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子育てで心を「鬼」にする?鬼がつくことわざや四字熟語から子どもへの厳しさを考える。

公開日:2021/05/17
最終更新日:2021/05/17

子どもにとって、怖いけど気になる鬼

公園で遊ぶ鬼ごっこ、童話の桃太郎の鬼退治、節分での「鬼は外、福は内」のかけ声。子ども達の生活の中には、意外と「鬼」が身近にあります。最近では、鬼をモチーフにした漫画やアニメも大ヒットしていました。

鬼が怖くて苦手なお子さんもいれば、鬼が好きで真似をして遊ぶお子さんもいるでしょう。子どもにとって、鬼はよくも悪くも気になってしまう存在です。

しかし、鬼ってどんな存在なのでしょうか。今回は、鬼にまつわることわざと、四文字熟語を7つ集めてみました。ことわざの意味だけでなく、子育ての場面に応用するとどのようなことが学べるかも考えてみてください。

子育てで心を「鬼」にする

そもそも、鬼って何?

まず、ことわざに入る前に「鬼」について少しだけご紹介します。

鬼とは、頑強な体躯を持つ怪物として描かれる空想的・伝説的な怪物です。超人的な力と情け容赦ない性格の持ち主として語られることが多いです。

『古事記』の中の黄泉醜女 (よもつしこめ) という隠形の鬼から始まり、時代の流れとともに変化をしてきました。

鬼の語源は「隠(おん)」。隠れて見えないものの意味もありました。

ことわざや四文字熟語には、隠れて見えないものの象徴や、力強く情け容赦のない性格の象徴として使われています。

ここからは実際に「鬼」の使われていることわざや、四文字熟語をご紹介します。

心を鬼にする

まずは「心を鬼にする」です。

「心を鬼にする」とは、相手のためにあえて厳しくすることです。

子育てで心を鬼にすることは欠かせません。今回のことわざの中で、鬼は「情け容赦をしない性格」の象徴として使われています。子どもが悪いことをしたら叱ったり、時には罰を与えたりすることもあるでしょう。

しかし、罰といっても、子どもを叩いたり、殴ったりする、体罰はいけません。

体罰に関する研究でも、体罰をされた子どもは暴力的になるとも言われ、他にも、子どもの非社会的な行動を増やし、メンタルの問題を悪化させ、さらには家庭環境までも悪くすると言われています。

「でも、体罰にも良いところはあるんじゃない?」と思うかもしれませんが、研究者いわく、「我々は体罰の良い面も探しているが、なんのメリットも認められなかった。体罰とは単に暴力の方法を教えてるにすぎない」と言っています。

「心を鬼にする」はあくまでも内面の話。厳しさとは、暴力をふるうことではないのです。

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鬼に金棒

2つ目は「鬼に金棒」です。

「鬼に金棒」とは、もともと強い人が、さらに強さが増すということです。鬼は丸腰でも強いですが、武器を持つとより強くなります。

「鬼」と聞くと怖いイメージですが、「鬼に金棒」は良いイメージで使われることが多いです。

また、「鬼に金棒」は両者がそろうことで、より一層力を発揮する、ふさわしい関係であるという意味もあります。金棒を使いこなせるだけの力があって初めて、金棒が活きるのです。

「鬼に金棒」になるには、まず自分の力をつけることが必要です。お子さんがどのような力があるのか、その能力を発揮するにはどんな道具が必要か。子どもに「鬼に金棒」になってもらいたければ、子ども自身の力を伸ばすことが大切です。

鬼の居ぬ間に洗濯

3つ目は「鬼の居ぬ間に洗濯」です。

「鬼の居ぬ間に洗濯」とは、厳しい人がいない間に、のんびりしようと言うことです。

ここでいう洗濯とは、家事の洗濯ではなく、命の洗濯のことです。つまり、日頃の苦労や束縛から解放され、気晴らしをすることです。また厳しい人だけでなく、気兼ねする人に対しても使えるようです。

そうは言いますが、子どもには、ママやパパの目が届かないところでも、宿題や家庭学習を頑張ってほしいものですね。遊びはそれからという約束をしましょう。そちらのほうが気兼ねなく集中して、遊ぶことができます。

また、普段子育てでママやパパが、子どもをどこかに預けて、出かけたりして、心をリフレッシュすることも「鬼の居ぬ間に洗濯」です。たまには子育てから離れて、命の洗濯をしませんか。

