神奈川県の私立小学校の受験情報を知ろう!平和学園小学校について
最終更新日:2020/04/29
なぜ、私立小学校を受験する?
子どもが文字の読み書きや簡単な数字の理解などができるようになってくると、「子どもを受験させようか、どうしようか」と悩むご家庭が増えてくるのではないでしょうか。同じ幼稚園や保育園に通う同級生たちと我が子を比べ始めるのも、ちょうどこの頃です。
以前と比較しても、小学校受験をさせようと考えるご家庭の数は右肩上がりの傾向があります。小学校受験はトレンドとなってきており、手の届かないものからカジュアルなものへと変わりつつあります。
「教育熱心なご家庭の子どもが集まりそう」や「いい環境で学ぶことができそう」など、受験のメリットを思い描きながらも、私立小学校と公立小学校の違いを、なんとなくイメージできていても、具体的には説明できないママやパパは多いのではないでしょうか。
実際のところ「私立小学校」とひとくくりにしても、学校によって特色は大きく異なります。建学の精神や教育理念、集中的に強化している教科、学校施設の充実度など、判断材料もさまざまです。
まずは、私立と公立の小学校のちがいを考えてみましょう。
私立と公立の小学校のちがい
まず、公立小学校から考えてみましょう。
公立小学校は就学年齢に達した子どもたちが、同じ地域に住む子どもたちと一緒に、格差のない教育を受けられる場所です。平等や公平を謳っており、いろいろなご家庭の子どもたちが集まっています。
教師陣もそれぞれの自治体で採用され、各学校に配属されます。また、定期的に配置転換があるのも特徴です。公立小学校では、他の学校と比べたときに違いがないことが大前提です。
一方、私立小学校を考えてみましょう。
私立小学校には、教育への想いが詰まった創立者がおり、それぞれ「自らの考えに基づいた教育」を実現するために設立した教育機関です。教育内容の自由度も広がります。
たとえば、宗教教育や英才教育、情操教育など、学校によって重視するものは異なります。そのため、私立小学校のひとつひとつが個性的で、特色は大きく異なります。教師陣も、地域ではなく、学校が独自に採用するため、理念に共鳴した人材や学校に必要な技術や素養を持った人材が集まります。
また、自分の居住地域ではなく「この学校で学ばせたい」という希望を持ったご家庭の子どもたちが集まるので、親御さん同士の価値観や考え方、子どもへの接し方に共通点があることがほとんどです。
多くの学校では、内部進学が認められているので、中学受験や高校受験がなかったり、同じクラスメイトとともに長い年数を同じ学び舎で学ぶことが当たり前だったりします。
同じ小学校であっても、もともとの成り立ちや仕組みが異なるため、教育内容や集まる生徒、教師にもちがいがあるのです。
神奈川県の私立小学校
神奈川県は、関東の中でも私立小学校が多い地域です。今回は、神奈川県茅ヶ崎市にある平和学園小学校をご紹介します。
平和学園小学校の理念
平和学園小学校では、キリスト教の教えに基づいて、自由で平和であたたかな愛の学園を築き、隣人を愛する人、真の平和を作る人を世に送り出すという建学の精神を受け、具現化した次の3つの教育目標を柱に教育活動を行なっています。
まずは「こころ」です。
平和学園の創設者たちは、根本的な理念をキリスト教の信仰の上において教育を進めたいと考えていました。その想いを受け継ぎ、祈りや賛美、神を畏れ、信じる心を大切にし、子どもたちの心を育んでいます。
次に「まなび」です。
平和学園小学校の学習で大切にしていることは、基礎基本を身につけることです。学習で培った基礎基本を子どもたちが自分のものにし、自由に使いこなすことができるようにします。
必要に応じて使う教材や方法を変えたり、補習を行ったりと、子どもたちのフォローをしています。子どもたちには学ぶドキドキやわくわくが生まれ、共に学び、頭と心を成長させ、自らが作り出そうとする力、忍耐強く乗り越えていく力、生きる力、平和な社会を作っていく力を豊かにしていきます。
そして「そだち」です。
平和学園小学校の子どもたちは、たくさんの人の愛に包まれ育ちます。そこから他人を愛することを学び、心豊かに育っていきます。クラスの中だけでなく、他学年とも自然に交流をし、ひとつの家族のような関係の中で育っていきます。
平和学園小学校の特色
平和学園小学校ではキリスト教の教えが教育理念の基になっています。そのため、礼拝から1日が始まります。週に1回、聖書の授業があったり、キリスト教の行事があったりと、カリキュラムにキリスト教の教えやイベントが取り入れられています。
学習環境における大きな特徴は、1学年1クラス定員27名の少人数制の教育を行なっていることです。子どもひとりひとりに目が行き届き、教員が子どもたちに寄り添うことができる学級規模となっています。それぞれの子どもに活躍する場を与えられ、成長する機会が多くなるのも、少人数でならではです。
また、机上の学習だけでなく、本物から学ぶ学習を心がけています。サーフィン体験など湘南の身近にある自然を活かした学習や、障害のある方とふれあう福祉体験学習、専門家から直接指導を受ける見学や実験、実習など、外部との接点をたくさん取り入れ、教科書からの学びだけでは得られない、実感を伴った学びができるよう配慮しています。
進路情報
平和学園小学校は、系列校にアレセイア湘南中学校、アレセイア湘南高等学校があります。
生徒の約半数がアレセイア湘南中学校に進学します。その他の進学先は鎌倉女子大、北鎌倉女子、公文国際、恵泉、品川女子、成城、桜美林、攻玉社、サレジオ、自修館、逗子開成、聖光などです。
アレセイア湘南中学校からアレセイア湘南高等学校へは約90%の生徒が進学します。
平和学園小学校の合格率
平和学園小学校の2019年度の入試は第1回と第2回と分かれており、第1回の募集人数は男女27人、第2回の募集人数は若干名となっており、志願者数は非公表となっています。
また、入学試験としては、まず親子面接が事前に行われ、試験当日にペーパーテスト、行動観察、運動テスト、本人面接が行われます。
アクセス
所在地は神奈川県茅ヶ崎市富士見町5-2です。
アクセスは、JR東海道線「茅ヶ崎」駅よりバス10分。もしくはJR東海道線「辻堂」駅よりバス8分。また「辻堂」駅から毎日スクールバスが運行されています。
ちょっとした気づき
平和学園小学校では、生活、運動、学習ほか、さまざまな表彰を行っています。結果を認め、褒めることで子どもに自信をつけることができ、積極的に取り組もうという気持ちを伸ばすことができるでしょう。
それぞれの子どものいいところを見つけられるのも、少人数制で教員がそれぞれの子どもに目が届くからではないでしょうか。子どもたちも、自分を含めたともに過ごす人にはすべて、いいところは必ずあるということを知るきっかけになります。
平和学園小学校情報まとめ
いかがだったでしょうか。今回は神奈川県茅ヶ崎市にある平和学園小学校について紹介してきました。
平和学園小学校の入試の倍率は非公表になっていますが、定員が少ない上に、その中には系列校である平和学園幼稚園からの内部進学者の数も含まれており、高い倍率が予想されます。
しかし、お子さんをのびのびと学習させたい、勉強のこと以外にも関心を持ち、自信をつけさせたいと思う親御さんにとってはとてもいい学校なのではないでしょうか。
ぜひ学校が行う見学会などに参加し、学校の雰囲気を感じてみて、志望校の中のひとつとして検討するのはいかがでしょうか。