勉強や習い事に効果的!子どもの集中力を高める3つの方法。
最終更新日:2020/03/29
子どもの集中力が続かない…
お子さんの集中力が続かないことで悩んでいませんか。「勉強中や習い事の間、なかなか集中が続かない」「このままじゃ我が子は大丈夫なのか」と心配する親御さんも多いでしょう。
集中力には2つの種類があります。
ひとつは、好きなものやハマっているものに使う集中力です。これは大人よりも子どものほうが持ちえています。好きなことで遊んでいたら、何時間も経っていたというような経験はありませんか。子どものときに誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。この集中力は衝動や欲望に使われ、長時間続きます。
もうひとつは、勉強や仕事などといった「しなくてはいけないもの」に使われ、自分をコントロールしながら続ける集中力です。これは子どもよりも大人のほうが持っている能力です。親御さんがお子さんに身につけてもらいたいのは、こちらの集中力ではないでしょうか。
では、子どもの集中力を伸ばすために親御さんができることはなんでしょうか。今回は自分をコントロールするほうの集中力について紹介していきたいと思います。
集中力が続かない理由①自信がない
まず、何かに集中する最初の関門は、勉強などに取り掛かる前の段階にあります。
例えば、教科書を開いたはいいものの、どうにもやる気が出ず、とりあえずマンガを読んでたら、ママが見に来て怒られた…なんてことは子どもの頃に経験した方もいるのではないでしょうか。
目の前の作業に気が乗らず、そもそもスタートラインにすら立てない状態は、大人でもよくあることでしょう。この段階で重要なのは「自信」です。「自分は難しいことでもやり遂げられるんだ」と自然に思える心理状態が必要です。この感覚がなければ、たとえ簡単な作業であっても難しく感じられてしまい、はじめの一歩を踏み出せなくなります。
さらに人間の脳は難しいものに嫌う傾向があります。それはエネルギーの浪費をなるべく防ぐようできているからです。私たちの祖先の原始の世界においては、貴重なエネルギーをいかに効率よく使うかが生死を分けました。遥か昔からの遺伝的な要素も子どもの集中力を阻んでいます。
集中力が続かない理由②注意の持続力の限界
どうにかこうにか自信をもって、教科書に目を向けたとしても、次なる関門が待っています。それは注意の持続力。教科書にひたすら意識を向ける能力のことです。人によって異なりますが、大人であっても平均でたった20分しか持続しないと言われています。
いったん集中モードに入ったとしても、必ず20分前後で注意は切れて、他のものに注意が向いてしまうものなのです。また、この限界を伸ばすことは難しいと言われています。
一見、集中力がずっと続いているように見える人もいますが、そういう人ほど、うまく休憩を挟み、短時間の集中状態を繰り返しています。短時間だからこそ疲れづらく、疲れないからこそ集中状態を繰り返せるのです。
集中力を高めるコツとは?
