保護者が選ぶ通わせたい学童No.1に選ばれました!
お問い合わせ:045-543-3331
受付時間:10時〜19時

アデック(Adecc)のコラム一覧

子どもにとって楽しみなお年玉。そもそもお正月ってなに?いつからいつまで?子どもの知見と教養を広げよう!

公開日:2020/12/22
最終更新日:2020/12/22

そもそもお正月ってなに?

2020年も残すところわずかとなりました。クリスマスが終われば、すぐにお正月がやって来ます。年末年始は、イベントが多くなりがちです。

お正月は何の行事なのか知っていますか。「正月」とは本来、旧暦1月の別名です。現在は、三が日を指す言葉として使われています。

お正月は、もともと夏のお盆と対応して、半年ごとに先祖を祀る行事でしたが、仏教の影響が強くなるにつれ、その意味は変化してきました。お盆は仏教行事の盂蘭盆会と習合して先祖供養の行事になり、お正月は年神を迎えてその年の豊作を祈る「神祭り」に位置づけられるようになったのです。

お正月は、新年の始まりに家々に訪れる歳神様を迎えるために、家を掃除して清めて飾り立てて、家族や親戚がそろって正装になるのです。そして、お正月用の神棚に対して祈ります。

今年はステイホーム

おせち料理ってなに?

お正月の食べ物として有名なおせち。もともとは、歳神様に捧げる供物として作られた料理です。節目のための供物という意味か「御節供(おせちく、おせつく)」と呼ばれたのが語源です。

中国から伝わった五節会の儀を一般庶民がならって、御節供を行うようになりました。現在のおせちのもととなる正月料理は、江戸時代の武家作法が中心になって形作られたと言われています。

一つ一つの料理は、火を通したり干したりお酢に漬けたり、味を濃くしたりされていて、日持ちをするものが多いです。これは、歳神様を迎えて共に食事を行う正月の火を聖なるものとして捉えて、神と共食する雑煮をつくるほかは火を使う煮炊きをできるだけ避けるべきという風習に基づいています。

お年玉はいつからもらうようになったの?

では、子どもがもらう「お年玉」はいつごろから始まった風習なのでしょうか。

お年玉の語源は、お正月に歳神を迎えるために供えられていた丸い鏡餅です。鏡餅には、歳神の霊魂が宿ると信じられていました。家長はそのお餅を子どもに分け与えることで、1年間の無事な成長を願う宗教的な意味がありました。

そのお餅が「御歳魂(おとしだま)」と呼ばれたことからだという説と、年のありがたい賜物(たまもの)」として年賜(としだま)と呼ばれたからだという説もあります。

現代のように、現金を渡すことが一般的になったのは昭和30年代以降です。経済成長とともに稲や米、餅を作らなくなった代わりとされています。

初夢って何を見るといいの?

初夢は、いつの夢を指すのかご存じでしょうか?大晦日の夜から元旦にかけて、元旦の夜に見る夢、1月2日に見る夢、など諸説ありますが、一般的には「新年になって、最初にみる夢」と言われています。つまり、1月1日の夜です。

初夢を気にするのは、その年の吉凶を占おうとする夢占いの一種です。お正月自体が一年の豊作を願う行事ですので、その行く末を占っていたのでしょう。

「一富士、二鷹、三茄子」の夢を吉とするようになったのは、江戸時代からです。富士山は不死、鷹は高い、茄子は成すの意味から縁起がよいとされています。

実は、この一富士二鷹三茄子には続きがあります。四扇(しおうぎ)、五煙草(ごたばこ)、六座頭(ろくざとう)です。昔、扇や煙草は、お祭りや行事に欠かせない存在だったため、縁起物とされています。座頭とは、髪の毛を剃った盲人を指し、「毛が無い」ことから、「怪我ない」となり家内安全を願う象徴でした。

1歳から12歳まで知力育成教室アデック

親子で楽しみたい年末年始。年の瀬も子どもにとっては知らないことだらけ。

お正月のイベントの多くはお正月にそれぞれの家にやってきて、その家を一年間守ってくれる「歳神様」に関連するものでした。今回の記事では触れていない風習でも、お正月の歳神様にまつわる行事は多いです。

年末年始はお仕事もお休みで、ご家族で過ごすという方も多いのではないでしょうか。お子さんとゆっくり過ごせる貴重な機会です。

年始だけでなく、年末も何かと行事は多いもの。お子さんに質問をされたときに、意味を教えてあげられるといいですよね。ここから先は年が明ける前、年の瀬の行事についてその由来や、意味のご紹介をしていきます。

除夜の鐘って何?