鬼の目にも涙

4つ目は「鬼の目にも涙」です。

「鬼の目にも涙」とは、いつもこわい人が、優しい感情を表すことです。このことわざの中では鬼は「情け容赦のない、無慈悲な性格」の意味で使われています。

いつもこわい人が涙を流したりすると、強い印象を持ちますよね。普段とのギャップがあるからです。ママやパパも子どもに厳しく接することが必要だからと言って、ずっと厳しくしていると子どもも慣れてしまいます。

子育てにも、メリハリは必要です。本当にやってはいけないことをしたときには、厳しく接して、あとは優しい態度をとる方が子どもにも「何を守らなければいけないか」が伝わります。

渡る世間に鬼はない

5つ目は「渡る世間に鬼はない」です。

世の中には、親切で心の温かい人も必ずいると言うことです。

いざトラブルが起きたり、本当に困ったことが起きているときに限って、「自分のことを助けてくれないのではないか」と考えてしまい、周りに助けを求められないことってあると思います。ママ、パパなら、育児疲れ。子どもなら、いじめなどでしょうか。

そんなときは、このことわざを思い出しましょう。1度や2度、1人や2人に相談して断られたとしても、あきらめないで助けを求めてみましょう。冷たい人に見えていても、実は人情深かったり。あなたの周囲にも親切な人はいるかもしれません。

疑心暗鬼

6つ目は「疑心暗鬼」です。

「疑心暗鬼」とは、何もかもが疑わしく思えることです。ありもしない鬼が見えるように、何事も恐ろしくなることです。ここでの鬼は、隠れて見えない存在という意味で使われています。

小さい子どもは、知らないことが多くあります。目に見えない存在も、大人より信じやすいです。これは鬼を怖がる理由の一つでしょう。

「悪いことをしていると、鬼が来るよ」などと怖がらせると、その場では子どもが素直に言うことを聞きます。それでも、やりすぎは禁物。怖がらなくていいことまで、怖く感じてしまうかもしれません。

神出鬼没

次に「神出鬼没」です。

「神出鬼没」とは、あちこちに現れたり、消えたりして、どこにいるのかわからないことです。

夕方、薄暗くなる時間帯に飛び出してくる子どもは、まさに神出鬼没。車のドライバーにとって、これ以上こわいものはありません。

子どもは小さく大人よりも目立ちにくく、ドライバーにとって認識しづらいです。またドライバーにとっても、歩行者にとっても日が傾くと、周りの様子が認識しづらくなります。

また、駐車場で遊ぶ子どもが事故にあうケースも多いです。車の陰から飛び出してくる子どもも、神出鬼没。道路ではもちろんのこと、駐車場で遊ぶのも止めさせましょう。

鬼にまつわることわざ、四字熟語から学べること

ここまで鬼にまつわることわざ、四文字熟語をご紹介しました。

ことわざの中で、鬼はさまざまな意味で使われています。「鬼に金棒」は、頑強な肉体を持った強い存在として、「心を鬼にする」や「鬼の目にも涙」、「渡る世間に鬼はない」では、情け容赦のない性格の意味です。

また、「疑心暗鬼」と「神出鬼没」では、隠れて見えないものの象徴です。

子ども達の心を惹きつけるのも、姿が見えず、力が強く、無慈悲な性格をしているからではないでしょうか。厳しく接することのバランスについて、考えさせられることわざが多くあります。

ことわざと四字熟語のちがい

今回は、ことわざと四文字熟語の両方をご紹介しました。二つはどのようなちがいがあるのか知っていますか。

ことわざは、昔から人々に言い伝えられてきた生活の上での知恵などで、風刺や皮肉などを含んだ短い文章のことです。

四文字熟語は、広義では漢字4字で構成されるものすべてを指し、狭義では4字の熟語や成語のことです。ことわざと違い、教訓や風刺などを含んでいるとは限りません。

ことわざと四文字熟語は、きれいに分かれているものではありません。四文字熟語でありながらことわざでもある言葉もあるのです。

子育てで心を「鬼」にする

まとめ

いかがだったでしょうか。「鬼」が出てくることわざと、四文字熟語についてご紹介しました。

「鬼」は、昔話の中でも隠れていて見えなくて、頑強な体をして、無慈悲な性格をした怪物として描かれています。

子育てをしていると、子どもに厳しく接しなければいけないこともあります。ただ、行き過ぎは厳禁。あまり子どもにいい影響を与えません。ことわざや、四文字熟語を通じて、子どもと接するときの厳しさのバランスについて考え直してみてはいかがでしょうか。

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