はより伸びるのでしょうか。そもそも背は伸ばそうと思って、伸びるものなのでしょうか。
今回は、子どもの背をどうしたら伸ばせるのか、その方法についてお伝えしていきたいと思います。
人間の身長はいつ伸びるの?
はじめに、人間の身長はいつ伸びるのか、いつまで伸びるのかについて述べます。
人には身長が著しく伸びる時期が2回あります。1回目は第一次成長期であり、人生の中で1番身長が伸びます。約50cmの身長で生まれた赤ちゃんは、1年間で急激に成長して、70cm〜80cmまでに達します。そして、4歳になれば、生まれたときの2倍の身長になります。
次に身長が大きく伸びるのが、第二次成長期です。人によって違いますが、男子は13.05歳、女子は11.06歳に第二次成長期をむかえます。この時期は背が伸びる以外の体の変化だけでなく、メンタルにも変化が生じてきます。いわゆる、思春期と呼ばれる時期です。
第二次成長期では、男子は1年間に約10〜12cm、女子は約8cmも背が伸びます。この急激に身長が伸びる時期を「成長スパート」と言います。成長スパートを過ぎれば、徐々に身長の伸び率は減っていき、18歳くらいになると、男女共々、背が伸びることがなくなると言います。
成長スパートに突入したときの見極め方
成長スパートの時期に身長を伸ばすような行動をすれば、成長スパートを活かし、より高い身長を手に入れることができるかもしれません。では、成長スパートがいつ来るのかを知るには、どうすれば良いでしょうか。
成長スパートを見逃さないようにする方法は、とてもシンプルです。定期的に身長の計測し、成長の変化を記録していきます。そして、身長曲線が上へ大きく傾けば、成長スパートに突入したサインです。
成長スパートを把握するための計測は、学校で行う身体測定だけでは不十分かと思います。3ヶ月に1回、理想は1ヶ月に1回測るのがいいでしょう。保健室に行って、「測らせてください」と言えば、きっと計らせてもらえると思いますよ。
目標は予測身長よりも大きくなることであり、それが最も重要なことです。予測身長は両親の身長から計算します。次の計算式から出します。
「男子の予測身長」=(両親の身長の合計+13)÷2+2
「女子の予測身長」=(両親の身長の合計ー13)÷2+2
どうやって背は伸びるの?
次に、どうやって背は伸びるのでしょうか。子どもにも聞かれるかもしれません。
背が伸びるのは、簡単に言えば、足の骨と背骨が伸びるためです。
骨と骨とを連結している部分には、軟骨というやわらかいところがあります。骨が伸びる前に、まずこの軟骨が大きくなります。
そして、軟骨は先に成長したところから固くなっていき、それが骨となり、骨は少しずつ大きくなるのです。これが身長が伸びるということです。
大人になると、骨はそれ以上成長しなくなり、身長は伸びなくなります。なぜ伸びなくなるのかは、詳しいことはわかっていません。「成長ホルモンが出なくなるからだ」とよく言われますが、成長ホルモンは何歳になっても出てくるものです。
子どもの身長を伸ばす要素
身長が高くなるかどうかは、皆さんもおわかりの通り、遺伝の要素が大きいです。遺伝の要素はどうにもなりません。しかし、「うちの家系、身長が低いから、うちの子も身長低いだろうな」と望みを捨てるには早いです。身長の高さを左右するものは、他にもあります。
ここからは、遺伝以外の子どもの身長を伸ばす要素をお伝えしていきます。
栄養
まずは、何と言っても「栄養」です。
栄養は、遺伝と並ぶ「背を伸ばすための2大要因」と言われています。ですので、子どもの背を伸ばしたいと考えるのであれば、まずは食事の栄養に気を配ることを優先すべきでしょう。
では、どんな栄養が、子どもの身長を伸ばすのに必要なのでしょう。それを調査したマサリク大学の研究を紹介します。
どんな研究かというと、アジア、アフリカ、ヨーロッパなどの世界の105ヶ国から、男性の身長のデータを集めて、食事のデータと比べたという、かつてないほどの大規模な調査です。
この研究でわかったことは、肉類全般、卵、遠洋魚、乳製品の4つを食べることは、身長の高さと相関関係がありました。なんとなく予想がつきそうな結果でしたね。これらの食品には、アミノ酸のバランスが良いなどの質の高いタンパク質が含まれていて、それが身長を伸ばす要因だと考えられます。
「牛乳を飲めば身長が伸びる」は正しかったわけですが、背を伸ばす原因は、よく言われるカルシウムではなく、質の高いタンパク質だったわけですね。さらに、4つの食品の中でも手軽に摂取できるので、優秀な食品なわけです。
また、食品の組み合わせで相乗効果が出ることもあります。例えば、豚肉と乳製品の組み合わせで、より身長が伸びるかもしれません。そして、最も身長を伸ばすかもしれないのは、豚肉、乳製品、牛肉、卵、ジャガイモの組み合わせでした。
ジャガイモのタンパク質も、身長の高さと関係性が高かったのですが、研究チームも不思議がっているほど、なぜ高いのか謎だそうです。
睡眠
次に「睡眠」です。
「寝る子は育つ」とは言いますが、寝ている間に分泌される成長ホルモンは、骨に作用して、身長は伸びていくので、睡眠は重要です。
成長スパート期には1日8〜10時間は寝たいところ。さらにただ眠るではなく、「深い眠り」に就くことで、より多く成長ホルモン分泌されます。
「深い眠り」を確保するためには、決まった時間に寝て起きること、寝る前にスマホやテレビの画面を見ないこと、寝る前に体を温めすぎないこと、眠る直前には激しい運動は避けること、夕食やおやつなどは寝る2時間前にすますこと。以上のことに気をつけましょう。
運動
そして、「運動」も身長を伸ばすための重要な要素です。
骨を強くし、また伸ばすのには、骨に刺激を与えることが必要です。成長のピークを迎える前の、小学校中学年〜高学年の時期に、定期的な運動をすることで、骨や筋肉、結合組織への刺激が加わって、成長スパート期の身長の伸びがより促進されます。1日に最低でも60分程度の運動を心がけたいです。
また、この時期に運動量が極端に少なく、急激に体重が増えると、脳が「エネルギー状態が満たされた=成長をストップしてもいい」と勘違いしてしまい、身長が伸びるのが止まってしまうこともあります。成長期だからと言って、たくさん食べ過ぎるのも良くないということですね。適度な運動に、適度な体重増加が、身長を伸ばすに必要だということです。
ただし、過度な運動は、運動で消費するエネルギーに使われてしまい、身長を伸ばすことや筋肉を増やすことの成長のためのエネルギーまで回らないということがありますから、成長スパートに入ったら、食事の量を増やしたり、スポーツをしている場合は、指導者と相談して練習メニューを変えてもらうなどしましょう。
「筋トレで身長が縮む」という話をよく聞きますよね。しかし、むしろ筋トレによって身長が伸びるというデータは多いです。筋トレによって成長ホルモンが分泌されますので、どんどん筋トレをしましょう。しかし、負荷をかけすぎて怪我をしてしまうと成長に支障をきたす可能性があるので、これも適度にしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。いかにして子どもの身長を伸ばすのかについてお伝えしてきました。
子どもの身長を伸ばしたいのであれば、「成長スパート」を見極めることが重要です。成長スパートに入りそうになったら、食事、運動、睡眠には気をつけましょう。
身長は、遺伝によるものが大きいですが、食事、運動、睡眠に気を使えば、予測身長よりも高くなる可能性は高くなります。