ここからは集中力を高める、長く持続させるコツを紹介していきます。
コツ①時間をあらかじめ区切る
「集中力は長く続かない」という性質を逆手に取り、集中できる時間を効率的に使っていく方法があります。それは、勉強などへの取り組み時間をあらかじめ20分前後ほどに短く区切り、そのたびに少し休憩を取らせることです。
短く区切り、休憩をとることで、疲れが溜まりにくくなります。また「もうちょっとやりたかった」「もう少しやれたかな」というところで仕事や勉強を打ち切ってしまうことで、途中で終わった感覚が残るので「早く続きがしたい」と思えるのです。
休憩を取ることによって休んでいる間も「もうちょっとやりたい」というモチベーションを保つことができます。勉強などを再開したとき、スムーズに集中できるようになるだけではなく、集中を持続させることができるのです。
ちょうどキリのいいところで休憩してしまうと、ふと目に入ったゲームやマンガなどの誘惑が心の隙間に侵入してきてしまうことになります。勉強などのスピードを速くしたいのならば、お子さんのやりたい気持ちを上手に焦らすことです。
「もう少しやりたい」「もう1つ多くやりたい」という気持ちを上手く作ることによって、お子さんのパフォーマンスの向上に活かしてみてください。
コツ②親も一緒に勉強する
子どもが勉強するとき、ママやパパも一緒に横で勉強するのはいかがでしょう。不思議なことに、集中は周りの人に広がります。カフェや図書館などで周りが勉強や仕事に集中している場所のほうが集中できるのは、この集中が広がるという特徴にあるのです。
そういう意味では、お子さんにとって身近にいる親御さんの集中力の高さが重要になってくるのかもしれません。
親が子どもに「勉強に集中しなさい」と言いながら、LINEの通知が来たらすぐに返していたり、スマホでゲームしていたりなど、注意が散漫になっていると、お子さんも注意散漫になります。子どもがやりたいことを子どもの横で親がやっていたら、集中できないのは当たり前ですね。
コツ③睡眠と食事を取る
当たり前のようですが、睡眠と食事を確実に取るということが、集中力を養う基本なのです。
睡眠時間が7時間未満の子どもは、そうでない子どもに比べると、「イライラする」「間違いが多くなる」など、「集中できていない」と訴える子どもの割合が多いといわれています。また、夜型の子どもの3分の1は朝食を食べず、朝食を食べない子どもは食べる子どもより、「集中できていない」と訴える傾向もあるようです。
睡眠時間が短いと脳の疲れが充分に取れず、注意が散漫になってしまいます。また、睡眠時間が短く、起きる時間が遅い夜型の子どもは、食欲が弱かったり食べる時間がなかったりするためか、朝食を抜いてしまい、これも集中力が続かないことに影響します。
なかなか子どもが寝付けない場合は、食後の散歩や軽いストレッチなど、運動を一緒にやってみましょう。運動をして体力を消費することで、眠りやすくなります。ただし、体温が高い状態では眠りにくいため、就寝の2時間ほど前に運動するようにしましょう。
また、照明を下げることも、睡眠を誘導するのに欠かせません。特にスマホの画面やテレビ、パソコンといったディスプレイの光は強く、眠気を下げてしまいます。これらの明るさは調整可能なので、照度を下げてあげましょう。
アデックが感じる、集中力が高い子どもの傾向
子どもは親が注意を向けている対象に向かって、集中して取り組む傾向にあります。
例えば、ブロック遊びであれば、「何を作っているの?」と声をかけたり、一緒に取り組んだりと子どもの一挙手一投足に興味を向けることで、お子さんの集中力は4倍に高まるといわれています。
また、子どもが楽しく集中できる時間を作り、取り組んでいるときには「すごく集中しているね!」「集中力があるね!」など、ポジティブな言葉を選んで声かけしましょう。子どもは「自分はちゃんと集中しているんだ」と自覚し、そのように行動するようになります。
反対に、子どもの注意が散漫になっているときには、叱るのではなく、「集中できていないね。」とただその事実だけを伝えましょう。子どもはまだ自分が集中できているのか、いないのかの自覚がわかりません。
「集中しているね」「集中できてないね」という声かけをするだけでも、子どもが自分の集中力をコントロールできるようになっていくでしょう。このように集中力の高いお子さんは、親御さんがお子さんがどんなことをしているのか注目してあげている傾向があります。
まとめ
いかがだったでしょうか。子どもの集中力がなぜ続かないのか理由と集中力を伸ばすコツをお伝えしてきました。
子どもの集中力は、外的環境、性格、体調、年齢、精神状態、個性などによりさまざまですが、集中力を伸ばすという点においては、親御さんが「どれだけお子さんに注目しているか」が重要です。
お子さんのしていることに注目し続けることには、親御さんの集中力も持続しないといけません。親子一緒に集中力を伸ばすトレーニングをすると、お子さんの集中力はもっと鍛えられるかもしれませんね。