保護者が選ぶ通わせたい学童No.1に選ばれました!
お問い合わせ:045-543-3331
受付時間:10時〜19時

アデック(Adecc)のコラム一覧

『音楽』とふれあいながら、心と体を育てる! おうちでできる簡単リトミックも紹介

公開日:2023/02/19
最終更新日:2023/02/18

子どもの習い事のひとつである「リトミック」。
「音楽を使った習い事」としてよく知られていますが、具体的にどのようなことをするのか、どんな能力が伸ばせるのかなど、「気にはなっているものの詳しくは分からない」という方もいるのでは?
そこで今回は、「リトミック」の特徴や教育効果などについて、特定非営利活動法人リトミック研究センター本部事務局の井上雄介さんに伺いました。
おうちでできる簡単な「リトミック遊び」も紹介しますので、参考にしてみてくださいね!


◆「リトミック」ってどんなもの?
リトミックの始まりは約120年前。スイス・ジュネーブの作曲家であり音楽教育家のエミール・ジャック=ダルクローズによって、児童心理学・生理学の観点から考案されました。
「音楽を基礎とするものではあるが、単に音楽学習の準備であるにとどまらず、むしろそれ以上に一般教養の一体系である」とは、ダルクローズの言葉。音楽にふれあいながら基本的な音楽能力を伸ばすと同時に、注意力や集中力・思考力・社会性・協調性といった、生きていく上で必要な能力も養うことができるのがリトミックです。

では実際、リトミックとはどのようなことを行うのでしょうか。

『音楽』とふれあいながら、心と体を育てる! おうちでできる簡単リトミックも紹介

「音楽に合わせて一人ひとりが感じたまま身体を動かします。ダンスやお遊戯、手遊びなども音楽を使って行いますが、これらは決められた動きを再現するものですから、リトミックとは目的が異なります」

リトミックには、音楽に合わせて動く「リズム運動」、その場で音楽を自由に表現しコミュニケーションを取る「即興演奏」、音楽力を高める「ソルフェージュ」という3つの要素があります。これらを年齢に合わせたプログラムに沿って行い、音楽能力はもちろん、幼児期だからこその大切な感覚を引き出し、伸ばしていきます。

◆リトミックで育まれる子どもの能力
リトミックに取り組むことによって、具体的にはどのような能力が育まれるのでしょうか。

「子どもの年齢によって異なりますが、音楽を注意深く聴きながら即座に行動表現するリトミックでは、集中力・注意力・判断力・理解力・想像力・表現力・行動力といったさまざまな力が育まれます。歩く・走る・跳ぶ・ステップを踏むなど、身体全体を使うので身体能力も養われますよ」

1歳から12歳までの学童型知育教室アデック

また、リトミックのレッスンではお友達と一緒に音や音楽を感じて表現をしていきますので、それぞれの共通点を感じたり、違うところを認め合ったりできるようになり、自尊心や自立心、感受性・社会性・協調性・順応性といった部分も育まれていくのだそう。

「音という目に見えないものを扱いながら、より子どもの個性を大事にしたい」と井上さん。子どもが元来持っているものを引き出し、土台を作ってあげられるよう、先生方も子ども一人ひとりの発信を注意深く汲み取りながら指導します。

子どもたちにはそれぞれ個性があり、好き嫌いや得意不得意があります。よくできたらしっかりほめてあげることで、自信につながり楽しく取り組むことができます。おうちの人も普段から子どもたちの様子をよく見て、さまざまなことに共感しコミュニケーションを大切にしながら過ごすようにしましょう。

●こんな子にはリトミックがおすすめ!
音楽的能力だけにとどまらず、将来必要になるさまざまな力を底上げし、個性を引き出すリトミック。
どんな子どもにもおすすめできるリトミックですが、特におすすめめしたいのは人見知りの子や人前での表現が苦手な子、コミュニケーションがうまく取れない子など。普段の遊びの中だとできない動きや表現、コミュニケーションも、音楽に合わせて楽しく身体を動かすことで自然とできるようになることもあるのだそう。音楽の力はもちろん、表現力や社会性も育まれるリトミックは、子どもたちの世界と可能性をさらに広げてくれるかもしれません。

◆おうちで挑戦! 親子で楽しむリトミック
このように、心と体の健やかな成長に大きな効果が期待できるリトミック。親子で楽しめたらうれしいですよね!

