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電車はどうやって動くの?日本で一番早い電車は?子どもといっしょに電車について知識を得よう!

公開日:2021/05/12
最終更新日:2021/05/10

電車はどうやって動くの?

誰しもが乗ったことのあるであろう電車。それなのに「電車はどうやって動くの?」と子どもに聞かれても、多くの方がうまく答えることができないでしょう。

毎朝、通学や通勤に使っていても、考えたことのない方は多いはず。「電車って言うくらいだから、電気で動いているんだろうな」というぐらいの認識ではないでしょうか。

こんな質問をしてくるということは、単に電車が好きだからだけでなく、子どもがものごとの理由や背景を考えることができているという証拠です。ですから、答えるのをごまかしたり、「わからない」だけで済ませたりしないで、しっかりと答えてあげたいものです。

では、どうやって電車は動くのか、解説していきましょう。

電車は、線路の上に設置してある電車線(架線)という電線から、電気を取り入れて走っています。

電気はどこから来るのかというと、電気会社の発電所から送られてきます。電力会社の発電所から送られてきた力の強い電気を、鉄道会社の変電所で、使いやすい電気に変えて、電車線や信号機、駅などに送っています。

そして、電車と電車線の間にあるパンタグラフで電車線から電車へ電気を取り入れます。このパンタグラフは、バネの力で常に電車線と接する仕組みになっています。そして、電気でモーターを動かし、モーターの回る力を車輪に伝えて、レールの上を走ります。

電車線から電気を取り入れているため、自動車のように燃料を補給しなくとも、長い距離を走っていられるのです。

電車はどうやって動くの?

電車についていろいろ調べよう!

子どもが電車について「なんで?」、「なに?」と疑問に感じることは、ほかにもたくさんあるはずです。ここからは、その一部を解説していきたいと思います。

日本ではいつから電車が走っているの?

日本初の鉄道は、1872年に開業した新橋から横浜の間を走っていました。しかし、これは電気の力で動く電車ではなく、蒸気の力で動く蒸気機関車でした。

日本で初めて電力を動力とする電車が走るようになったのは、1904年8月21日です。今のJR中央線の前身となった甲武鉄道という鉄道会社が営業しており、新宿から立川までを走っていました。

このとき甲武鉄道で運転された日本で初めての電車は、今も保存されており、さいたま市の鉄道博物館にあります。

日本で一番速い電車は?

日本の電車で一番速いのは、東北新幹線のはやぶさ、こまちです。最高速度は時速320kmであり、これは中国の高速鉄道の時速350kmに次ぐ速さです。

しかし、はやぶさ、こまちが時速320kmで走ることができるのは、東北新幹線の宇都宮から盛岡の間に限られます。騒音対策や在来線への影響によって速度が抑えられている区間があります。

なお、将来は超電導リニアの技術を実用化したリニア中央新幹線は、時速500km程度での運転が見込まれており、開業されれば、こちらが国内最速の鉄道となります。

新幹線以外で最も速い電車は、京成電鉄が運行するスカイライナーです。2010年に開業した成田スカイアクセス線を走るスカイライナーは、最高時速160kmで走ります。

JRの在来線での営業最高速度は、時速130kmです。ひたち、サンダーバード、うずしおなどの、JR北海道を除いたJR各会社の特急、常磐線の特別快速や京阪神地区の新快速、マリンライナー、一部私鉄の特急列車が最高速度130kmで運転しています。これは、非常時の停止距離などをいろいろ考え合わせて、多くの事業者が採用している速度です。

電車が走るとき、ガタンゴトンというのはどうして?

ガタンゴトンという音が出るのは、電車がレールのつなぎ目を通過するときです。

鉄道のレールは鉄でできています。鉄は熱いと伸びたり、冷たくなると縮んだりするので、レールも暑い時期は伸び、寒い時期は縮みます。そのことを計算に入れて、つなぎ目を作ってあります。レールのつなぎ目には少しだけすき間があり、そこを通過するときにガタンゴトンという音が出るのです。

最近では、ロングレールといって、1本25mのレールをいくつも溶接してつなぎ合わせ、1本のレールのように長くしたものもあります。長いものだと何キロもつなぎ目がなく、その分音が出なく静かで、乗り心地が良いのです。

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どうしてカーブを走れるの?

電車は、自動車のように車輪の方向を変えることはできません。そう考えると、カーブを走れずに、脱線してしまうんじゃないかと思ってしまいますが、実際にはきちんと曲がることができています。どうやってカーブを走っているのでしょう。

電車が曲がって走ることができる仕組みの1つに、フランジというものがあります。フランジとは車輪の外周にそってある、帽子のつばのような出っ張りです。このフランジが、電車がカーブを走るときに、レールにガイドされる状態になり、曲がることができるのです。

運転士さんや駅員さんの仕事とは?

