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子どもの習い事で習字が人気の理由とは?ていねいに文字を書く時間が、子どもの成長につながる。

公開日:2020/11/11
最終更新日:2020/11/10

子どもの習い事で習字は定番

ママやパパが子どものときにも、習字は習い事の定番だったのではないでしょうか。

ていねいに字を書けるように、美しい文字が書けるようにという理由で通い始める子どもが多く、週に1,2回ほどのペースで通う習い事です。

小学校の書道の時間では、基本的に清書した文字を貼り出すことがほとんどですが、習字に通っている子どもの作品はすぐに分かるくらい、達筆度がちがいます。子どもにとって、習字に通って自慢できることは、教室で「上手い」「綺麗だ」とちやほやされることかもしれません。

親の目線で言えば、ひらがなや漢字を習うのは小学校に入ってからですが、小学校入学前から習字に通わせることで、入学前に文字を覚えていたり、机に向かう習慣や集中力を養っていたりといった効果を目的にしていることもあるでしょう。

習字が人気の理由とは

習字で学ぶことができるのは、文字を書くために必要な3つの力

文字をきれいに書くためには3つの力が必要だと言われています。正しい姿勢、文字の視覚的な把握、イメージ通りに指先を動かす力の3つです。

実は、習字で学ぶのは、文字を上手に書くことではなく、この3つの力を養うことなのです。3つの力のうちのひとつでも欠けてしまうと、文字をきれいに書くことが難しくなってしまいます。

①正しい姿勢

習字で養う最初の力である「正しい姿勢」ですが、背筋が曲がっていたり、頬杖をついていたり、それこそ寝転んだ状態だったりで、きれいな字を書くことは難しいものです。

習字教室では、子どもの座る姿勢から矯正することがほとんどです。最近では椅子に座ってテーブルに半紙が載せてあってという教室もありますが、正座で机に向かってというのが伝統的なものです。これは、座り方や姿勢のくせがついてしまうと、字にも影響が残るため、正しい姿勢を促せるようにしているのです。

書道と言われるように、礼儀を重んじる習い事でもあるため、姿勢を重んじられていますが、心身を鍛えるという側面以上に、文字をていねいに書くための姿勢づくりが基礎となっています。

②文字の視覚的な把握

次に意図される「文字の視覚的な把握」ですが、これは子どもにとっては大きめの紙とも言える半紙に向かって、1文字や2文字を書くことによって、空間認識を高めます。

きれいな文字にはバランスが大切です。小学校では方眼ノートにひらがなや漢字の書き取り練習を行うことが多いですが、方眼を使うのは文字のバランスを整えるためです。半紙の場合は方眼ノートのような区切り線がないので、自分の力で空間認識を進めなくてはいけません。

紙のどの部分に1画目を置くか、2文字の言葉であればどのように配置すると美しく見えるかなど、1画1画に注意深く取り組むことで、空間認識が進みます。結果として文字のバランス感覚が養われ、きれいな文字が書けるようになるのです。

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③イメージ通りに指先を動かす

3つ目に意図されるのが「イメージ通りに指先を動かす」ことです。これは習字教室に限らず、ご家庭でも文字の練習をする前には、文字を書くよりも先に、指先をイメージ通りに動かせるようになる練習が望ましいものです。

鉛筆以上に筆を使うほうが文字を書くことが難しいとされています。筆先の滑らかな動きは指先への意識を高め、イメージ通りに筆を運ばない限り、きれいな文字は書けません。とめ・はね・はらいなどの筆先の動きも簡単ではないので、習字を行うことで、イメージ通りに指先を動かす訓練を積むことができます。

これは文字のていねいさだけでなく、指先の器用さなどにもつながり、集中力を高めるきっかけにもなります。

習字と連動した家庭学習の方法

習字に限った話ではありませんが、習い事と家庭学習を連動させたほうが子どもの学習効果が増すのは言わずもがなです。習い事に通わせただけでは、なかなか子どもの成長や発達スピードが高まりません。

そこで、習字で得られる3つの力を頭に置きながら、どのように家庭学習を進めれば効果が上乗せされるのかを考えていきます。

①正しい姿勢

一つ目は「正しい姿勢への取り組み」です。

習字教室で言われている正しい姿勢をご家庭でも再現できるような工夫を行っていきましょう。正しい姿勢での座り方、そして鉛筆の持ち方などのフォームは習字教室とご家庭とで繰り返し行っていくことで習得が早くなります。

子どもなので、自然と身につくケースもありますが、意識をして体に染み込ませるほうが数倍も早く会得します。意識的に行っていたことが無意識的にできるようになったとき、子どもは初めて習得したと言えるのです。

「宿題をしているときはずっと正しい姿勢で」と言うと、子どもも疲れてしまうかもしれませんが「字の練習のときだけは、姿勢を正しく」などと決めておけば、少しずつでも姿勢を整えることができるはずです。

②書き取り練習

二つ目は「書き取り練習」です。

小学校入学以降であれば、ひらがな・カタカナ・漢字と書き取り練習の機会は増えていきます。入学以前であれば、先取りした学びとして、ひらがなや漢字の練習を行うことはあるでしょう。その際、空間認識や指先のトレーニングを兼ね、方眼ノートではなく、自由帳のような白紙のノートに書き取り練習を行いましょう。

白紙のノートで練習をする場合は、自分の脳内で方眼を作らなくてはいけませんし、描かれていないマス目に合わせてえんぴつを走らせなくてはなりません。この環境が、子どもの発達を促します。

学校の宿題では方眼ノートが提出ルールかもしれませんが、自宅学習では白紙のものを使いましょう。また、宿題とは違う、先取り学習としての文字練習が子どものモチベーションを保つ意味で重要かもしれません。

習字の副次的な効果は集中力の醸成

たとえ、正しい姿勢で、視覚的にも字をとらえることができて、指先をイメージ通りに動かせるとしても、急いだり、手を抜いたりしていると、ていねいな字を書くことはできません。習字教室で学ぶことができる3つの力に、集中力が合わさって初めて、ていねいな文字を書くことができます。

つまり、習字に通わせることで得られる効果としては、集中力が挙げられます。

集中力も練習することで、少しずつ改善していくのです。たとえば、最初は10分しか座って勉強できなかった子でも、毎日続けていけば15分、20分と少しずつ時間が伸びるようになります。文字に向かうことで、集中力が育まれますし、そもそも習い事に通うという行為だけでも大きく変わります。

生まれつき、一つのことに対して集中することが苦手な子どももいますが、まったく変わらないものではありません。やみくもに練習さえすれば伸びるものでもありませんが、毎日の習慣にしていくことで、集中状態に入りやすくなるとも言われています。

正しい姿勢で書き取り練習を毎日ご家庭で行うことが大切です。その結果、集中力にもちがいが見えてくるようになるのです。

正しい姿勢で文字を書こう

まとめ

文字ひとつをとっても、ていねいに書くためにはさまざまな要素が必要です。「字をていねいに書けない」お子さんがいても、どこに理由があるのかはひとりひとりちがいます。

正しい姿勢ではないからなのか、思い通りに指先を動かせないからなのか、周りにあるものに気が散ってしまって集中できないからなのか。アプローチの方法は理由によって変わってきます。習字に通わせていても、家庭での取り組みがなければ、何の改善も生まれないことだってあるでしょう。

習い事に通わせて終わりではなく、家庭学習の時間と連動しながら、子どもの課題を見つけ、向き合ってみてください。