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ママもパパも知っている昔話やおとぎ話を絵本で読もう!子どもに読ませておきたい5つの絵本。

公開日:2020/09/03
最終更新日:2020/08/31

ほとんどの大人が知っている昔話やおとぎ話

多くの人が知っている昔話やおとぎ話があります。日本の昔話であっても、ヨーロッパなどから伝わってきたおとぎ話であっても、子どもの頃に自分で読んでいたり、絵本を読み聞かせてもらったりしたことで、なぜだかみんな知っている作品がたくさんあります。

『ももたろう』や『おおきなかぶ』などはいい例かもしれません。話の内容をすべて覚えているわけではないけれど、どんな話だったかはなんとなく伝えることができる。そんなママやパパは少なくないのではないでしょうか。

子どもに読んでほしい昔話とおとぎ話

いまどきの絵本もいいけれど、定番は鉄板

今ではたくさんの絵本が出版され、子どもの興味や関心、好き嫌いに合わせて読む機会を作ることができますが、何十年、何百年と語り継がれているような昔話やおとぎ話には、それだけの理由があります。

ストーリーがわかりやすい、ストーリーに教訓的なものがある、擬音や表現などが記憶に残りやすい。さまざまな理由がありますが、一番は子どもの心に残りやすいことが挙げられるでしょう。

子どもに読ませておきたい絵本5作品

では、子どもに読ませておきたい、みんなが知っている昔話やおとぎ話の絵本を5作品紹介します。

まわりの友だちや同級生が知っているのに、僕だけ、私だけ知らない…なんてことがないように、読む機会をつくってみましょう!

①ももたろう

まずは『ももたろう』です。

おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきます。桃を持ち帰り切ろうとすると、中からかわいい男の子が生まれました。「桃太郎」と名付けられた男の子は、すくすくと大きくなり、立派に成長します。そんなある日、桃太郎は鬼ヶ島の鬼が悪事をはたらいていると聞き、鬼退治にでかけることを決心しました。

昔話の中でも非常に定番な物語。ももたろうの絵本はたくさんありますが、その中でもおすすめなのは、「こどものとも」創刊者の松井直さんの文と、赤羽末吉さんの絵の「ももたろう」です。

赤羽末吉さんの絵は、日本画を連想させる水彩でとても味わい深く描かれています。そしてこの「ももたろう」の特徴は、独特の擬態語や言葉のリズムです。桃の流れる「つんぶら、かんぶく」、桃の割れる「じゃくっ」、赤ちゃんの泣き声の「ほおげあ、ほおげあ」など子どもの聴覚を刺激します。

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②おおきなかぶ

次に『おおきなかぶ』です。

おじいさんがかぶを植えます。それはそれは大きなかぶが育ちます。ところが、そのとてつもなく大きなかぶは、おじいさんが抜こうとしてもびくともしません。

そこで、おじいさんはおばあさんを呼んできて、一緒に抜こうとしますが、かぶは抜けません。今度は、おばあさんが孫を呼んできて、三人で一緒に抜こうとしますが、かぶは抜けません。そこで、孫は犬を呼び、犬は猫を呼び、とうとうねずみを呼んできます。

「おおきなかぶ」は有名なロシアの昔話です。おすすめするのでは内田莉莎子さんの訳、佐藤忠良さんの絵の『おおきなかぶ』です。

「うんとこしょ どっこいしょ」という耳馴染みのあるフレーズは、このロングセラー絵本に登場する掛け声です。親子で読むときは、一緒にこの掛け声を言いたくなりますね。

また、この絵本がどうして子どもたちからこうも人気であるのかは「繰り返し」があるからです。おじいさんだけでは抜けない。おばあさんが加わっても、孫が加わってもダメ。犬が来て、猫が来て、みんなでかぶを引っぱる。でも、やっぱりダメ。

子どもはこの繰り返しが大好きで、流れはわかっていても、楽しいのです。

③おむすびころりん

次に『おむすびころりん』です。

ある日、優しいおじいさんはおむすびを落とします。そしておむすびは転がり、ねずみの穴の中へ。中からは楽しげな歌が聞こえます。おじいさんもネズミの穴の中に入ってみると、ねずみたちに歓待され、宝物のお土産ももらって帰ります。そして、それを聞いたとなりの欲張りじいさんも、宝物をもらおうとねずみの穴の中へ。

