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子どもの好奇心も芽吹く春!ネイチャーゲームで自然を思いっきり楽しもう!
最終更新日:2023/04/08
子どもと一緒に身近な自然を発見したり、自然の中で思い切り楽しめる「ネイチャーゲーム」。
外に出る機会が増える「春」はネイチャーゲームにピッタリの季節。少し視点を変えるだけで、自然がより身近になり、外遊びの幅もグンと広がるんですよ!
そこで今回は、公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会の藤田航平さんに、「春におすすめのネイチャーゲーム」について教えていただきました。
◆まずは「ネイチャーゲーム」についてご紹介
ネイチャーゲームとは、「自然体験を通して自分を自然の一部ととらえ、自然から得た感動を共有することによって心豊かな生活を送る」という「シェアリングネイチャー」の考え方に基づく自然体験活動のこと。自然の中で楽しんだり、身近な自然を発見して楽しめるさまざまなアクティビティがあり、その数は現在180種類にも上ります。
「ネイチャーゲームは、五感を使って自然と仲良くなるアクティビティ。花や木々などの知識がなくても、あるいは特別な道具を使わなくても、親子で楽しめる自然体験活動です」
五感を使って自然と触れ合うことによって、子どもたちは様々な発見をしたり、疑問を抱いたり、眺めたり触ったり匂いを嗅いだりしながら「感性」を磨くことができます。同時に、「自然を大切にしよう」という素直な気持ちを育むこともできます。
また、山や森といった大自然の中や公園といった自然の多い場所はだけでなく、普段生活している街の中やいつもの通園・通学路でも楽しむことができるのもネイチャーゲームの魅力。ネイチャーゲームを普段の生活の中に取り入れることで、「いつもの場所」が「自然体験の場」に早変わりします。
◆春におすすめのネイチャーゲーム
子どもの好奇心を育み、感性や感動をシェアできるネイチャーゲーム。当コラムでは以前、「秋におすすめのネイチャーゲーム」をご紹介しましたが(https://adecc.jp/columns/neuuu21912)、今回は「春におすすめのネイチャーゲーム」を集めてみました。
春は新しくものごとがスタートする季節。植物や生物たちも、私たち人間と同じように躍動し始めています。ネイチャーゲームを通して、春の新しい変化や息吹を親子で体感してみてくださいね!
・自然のかさねことば
まずは道具などが必要ない、簡単な「ことば」の遊びから。春を体感できることを、かさねことばで表現してみましょう。
「春の自然は、かさねことばで表現できることがたくさんあります。『今日はお日さまがぽかぽかあたたかいね』『太陽がさんさんと照っているね』「ちょうちょうがひらひら飛んできたね』「つくしがにょきにょき顔を出してきたね』など、楽しく、ポップにリズミカルに、自然を言葉で表現してみましょう」
かさねことばに慣れてきたら、「今日はぽかぽかを探してみようよ」と子どもに問いかけてみるのも◎。日の当たる場所はもちろん、春らしいあたたかな風を感じたときなど、身近な「ぽかぽか」たくさんあります。子どもも大人もがどんな「ぽかぽか」を見つけることができるのか、楽しみですね!
また、子どもたちが表現しやすい擬音語・擬態語も自然のかさねことばにピッタリ。たとえば「ねばねば」「つるつる」「ペタペタ」「パタパタ」「ふわふわ」するものなどを自然や生活のなかで自発的に見つけることで、豊かな感性や言語力・表現力も養われます。
<参考と遊び方>
https://www.naturegame.or.jp/field-note/lifestyle/004673.html
・フィールドパターンで「春のかたち」を探そう!
春の自然といえば桜をイメージする方も多いのではないでしょうか。桜というと、花びらの形が思い浮かびますが、実際に桜を見てみると、花びらだけでなく、ねじねじしているつぼみの姿も目に入ります。このように、ひとつのイメージだけにとらわれず、植物がとるいろいろな「形」を実際に見ることで、観察力も養われます。
「花の形だけでなく、三角・四角・丸・ハートといった形や、子どもが文字を覚える時期なら、子どもの名前に入っている文字(ひらがなやアルファベット)に似ている形を自然のなかで探してみるのも楽しいですよ!」
<遊び方>
https://www.naturegame.or.jp/field-note/lifestyle/007950.html
・好きな形で「自然の紋」を作ろう
家紋を意識することは、普段あまりありませんが、家紋の形をよく見てみると、自然由来のものがたくさんあることに気づきます。自然のなかで見つけた好きな形で、自分だけの紋を作ってみましょう。紙に〇を描いて、そのなかに好きな自然の形を描いてみれば、オリジナルの紋ができあがりますよ!
<参考と遊び方>
https://www.naturegame.or.jp/field-note/lifestyle/004679.html
◆キャンプや旅行で楽しめるネイチャーゲーム
自然を満喫できるレジャーといえばキャンプ。春はキャンプに出掛ける計画を立てているご家族も多いのではないでしょうか。キャンプにネイチャーゲームを取り入れると、いつものキャンプ以上に自然と仲良くなれそう。春のキャンプや旅行などのお出かけにおすすめのネイチャーゲームを教えてもらいましょう。
・「ノーズ」で期待感を高めよう
まずはお出かけの車中から。長距離の移動の際、子どもたちがついつい携帯ゲーム機に夢中になって…なんてことありませんか?そんな車中でも楽しめるネイチャーゲームがあるんです!
