年長さんの子どもに読ませたい!おすすめの絵本8冊!
最終更新日:2020/03/29
年長さんにはどんな本が向いているの?
単純なストーリー、絵や読み聞かせの声で楽しんでいた絵本の時間も、年長さんになってくると、少し難しくても、お話の世界に入って行くことができます。深いストーリーをだんだんと理解できるようになるのです。
とはいえ、ファンタジーを「物語の世界」だと分かってはいても、どこか信じているような、現実の世界と入り混じってしまうような、そんな年頃で、絵本の世界をあらゆる角度から楽しむことができる世代といえます。
ひとたび絵本をめくればその世界へひとっ飛び。自分が登場人物のひとりだと思ってしまう。そんな世代が年長さんです。
絵本で育む想像力
年長さんになると想像力もたくましくなってきます。
絵本から学ぶ「想像力」はとても大きなもの。年長さんとはいえまだまだ子どもですから、知らないことの方が多いので、登場人物の気持ちになりきったり、状況を想像したりすることで、想像力のタネを探していきます。絵本の世界は貴重なものです。
また、絵本の中での登場人物のやりとりを知ることで、友だちに優しくできるようになったり、思いやりの心を持ったりすることが、素晴らしい経験になります。
実用書や図鑑などとはまた違う、情報の引き出しを広げるありがたい存在です。
絵本で楽しむ親子の時間
年長さんの頃だと、絵本を自分1人で読むこともできるようになってきますが、ママやパパと一緒に読むほうが、子どもの発育にはいい影響を与えることができます。
ママやパパの読み方ひとつで、絵本の世界へ入り込む深さは変わりますし、その深さによって、心に伝わってくるものは大きく変わります。
また、親子で同じ時間を共有することによって、絆が深まります。ママやパパが自分のために時間を使ってくれているという事実を子どもながらに感謝し、自己肯定感へとつながります。仕事や家事に忙しいママやパパの目線で見れば、その時間が親子水入らずで過ごせる時間。ちょっとしたルーチンにしてしまってもいいかもしれません。
子どもがママやパパに甘える時間も、年長さんになってくるとわずかになってきます。ママやパパの心を満たしてくれる時間になるかもしれません。
年長さんに読ませたいおすすめの絵本8冊
では、ここからは年長さんに読ませたいおすすめの絵本をご紹介します。秋も深まってきましたが、読書の秋はこれから。ひとつ先の冬はこたつで一緒に読むなんてこともいいですね!
①わすれられないおくりもの
年長さんになると少しシビアな内容のものでも理解できるようになります。
アナグマが自分の死を悟り、手紙を残し旅立つストーリー。友だちの死を通して、友だちの大切さ、失った悲しみなど、多くを感じ取れる1冊です。
②いやいやえん
七編のお話からなる童話集です。そろそろ、しっかりした「読み物」を読ませたいなというときにピッタリな1冊です。
保育園のお話から、ファンタジーの世界へ飛び立ち、また現実に戻ってきます。様々なお話に子どもたちは夢中になること間違いなしです。
③手ぶくろを買いに
絵本から寒さがこちらまで伝わってきそうな、冬の季節のお話です。
手袋を買いに街へ出かける子ぎつねと、見守るお母さん、そして優しい帽子屋さんの暖かさが感じられる物語。ぜひママに読み聞かせして欲しい絵本です。親子で優しい気持ちになれるでしょう。
④100万回生きた猫
100万回死んで、100万回生きた猫のお話。絵本好きな大人にも人気です。
100万回死んでも悲しくなかった猫は、最後に愛を知り、愛する者を思い涙する…。とても深い内容で、親子で愛について考えられる絵本だともいえます。年長さんになれば、感想をより具体的に伝えられるようになるので、読み聞かせの後に親子の間で対話が生まれやすい絵本です。
⑤パンダ銭湯
パンダの親子が描かれたポップな表紙が印象的な絵本。実はパンダのための専用銭湯があるというお話。
そんな秘密を知ったら、とても楽しくなっちゃいそう。少しシュールで思わずクスクス笑っちゃう作品です。親子でワイワイしながら読み聞かせしてほしい1冊です。
⑥ねずみくんのチョッキ
お母さんが作ってくれたねずみくんのチョッキを動物たちが着たがります。体がちっちゃいねずみと、大きな体をした動物と…チョッキは一体どうなっちゃうの?
シンプルだけどハラハラドキドキと楽しめる絵本です。繰り返しの言葉が多く出てくるので、表現のモノマネで楽しめますよ。
⑦スイミー
小さな黒いからだの魚のスイミー。兄弟はみな赤色ですが、スイミーだけが黒い色。ちょっと仲間外れにされちゃったり、孤独を感じてしまったり。そんなスイミーの心模様と勇敢さが伝わる絵本です。
キレイな水彩画が記憶に残りやすく、大きくなっても心に残る1冊となること間違いなしです。
⑧まほうのえのぐ
お兄ちゃんに借りた絵の具で絵を書いて遊んでいると、ヘビが絵の具をくわえて行ってしまいます。ヘビを追いかけて森の中へ。その先はどうなってしまうんだろう…?
カラフルな絵とファンタジーなお話に、思わず夢中になってしまいます。
絵本から児童書に移るタイミング
ここまで年長さんにおすすめの絵本を紹介してきましたが、よく質問されるのが、児童書はいつから読ませたらいいの?絵本は卒業するの?といったことです。子どもたちの中にも、絵本は幼稚園や保育園で読むものといった認識があるようです。
しかし、絵本と児童書は別物。ストーリーを楽しむということに変わりはありませんが、絵本は絵と絵本独特の表現でその世界に没頭するもので、児童書は文字情報から自分の頭の中でその世界を組み立てていくものです。絵本の次に児童書がくるのではなく、子どもにとってどちらが合っているかを判断したほうがよいのです。
実際のところ、絵本のほうが美術性や表現性を養いやすい面もあるので、子どもの価値観や志向性によっては絵本をおすすめすることもあります。
本好きの大人の中でも絵本は密かなブーム。小さい子どもが読むものだというのは偏見だと思ってもいいのかもしれません。
アデックが考える、絵本の大切さ
アデックでは、子どもたちの豊かな心を育みたいと考えています。読書はその一役を担うものです。
絵本はどちらかといえば右脳に訴求する印象があります。絵から伝わってくる芸術性が子どもの可能性を引き出す点もあれば、読み聞かせの中で行われるコミュニケーションが子どもの情緒的な部分への刺激へとつながります。
絵本の読み聞かせは、教室でも、ご家庭でもできる、ベーシックな知育のひとつです。ぜひ、ご家庭で取り入れていただきたいですし、その親子の時間がかけがえのないものとなるはずです。
まとめ
年長さんにおすすめの絵本と、読み聞かせの効果を整理してきました。
大人になって絵本のことを思い出すときは、そのストーリーや内容というより、ママやパパに読んでもらった時間を思い出しているように感じます。豊かな心を育むだけでなく、忘れられない思い出を刻むことができる絵本と読み聞かせの時間を、大切に考えていただきたいです。