これもおなじみの昔話ですね。おすすめの「おむすびころりん」は、いもとようこさん作・絵です。いもとさんの優しい、かわいらしいタッチで物語が描かれています。

「おおきなかぶ」と同じように、「おむすびころりんすっとんとん」「おじいさんころりんすっとんとーん」とねずみの歌は親子で口ずさみたくなりますね。

そして、欲張りじいさんが穴に入って、ねずみが逃げ出すと、急に雰囲気が一変するのです。「おむすびころりん」の物語の最後は、絵本によってかわりますが、いもとさんの絵本のラストは大人でもドキリとします。

④三びきのこぶた

次に『三びきのこぶた』です。

こぶたの3兄弟が、それぞれの家を作ることになりました。1番目のこぶたはワラで、2番目のこぶたは木の枝で、3番目のこぶたはレンガで家を作りました。そこにオオカミがやってきて、1番目と2番目のこぶたの2つの家はふきとばされてしまいます。重くて頑丈なレンガの家は、オオカミがきてもへっちゃらです。

おすすめの『三びきのこぶた』は絵、山田三郎さん、訳、瀬田貞三のものです。この「3びきのこぶた」の特徴は、イギリスの昔話を訳したもので、原作に近いということです。

この絵本では、他の「3びきのこぶた」と違い、わらの家、木の家を壊されたこぶたたちはオオカミに食べられてしまいます。そして、3番目のこぶたがオオカミを退治しますが、なんと最後にオオカミは…。

少し残酷に思われるかもしれませんが、子どもはこの刺激から多くのことを考え、いろいろな感想を持ちます。最近の昔話は、残酷な箇所をなくしたりしがちですが、こういう本を読み聞かせるのも、子どもにとって、いい刺激となるかもしれません。

⑤かさじぞう

最後に『かさじぞう』です。

編み笠を作って暮らしているおじいさんは、正月の餅を買うために、笠を5つ持って町に売りに出かけましたが、さっぱり売れませんでした。そのうちに日が暮れ、雪も降ってきたため、しかたなく家に帰る途中、お地蔵さまの頭に雪が積もっているのを見て、持っていた笠を全部かぶせてあげました。すると翌朝、そりを引く音が聞こえます。

おすすめの『かさじぞう』は、話、せたていじさん、絵、赤羽末吉さんの絵本です。

この「かさじぞう」は、和紙に描かれた白黒の絵は、はっきり言えば、現代風のかわいらしい絵ではありません。しかし、それが、冬の寒さ、おじいさんの貧しさなどをうまく表現されており、昔話の中の世界の魅力を高めています。

また、白黒の中に、淡い青色やピンクが効果的に使われており、特におじいさん、おばあさんの頬の色が2人の優しさを表しているようです。

絵本で育まれる想像力

絵本を読むことで育まれる「想像力」はとても大きなものです。

登場人物の気持ちになりきったり、状況を想像したりすることで、想像力のタネを探していきます。子どもの発想は無限大のように感じられますが、見たり聞いたり経験したりしたことからしか発想は生まれません。どれだけ多くの豊かな情報に触れさせられるかが鍵となります。

その意味で、現実世界にはないものに触れることができる絵本の世界は貴重なものです。

また、絵本の中での登場人物のやりとりを知ることで、友だちに優しくできるようになったり、思いやりの心を持ったりすることも素晴らしい学びにつながります。まだうまくコミュニケーションを取ることができない年齢の子どもの場合は、絵本の中でのやりとりから学んでいきます。

実用書や図鑑などとはまた違う、情報の引き出しを広げるありがたい存在です。

家で絵本を読もう

まとめ

いかがでしたか。ここまでママもパパも知っている昔話やおとぎ話を紹介しました。

みんなが知っているということは、世間一般の常識的なものであるということです。受験勉強や早めの小学校対策に代表されるように、子どもの勉強面で躍起になるご家庭は多いかと思いますが、みんなが知っている当たり前の情報を知る機会をつくることも大切です。

また、絵本は子どもの想像力を広げながら、そこでしか学べないことをインプットできるツールでもあります。ぜひ、親子で手に取っていただきたいものです。