本格的なリトミックは専門的で正しい知識をもったインストラクターによる指導のもとで行いますが、おうちでもリトミックを体験できる「リトミック遊び」の動画を、「リトミック研究センター」のYouTube公式チャンネルからいくつかご紹介いただきました。

育まれる音楽要素は♪、その他能力は◎で示し、簡単なやり方も併せて掲載します。ぜひお子さんの年齢に合わせて挑戦してみてくださいね!

●2~3歳
・おうちでリトミックごっこ(2~3歳向け)② 「ぶらぶらぽん」

https://youtu.be/kAhagOZzkCw
♪…テンポ・ニュアンス  ◎…集中力 注意力 好奇心 積極性
【やり方】
-「ぶらぶら~」と言いながら手を振ります。「あたま」と言って手を頭に付けます。
-「頭」の他「お腹」「お膝」等、いろいろな部位でします。
-「ぶらぶら~」の[長さ][速さ][強さ]等、ニュアンスを変えてしてみましょう。

●3~4歳
・おうちでリトミックごっこ(3~4歳向け)① 「はいトン」&「いろいろなところをトントントン」

https://youtu.be/ykvstkW1l_c
♪…拍   ◎…集中力 注意力 思考力 表現力
【やり方】
<はいトン>
-「トントン」と言いながら、おうちの人と手を合わせます。
-「ハイ」という合図が聞こえたら、1回自分の手を打ち、またトントンです。
<いろいろなところをトントントン>
-「トントン」と言いながら自分の頭をトントンします。
-「肩」「お腹」等の合図が聞こえた所にトントンしていきます。
-「すきなところ」と言われたら自分の好きな部位を打ちます。
-音楽の[速さ]や[強さ]が変わりますので、よく聴いて行いましょう。

●4~5歳
・おうちでリトミックごっこ(4~5歳向け)② 「向きを変えてね」

https://youtu.be/K-lkJKp9ovw
♪…いろいろな速さの拍   ◎…集中力 判断力 表現力
【やり方】
-おうちの人と向かい合い、音楽に合わせて足踏みします。
-速さが変わったら、向きを変えてします。
-向きを変えるのが難しい場合は、おうちの人が子どもの向きを変えてあげましょう。

他にも「リトミックごっこ」動画がたくさんありますので、ぜひ楽しんでみてくださいね!

子どもたちが持っている感覚を伸ばし、音楽教育に加えてさまざまな能力が引き出されるリトミック。多様性や個性が大切にされている時代だからこそ、リトミックに注目が集まっているのかもしれませんね。
「テクニックや技術はいくつになっても身につけられますが、感覚的なものは幼い頃に養っておいた方がいいですから」と井上さん。リトミックは首が座った生後6ヶ月頃から年配の方まで幅広い年齢で活動が可能ですが、特に幼児期に参加することで音楽的にも教育的にも高い効果が期待できるそう。リトミックに興味のある方、試してみたい方は、まずは子どもと一緒に「リトミックごっこ」にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


プロフィール
特定非営利活動法人リトミック研究センター
リトミック創始者エミール・ジャック=ダルクローズの指導理念に基づき、日本における子どもたちへのリトミック教育の普及を目指し、当時の国立音楽大学教授であった板野平氏を顧問に迎え、岩崎光弘氏(1944~2019)によって1988年に創設された。2002年には内閣府より認証を受け、特定非営利活動法人となる。本部事務局には、教育養成校、研究室、付属教室「子どものためのリトミック」を併設し、神原雅之氏(京都女子大学発達教育学部教授、元国立音楽大学副学長)を中心に、リトミック指導の調査・研究、実践を続けている。

1歳から12歳までの学童型知育教室アデック