地球はどうして丸いの?青いの?子どもといっしょに地球の不思議を考えよう!
最終更新日:2021/04/29
地球はどうして丸いの?
私たちは「地球は丸い」なんて当たり前のことをいつ、どのように知ったのでしょうか。
テレビを見てなのか、地球儀を見てなのか、私は思い出せません。昔の人は地球は真っ平らで海の先には果てがあると考えていました。しかし、地球が丸いことは今となっては常識ですし、疑問に思いません。
常識にとらわれない子どもは、当たり前なことにも疑問を持ちます。そして、パパ、ママに「地球はどうして丸いの?」と尋ねてくるかもしれません。
その「どうして?」は「地球は丸い」ということを単に知識として飲み込むのではなく、その理由や背景に目を向けて考えた結果、出てきた問いです。まずは「よくそんな質問が浮かんだね」と褒めてあげたいものです。
また、「わからない」で終わらせるのではなく、質問にも答えて「そうなんだ!」と子どもの知的好奇心を育てていきましょう。
ところで、なぜ地球は丸いのでしょうか。
地球が誕生したのは、今から46億年前と言われています。最初の地球は、微惑星という小さな星がぶつかり合って、合体したものでした。
生まれたての地球は、今と違って丸くなく、月にあるクレーターと呼ばれる穴が、あちこちにありました。また、空気のようなものはありましたが、まだ海はありませんでした。
そのあと、火山の活動が活発になり、あちこちで爆発しては溶岩を吐き出し、その溶岩が穴を埋めていきました。
さらに、水のはたらきも地球を丸くしていきました。地球のでっぱっている場所を、雨水が少しずつ削っていき、その削り取られた土砂は雨で流されて、地球の低いところを埋めていきました。こうして徐々に地球は丸くなっていったのです。
地球には不思議がいっぱいある
他にも地球に関して「なんでだろう?」、「不思議だな」と思うことはたくさんあります。ここからは、他の地球についての疑問を解説していきたいと思います。
地球は何でできているの?
もし、地球を真ん中で分けることができたら、その断面はゆでたまごを真ん中で切ったようになっています。
1番外側のたまごの殻にあたる部分は、地殻と呼ばれ、厚さが5〜40kmの岩でできています。
その内側の、たまごの白身に当たる部分は、マントルと呼ばれています。ここも岩でできていますが、地殻の岩とは違う種類の岩でできています。
そして、たまごの黄身にあたる部分は、核と呼ばれています。この核の真ん中には金属の塊があり、その周りを液体の金属を囲んでいます。
このように地球の内部は大きく、地殻、マントル、核の3つに分けることができます。それぞれの部分が岩石か金属でできており、地球はほとんど岩石や金属でできていると言うことができます。
地球の長さはどのくらいなの?大きさはどのくらいなの?
地球の体積は、約1兆833億1978万k㎥です。表面積は約5.1億k㎡、赤道の全周はほぼ4万kmです。
そして、地球の直径は約1万2700kmですが、地球は完全な球体ではありません。赤道の長さと、北極と南極を結ぶ長さでは少し違います。赤道の長さのほうが少し長くなっており、ボールを上から押しつぶしたような形をしているのです。このことを発見したのは、万有引力の法則を発見したニュートンです。
赤道方向の直径は、約1万2756km、北極と南極方向の直径は、約1万2714kmです。その差は42kmあります。
地球は回っているの?
地球は、北極と南極を結ぶ線、地軸を中心にして、1日に1回、回っています。回転方向は
北極星から見て、反時計回りです。これを自転と言います。地球上のある場所が、太陽の真正面にきたときに、その場所は正午になります。
また、地球は自転しながら、太陽の周りを1年に1回、周っています。回転方向は、北極側から見て反時計周りです。これを公転と言います。
地球の地軸は、公転面に対し23.4°傾いています。傾いたまま、公転しているため、そのときによって太陽の光が当たる時間が変わり、春夏秋冬と季節があるのです。
地球は回っているのに、どうして私たちは平気なの?