「おすすめは『ノーズ』というクイズ形式のゲームです。遊び方は簡単。クイズ形式でお題を出し、答えがわかったら鼻に手を当てます。答える速さを競うのではなく、全員がわかるように楽しむのがポイント。たとえば答えが『ゾウ』の場合、『足は4本。鼻が長くて生まれたときの体重は100キロを超えている動物は?』などと問いかけます。やり方がわかったらキャンプ場で出会いそうな虫や動物はもちろん、『ジャガイモと人参を切ります』『お肉と一緒によく炒めます』『煮込んでいる間にご飯を炊きます』・・・なんて、今夜作る予定のキャンプご飯をお題にするのも楽しいですよ」
退屈しがちな移動時間も、ネイチャーゲームを取り入れれば、楽しい時間に早変わり。キャンプ場にちなんだお題を出せば、キャンプへの期待も高まりそうです。
<遊び方>
https://www.naturegame.or.jp/field-note/lifestyle/006116.html
・音を形にして残す!?「音いくつ」&「サウンドマップ」で自然の音を楽しもう!
キャンプ場では、普段あまり耳にしない音がたくさん聞こえてきます。まずは「音いくつ」で、自然の中だからこそ聞こえてくる「音」に耳を傾けてみましょう。
「ただ音を聞くだけでなく、聞こえてきた音を数えてみることで、こんな音があるんだ!もっとたくさんの音を聞いてみたいという意識が芽生えます。鳥の鳴き声、風の音、木々がゆれる音、炊事の音。水辺のキャンプ場なら、川のせせらぎの音、波の音も聞こえます。キャンプ場の音は時間帯によっても異なるので、朝・昼・夜の音を聴き比べながら数えてみるのもおすすめです」。
「音いくつ」で音を数えたら、今度は音がどのあたりから聞こえたのか、紙に記して自分だけのサウンドマップ作りに挑戦!キャンプの貴重な記録にもなりますよ。
「サウンドマップに記す音は、自分で記号を考えて書き込んでみましょう。家族それぞれでサウンドマップを作ってみると、聞こえた音の違いもわかります。またサウンドマップづくりは、キャンプ場だけでなく自宅近くの道や公園でも楽しめます。毎日通る通勤の道も、ただ歩くだけでなく音を意識してみると、意外な発見があるんですよ」
<遊び方>
https://www.naturegame.or.jp/field-note/lifestyle/007951.html
●「カメラゲーム」で思い出を目に焼きつけよう
今はどんな景色もスマホで簡単に記録に残せる時代。でもスマホやカメラで記録に残すだけではなく、自分の目で見た景色を心に焼きつけてみましょう。レンズを通さず直接目で見た印象的な景色は、心の中でいつでも蘇らせることができますし、実際に見たものは写真よりもずっと深く心に残りますよね。
「『今日は、〇〇くんがスマホのカメラだよ』、と促し、目を閉じた子どもの手を引いて、見せたい景色のところに連れていきます。その場所に着いたら肩をたたいて、3秒だけ景色を見せ、また目を閉じさせます。そうして心の中に『見えたもの』をやきつけるのが『カメラゲーム』です」
目に焼き付けるだけでなく、どんなものが見えたかを教えてもらったり、絵に描いて表現してみる「アウトプット」の作業をプラスすることもオススメ。自分の感じたことを言葉や絵などで表現する力を磨くことにもつながります。
親が見せたかった景色とは違うものに子どもは着目することも。たとえば親がタンポポを見せようと思っていても、子どもはタンポポにいた小さな虫を見ていたりするものです。そうした感性の違いに触れられるのも、カメラゲームのおもしろいところです。
<遊び方>
https://www.naturegame.or.jp/field-note/lifestyle/007942.html
「春におすすめのネイチャーゲーム」、いかがでしたか?「自然」の中にはたくさんの不思議があり、それを発見したり触れたりすることで、子どもの感性は大いに刺激され、磨かれていきます。まさに、植物だけでなく子どもの好奇心が芽生え、グングン育つのが「春」なんですね。
ご紹介したネイチャーゲームには、それぞれやり方がありますが、その通りにやる必要はありません。やり方をヒントにしながら一部だけを取り入れて遊んだり、『うちはこうしよう、今日はこんなことをやってみよう』と、遊び方を工夫してみてくださいね!
藤田航平さん プロフィール
東京農工大学在学中、環境教育学の先生からの誘いがきっかけで、ネイチャーゲーム活動に参加。ネイチャーゲームの楽しさに魅せられ、大学院時代は「日本ネイチャーゲーム協会」(現:公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会)でアルバイトをし、卒業後は正職員として協会に就職する。
現在は同協会の事務局次長として、広報やマーケティング業務に従事しながらネイチャーゲームの魅力を発信している。MFA(メディックファーストエイド/救急法)チャイルドケアプラス インストラクター。東京農工大学非常勤講師(自然体験活動実習)。こうとうネイチャーゲームの会所属。プライベートでは、保育園児と小学生の2児のパパとして、子育てと自然を楽しんでいる。
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