大晦日の夜、年越しのときになると聞こえてくる除夜の鐘。除夜の鐘は、大晦日の夜に寺院の梵鐘(ぼんしょう)をつく日本の仏教行事のうちの一つです。

除夜とは大晦日の夜のことを指し、梵鐘は、仏教の仏具で梵鐘の根には苦しみや悩みを断ち切る力があると言われています。多くのお寺では1年間を振り返って感謝の気持ちを表す「除夜法要」「除夜会」といった、その年最後の法要を行います。

除夜の鐘をつく回数は、108回とされています。数字の由来として有名なものとしては、人の心を惑わす煩悩の数が108だからという説や、1年を表す数字だという説もあります。

いずれにしても、除夜の鐘をつく理由は、古い年の苦しみや悩みを取り去り、新しい晴れやかな気持ちで一年を迎えられるようにするためです。

年越しそばってなぜ食べるの?

除夜の鐘と並んで、有名な年の瀬の風習といえば年越しそば。現在でも年越しそばを食べる人は多く、古くから定着している習慣と言えます。

年越しそばは、江戸時代から続いている文化です。年越しそばは地域によって呼び名もさまざまで、意味合いもちがっています。そばは他の麺類よりも切れやすいことから「今年一年の厄災を断ち切る」という意味で、大晦日の晩の年越し前に食べるとされているところもあります。

また、そばは細く長いことから、延命や長寿を願ったものだとする説や、そばは風雨に叩かれてもその後の晴天で日光を浴びると元気になることから健康を担ぐ説、家族の縁が長く続くようにという意味があるという説など、さまざまです。

年越しそばに関する伝承の中には、年を越してからそばを食べることは縁起がよくないとするものもあるので、なるべく年内に食べることをおすすめします。

紅白歌合戦はいつから始まったの?

年末の定番の一つとなっているNHK紅白歌合戦。日本放送協会(NHK)が1951年から毎年大晦日に放送している男女対抗形式の大型音楽番組です。

女性アーティストを紅組、男性アーティストを白組に分けて、対抗形式で歌や演奏を披露します。当初はお正月のラジオ番組でしたが、NHKがテレビ放送を開始した後は大晦日の夜に移動しました。

人気歌手が大勢出演することや、司会やゲストも人気のある人物が選ばれるため、高い視聴率を記録しています。対抗形式をとっているため、番組出演ではなく「紅白歌合戦出場」と呼ばれています。

2020年で第71回目を迎える長寿番組で、当日だけでなく毎年どの歌手が出演するのか、事前の発表にも注目が集まっています。

「お正月」「年末年始」というイベントを子どもの知見を開くきっかけに

お正月や年末年始には、新旧さまざまな行事があります。お正月は歳神様に関連する仏教の行事が多くあり、仏教の宗教行事だったものが、少しずつ内容が時代に合わせて変化してきています。元の意味を知らないまま行っている方も多いのではないでしょうか。

年末には、一年を締めくくるための行事があります。お正月とセットで仏教行事の一環となるものもあれば、年越しそばのように各地で生まれて、その土地によって特色のある風習となるものもあります。

ご家庭で子どもに年末年始の文化や背景を教えてあげてみてはいかがでしょうか。文化を知ること、文化に触れることそのものが、お子様の知見や教養を広げることになります。

最近ではテレビでクイズ番組が再流行しています。名解答もあれば、珍解答もありますが、一般常識問題を答えられないのは笑って済む話ではありません。ご家庭で教えているかどうか、しつけにも近い部分です。

今回は年末年始に関連した知識をお届けしましたが、子どもが将来困らないためにも、今のうちからご家庭で教えられることは教えていきましょう。

もうすぐお正月

まとめ

以上、年末年始やお正月の行事の由来や意味についてご紹介しました。

今は、年末年始の行事を継いでいく家の方が少なくなってきました。たしかに、伝統文化の決め事やしきたりは多く、手間暇のかかるものです。

しかし、行事には一つ一つこめられた意味があります。一年間の悩みや苦しみを断ち切るためのものであったり、新しい一年を晴れやかな気持ちで迎えるためのものであったりします。今回の原稿で気になる行事があれば、ご家庭に取り入れて、お子さんに教えてあげてはいかがでしょうか。お子さんの知る世界を広げるきっかけになるかもしれません。