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子どもの性格に親の育て方は関係ない?ママ、パパが子どものためにできること。

公開日:2021/08/14
最終更新日:2021/08/13

子どもの性格は変えられるのか?

今回は「子どもの性格は変えられるのか?」ということについて、お伝えしていきます。

「子どもにあまじめな性格であってほしい」、「誰とでも友だちになれる社交的な子になってほしい」と、どんな性格かはママ、パパによって違いますが、「こんな性格の子に育ってほしいな」と思うのは、親であれば当たり前ではないでしょうか。

では、どうしたら親が願うような性格に育ってくれるのでしょう。家庭環境でしょうか。それとも親のしつけでしょうか。いいえ。どちらも違うんです。

ショックな事実ですが、科学的には、人間の性格の半分は遺伝によって決まると言われており、つまり生まれつきで半分は決まってしまうんですね。

「じゃあ、もう半分は親のしつけで変えられるんじゃないの?」と思うかもしれません。しかし、さらにショックなことに、「子どもの性格に親の影響はほとんどない!」というのが科学的に言われてしまっているんです。

子どもの性格に親の育て方は関係ない?ママ、パパが子どものためにできること。

双子の研究でわかった親の子どもへの影響

「どうしてそんなことがわかるのか?」というと、たくさんの双子の人たちを調査したからです。

生まれた直後から別の家庭で育ってきた一卵性双生児を探し、それぞれの性格に違いが出るのかどうか調べるという研究をたくさん行ったのです。

一卵性双生児は同じ遺伝子を持っています。もし、この条件で双子の性格に違いがあるのであれば、「家庭環境や親のしつけは、子どもの性格に影響をおよぼす」ということが言えます。

その結果、家庭環境や親のしつけの影響はほとんど影響しないことがわかりました。数字にすると、遺伝が性格に与える影響は38%〜50%。それに対し、家庭環境や親のしつけの影響は0〜11%。

では、遺伝の影響が半分なら、性格の残りの約半分は何で決まっているのでしょうか。それは「友だちや学校といった外部の環境」です。

つまり、ママ、パパが子どもの性格を変えようと汗水流してもあまり効果がなくて、子どもの性格は遺伝と友だちでほとんど決まってしまうということです。

子育てはプレッシャーを感じず、気楽に

「子どもにはこんな性格になってもらいたい」と願う教育熱心なママ、パパにとっては、もしかしたらこの事実は悲報かもしれません。

しかし、「子どもが不真面目な性格になったらどうしよう」、「私のせいで暗い子になったらどうしよう」などと、子育てにプレッシャーを感じているママ、パパにとっては朗報かもしれませんね。なんと言ったって、子どもの性格形成に親の影響は、ほぼゼロなんですから、悩むだけ無駄です。子育ては気楽にしてはいかがでしょう。

もちろん、いくら親の影響がほとんどないからと言って、「子どもへの暴力」や「精神的な虐待」はまた別の話で、確実に子どもの性格を歪めてしまうので、注意が必要です。

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ママ、パパに子どものためにできること

親の教育の影響はほぼなく、子どもの性格は遺伝と友だちでほとんど決まってしまうとしても、ママ、パパに子どものためにできることはもちろんあります。

ここからは、ママ、パパが子どものためにできることをいくつか紹介していきます。

良い友だちができる環境を作ってあげる

まずは、「良い友だちができる環境を作ってあげる」ということです。

子どもの性格形成のためには、子どもに良い友だちができることが重要です。「朱に交われば赤くなる」というのは本当で、付き合う友だちによって子どもの性格は変わります。

以前、「『誠実性』という性格を高めるにはどうすればいいか」という話をしたかと思います。その方法の中に、「『誠実性』の高い人が多いコミュニティに入ること」がありました。周りの子どもたちの影響を受けて、子どもは性格を変えるのです。

しかし、「あの子とは付き合っちゃダメ」、「あの子と遊びなさい」とママ、パパから言いたくありませんよね。それなら、まず付き合わせたい子どもが多そうな環境を子どもに用意しましょう。良い友だちができる環境を選ぶのは、少し難しいですが、幼稚園、学校、習い事を選ぶ際には、注意したいところです。

