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子どものいいところ、いくつ挙げられますか?

公開日:2020/02/06
最終更新日:2020/03/29

子どものいいところ、いくつ挙げられますか?

皆さんは、自分の子どものいいところをいくつ挙げられますか?

優しい、分け隔てなく接することができる、几帳面といった性格面もあれば、文字がていねい、計算が早い、英語の大文字・小文字が書けるといった学習面も挙げられるでしょう。3個より5個、10個より20個と数が多い方が良さそうではありますが、ママやパパが感じている子どものいいところは、子ども自身に伝わっているでしょうか。

学びの現場で「みんな、自分のいいところ、好きなところ、教えて」と尋ねてみると、恥ずかしいから言えないのか、いいところがないから言えないのか、自信がないから言えないのか理由はさまざまありそうですが、矢継ぎ早に答えが出てくることは多くありません。

ウチの子どもにはいいところがある。そうママやパパが思っていても、子どもに伝えて、理解や納得が生まれない限り、それは子ども自身が思ういいところにはならないのです。

子どもの良いところいくつ答えれますか

ここは直してほしいなというところ、いくつ挙げられますか?

反対に、自分の子どもに直してほしいなと思うところはいくつ挙げられますか?

早起きできない、服が脱ぎっぱなし、ゲームやめなさいといっても辞めないといった生活面もあれば、言葉遣いが悪い、目を見て話を聞かない、ダメと言ったことをまたやってしまうと言った態度面もあるでしょう。いいところと違って、こちらは5個より3個、20個より10個と数が少ない方がいいに決まっていますが、意外と挙げられるものです。

これも子どもに尋ねてみると、学びの現場によって意見が盛んに出る・出ないはありますが、子どもの表情をよく見ると、意見が思い浮かんでいる様子が伺えます。「いいところ」よりも「直したほうがいいところ」のほうが数多く挙げられるのです。

「直したほうがいいところ」はよくママやパパに注意されたり、叱られたりするから認識していることが多いのでしょう。いいところとは違い、伝わっているからこそ、分かっているのです。

いいところの数だけ、自信が生まれる

当たり前の話ですが、自分のいいところが多い分だけ、自分に自信が持てます。これは自分には価値があると信じられる自己肯定感の話や自分は誰かの役に立っているという自己有用感の話にもつながるものです。

反対に、直したほうがいいところの数だけ、自信は損なわれます。自己肯定感も低くなり、自己否定が始まる。自己有用感も低くなり、無力感が広がる。子どもの発達において、いいことはひとつもありません。

子どもが自分のいいところを認識しづらいのは、他者との比較による評価がうまくできないからです。「優しい」と言われているけれど、何が優しいのか、誰と比べて優しいのか、自分の振る舞いは優しいのか、何もわかりません。

字がきれい、計算が早い、ボールを遠くまで投げられるというのは、授業の時間の中で、比較できたり順位がついたりするものだからです。しかし、これは自分よりできる人が現れると、途端に自慢できるものではなくなります。

直したほうがいいところなんて、日常茶飯事に言われていることですから、自覚していて当たり前。つまり、いいところは自分では判断しづらく、直したほうがいいところは常に直面しているのです。

信じられるのはママやパパだけ

先ほどは「優しい」を例にしましたが、性格面でのいいところは、ママやパパの判断に委ねるしかありません。ママやパパが「〇〇さんのいいところはここだよ」と伝えることで、子どもは自覚します。

先生はどうしてもクラスの中でのひとりひとりを見て、褒めたり、認めたりをしなくてはいけないので、他者比較の中でのいいところになります。抜きんでていいところ、であれば評価はされますが、都度都度評価されるわけではないので、常に評価を受け取ることはありません。やはりママやパパの言葉を信じるしかないのです。

文章の冒頭で、子ども自身に伝わっているでしょうか?と問いかけましたが、伝わっていないのであれば(伝えていないのであれば)子どもの自信や自己肯定感、自己有用感に大きな影響を与えてしまいます。親子だから言わなくても伝わっているなんてことはありません。ぜひ、伝えてあげてください。

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いいところは作れる

子どものいいところが見つからない、ない、挙げられないといった声もあるかもしれません。子どもに伝えても納得してくれないこともあるでしょう。そんな時は、親子で子どものいいところを作ってあげましょう。

例えば、大きな声で挨拶をする。これも、子どものいいところとして作ることができます。朝起きたら、大きな声で「おはよう」と言い合おうねと約束し、まずはママやパパがやり遂げましょう。子どもがやらないからママやパパがやらないはナシです。ましてや、今までママやパパから子どものいいところを伝えていなかったのだとしたら、ここは率先してやるべきことになります。

子どもが大きな声で挨拶を一度でもしたら、「ありがとう、大きな声で挨拶してくれて嬉しいよ」と行動した事実を認め、気持ちを伝えましょう。このひとつひとつの積み重ねが、子どものいいところ作りにつながります。

大きな声で挨拶は、園や学校でできるようになったら、明るい雰囲気を作ってくれる、笑顔が集まるといった強みにつながります。この強みが自信に変わり、前向きな行動や振る舞いに変化していきます。

いいところは作れます。これは親子の共同作業にもなります。子どものいいところを認め、声かけをしていくことで、子どもの自信と親子の絆につながります。

直したほうがいいところは、一度諦める

直したほうがいいところは、子どもにとっても、ママやパパにとっても、自覚していることが多くあるかもしれませんが、まずは一度、その改善や解消を諦めましょう。諦めるというよりは、いいところを磨くほうに意識を傾けましょう。

直したほうがいいところが改善されても、叱られていたことが叱られなくなっただけで、自信にはつながりません。叱られずに済むという安堵感程度のものです。反対に、いいところが磨かれたならば、それは自信につながります。これから先の社会で生きていく上では、安堵感より自信のほうが大切です。

いいところを磨いた後に、直したほうがいいところを直す。この順番が大切です。ママやパパにとっては我慢が続くかもしれませんが、いいところを磨くことにまずは集中しましょう。

親子のコミュニケーションをたくさんとりましょう

まとめ

言わなければ伝わらない。これが親子間に横たわる大きな課題です。

ママやパパにすれば、言わなくても伝わっていると思っていることがたくさんあるのですが、成長途中の子どもの能力や状況では察して受け取ることはできません。ただし、これはママやパパが悪いのではなく、一緒にいる時間を数多く過ごしているからこそ、慣れや照れによって生み出される必然的なものであるのです。

子どもが自信に溢れて社会に飛び出していくには、ママやパパからのあたたかい言葉が大切です。自分のいいところは何か。子どもが自覚するためには、その言葉を待つ以外に方法がありません。

ぜひ、親子のコミュニケーションの時間の中で、子どものいいところを伝えてあげてください。