運転士さんの仕事は、信号やカーブでの制限速度などを確認しながら安全に電車を走らせることです。乗客の命を預かる仕事なので、健康管理も大事な仕事のうちです。運転士になるためには、国家試験に合格することが必要で、運転士になった後も定期的な訓練を受けています。

駅員さんの仕事は、切符や定期券を販売や、改札で切符の確認をします。その他にも、忘れ物を探したり、駅の周りの案内駅の周りや乗り継ぎの交通機関体の案内をしたり、不自由な方のお手伝いをしたりします。ホームでは、乗客が電車を乗り降りする際の安全確認をします。

また、運転士さんや駅員さんには「日勤」と「泊まり勤務」があります。

日勤とは、例えば9時〜18時、11時〜20時など、日中働くことです。泊まり勤務は、夜の9時から翌朝の9時までといった時間帯、仮眠を取りながら働くことです。働いている人が誰もいないことがないように、運転士さんや駅員さんの働く時間は、その日の配置によって変わります。

子どもに伝えておきたい電車のマナー

電車の知識と一緒に、電車でのマナーも伝えておきたいですね。ただ、「電車や駅ではこうしなさい」というだけでなく、理由も添えて伝えましょう。

最初は「電車や駅でしてはいけないこと」について考えてみましょう。

まずは、電車や駅では騒がないこと。電車の中で携帯電話やスマホの音を出したり、話さないこと。床に座らないこと。スマホやゲーム機を見ながら駅で歩かないこと。これは電車や駅以外でも言えることですが、ゴミを捨てないこと。これらすべて、周りの人たちに迷惑がかかってしまいます。特に「ながら歩き」は危険な行為でもあります。

反対に、「電車や駅でしたほうがいいこと」について考えてみましょう。

まずは、お年寄りや体の不自由な方に席をゆずること。次に、ホームでは黄色い線の内側に並んで、電車を待つこと。そして、電車に乗るときは、降りる人を待ってから乗りましょう。

これらのマナーを守ることで、みんなが安全に快適に電車を利用することができます。

知識があると、電車の楽しみ方も変わってくる

ガタンゴトンという音の正体を知れば、その音に耳を済ませるようになりますし、運転士さんや駅員さんの仕事を知れば、今はどんな仕事をしているんだろうと注目するようになります。

これは電車のことに限らず、多くのことに当てはまることですが、知識があるとそれまで気に留めていなかったものを楽しめるようになります。知識を得れば得るほど、ものの見方が変わり、輝いて見えるでしょう。

子どもが少しでも興味を示しているならば、知識を与えてあげましょう。図鑑を買い与えるのでもいいし、科学館や歴史資料館などの文化施設に連れていくのいいでしょう。

たとえ学校の勉強に関係のない知識であったとしても、知識があるだけで、子どもの世界は広がります。知識はなにかに役立てるだけでなく、「楽しむ」という使い方もあるということも教えていきたいですね。

子どもの質問は知的好奇心を高めるチャンス

学力の高い子どもは、知的好奇心が高いと言われています。それはなぜでしょう。

まず、知的好奇心が高いほど、集中力や情報処理能力が高いことが理由として挙げられます。また、記憶を司る脳の部位と感情を司る脳の部位は隣同士にあり、楽しくワクワクした気持ちで取り組むことで記憶力が上がることも理由の1つです。ぜひ知的好奇心を高めたいですよね。

では、どうすれば、子どもの知的好奇心を高められるでしょうか。子どもが「なぜ?」、「どうして?」と質問してきたときは、高めるチャンスです。子どもの質問に答えてあげると、「そうなんだ!」、「なるほど!」という新しい知識を得る喜びを知ります。それが、また違う新しい知識を得たいという欲求を生むのです。

電車はどうやって動くの?

まとめ

いかがだったでしょうか。電車についての「なぜ?」、「なに?」について解説してきました。

普段、私たちが利用する電車なのに、知らないことばかりでしたね。新しい知識を得ることによって、その知識を楽しむこともできますし、知的好奇心を高めることにもつながります。

電車一つを例にとっても、電車の動く仕組み、音、レール、電車にまつわる仕事など、さまざまな方面に広げていくことができます。新しい知識を得られると、電車に乗っているときも気になる点が変わってくるのではないでしょうか。ぜひ、お子さんの何気ない質問も一緒に考えていくきっかけにしてみてください。

電車はどうやって動くの?