性格の欠点を活かすための情報を教える

次は、「性格の欠点を活かすための情報を教える」ということです。

子どもの性格は遺伝と友だちでほぼ決まってしまい、親が変えることは難しいということを伝えました。なら、せめて子どもにはその性格の弱点を、強みとして使ってもらいましょう。

性格の弱点を強みとして使うとはどういうことか。性格の弱点と強みは表裏一体です。例えば、怒りっぽい性格というのは、一見弱点のように思えますが、勇気がある性格と言うことができます。

ある研究では、2つのグループに分け、1つのグループには「衝動的な人は創造性が高い」という情報を伝え、もう1つのグループには「衝動性と創造性はなんの関係がない」と伝えました。すると、「衝動的な人は創造性が高い」と言われたグループは実際に創造性が高くなったのです。

ここで大事なのが、自分の弱点に見えるような性格が、どんな強みになるのか知り、それを信じるということ。それによって自分の弱みを有利に使うことができます。子どもには「あなたにはこんな欠点があるけど、それはこんな長所になるんだよ」と常日頃から伝えましょう。

性格というものは、まるでナイフのようなものであり、使い方を知っていれば、とても便利な道具になるはずです。しかし、正しい使い方を知らなければ、自分や周りの人を傷つけてしまうことになるでしょう。自分の性格について知ることは非常に重要なのです。

上記のネガティブな性格のメリット以外には「気が散りやすい=好奇心旺盛」、「恥ずかしがり屋=穏やかで謙虚」、「怖がり=準備を怠らない」、「不安になりやすい=集中力や警戒心が高い」などがあります。調べれば、お子さんの性格の欠点のメリットは簡単に出てくることでしょう。

セルフコントロールを高めるための方法を教える

そして、「セルフコントロールを高めるための方法を教える」ということです。

セルフコントロールとは、自制心のことです。セルフコントロールは、長期的な目標を追求するためには欠かせません。また、他者へ思いやりのある子になります。そして、互いに支え合う関係を築くために必要な克己心や共感能力を育むためにも必要であり、万能な能力とも言われています。

そんなセルフコントロールが子どもに身についたらいいですよね。セルフコントロールは後天的に高めることができます。いくつかその方法を紹介していきます。ママ、パパも鍛えれば、仕事に私生活にメリットがたくさんあるので、お子さんと一緒にやってみましょう。

1つ目の方法は、「姿勢を正す」ということ。「あっ背中が悪くなってる」と気づく癖がつきます。このことが、姿勢だけでなく、「あっ今、自分、他のこと考えてた!」などと気づく癖がついて、目の前の作業に戻ることができるでしょう。

2つ目の方法は、「運動」です。週に1回の運動でも2ヶ月続けたら、セルフコントロールが上がり、先延ばし癖がなくなったそうです。

3つ目の方法は、「瞑想」です。「子どもに瞑想?」と思うかもしれませんが、効果は絶大です。目を閉じて、リラックスすることを2〜3分から始めましょう。1日10分の瞑想を2〜3日続けただけで、集中力も上がり、先延ばし癖もなくなりました。「姿勢を正す」と同じで、「あっ今気がそれてたな」とすぐに気づくことができます。

子どもの性格に親の育て方は関係ない?ママ、パパが子どものためにできること。

いかがだったでしょうか。「子どもの性格は変えられるのか?」ということについて、お伝えしていきました。

双子の観察研究から、性格の半分は遺伝できまり、もう半分ぐらいは友だちや学校などの環境によって決まるということがわかりました。つまり、子どもが自由奔放であったり、怠け癖があったりするのは、親の性格が遺伝的に似るということがあっても、親の子育てのせいではないということです。ですから、子育てはプレッシャーを感じずに、気楽にしましょう。

その上で、子どもが育つ環境を整えてあげたり、自分の性格の欠点が長所にもなりうるということを教えてあげたり、後天的に鍛えることのできるセルフコントロールのトレーニングを一緒にしたりしましょう。

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