地球が回ることを自転と言いますが、これによって地球にある全てのものには、遠心力が働いています。遠心力とは、ものが回るときに、中心から外側へ遠ざかろうとする力です。
また、この遠心力とは反対に、ものとものが引っ張り合う力、引力というものも働いています。地球上にある全てのものには、外に飛び出そうとする遠心力と地球のほうに引きよせようとする引力の両方が働いているのです。
この2つの力は引力のほうが大きく、引力から遠心力を引いて、残った力を重力と言います。この重力が地球のほうへ引きよせるはたらきをしているため、地球にいる私たちも、ものも、海の水も地球の外へは飛び出していかないのです。
地球はどうして青いの?
宇宙から見て、地球が青く見えるのは、地球の表面の70%が海に覆われているからです。
では、なぜ海は青く見えるのでしょうか。それはまず太陽の光の性質と関係があります。昼間、太陽の光は白っぽく見えますが、あの白い色は、実は虹の7色の光が混ざり合ってできた色なのです。
そして、この7色の光のうち、青色の光が一番海の水の中を進んでいき、他の色は海の水に吸収されてしまいます。つまりは、青色の光だけが海の水に吸収されずに、散乱し、その光が目に入り、海は青く見えるのです。太陽の光と水の組み合わせによって、地球は青く見えるというわけです。
そのほかにも、太陽の光が空気の粒や空気の中のチリに当たると、青色だけが反射することで、なんとなく地球が青っぽく見える原因になっているようです。
子どもの知的好奇心に大切な5w1h
知的好奇心が旺盛な子ほど賢いと言われていますが、子どもというのは「なんで?」、「どうして?」と質問を連発するものです。では、賢い子と他の子と違いってなんなのでしょうか。
得られる情報が多い分、より賢くなるのではないでしょうか。「Why(なんで?)」だけの質問だけでなく、「What(なに?)」、「When(いつ?)」、「Who(だれ?)」、「Where(どこ?)」、「How(どのくらい?)」とまで深掘りして聞くことができれば、子どもが得られる情報が多くなりますね。
子どもが、そのような「5w1h」の質問ができるかは、普段の生活から「5w1h」を使った表現をしているかどうかによるのではないでしょうか。たとえば、「学校楽しかった」だけではなく、「休み時間に〇〇ちゃんとおいかけっこして楽しかった」というように、「いつ」、「誰と」、「何をして」を具体的に話せているかどうかです。
それにはまずママ、パパがお手本となり、「5w1h」を意識した表現を使いましょう。「しっかり歩きなさい」など「しっかり」、「よく」、「ちゃんと」など曖昧な言葉をついつい使ってしまいがちですよね。このような言葉はよく「5w1h」が抜けてしまいます。
そうではなく、「車や人にぶつかったら危ないから、前を見てふらふらしないで歩こうね」というような表現を使いましょう。このような表現のほうが、子どもの「5w1h」を使った表現力も高まるだけでなく、子どももママ、パパの言うことを理解しやすく、ガミガミ言わなくて済みます。
ママやパパも一緒に勉強しよう
子どもの疑問に答えるとき、ママ、パパも子どもと一緒に勉強するつもりになって調べましょう。たとえその情報が仕事や家事に活かせなくとも、「そうだったんだ!」、「なるほどな!」と知的好奇心を満たされることは、大人の脳にも刺激になります。
また、子どももママ、パパと一緒に調べ、一緒に「そうなんだ!」と感動したことで、情報が記憶に残りやすくなります。
そして、親の知的好奇心は子どもに影響します。科学館や図書館などに頻繁に連れて行けば、子どもの知的好奇心を刺激され、学力が高くなることがわかっています。また、家にある本の数も、子どもの知的好奇心、学力に影響しているようです。
文化施設へ行ったり、本を読んだりするママ、パパが新しいことを知ろうという姿勢が、子どもにも移り、知的な刺激の多い家庭環境を作るんですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は子どもが抱く地球の疑問について解説してきました。
知的好奇心、新しいことを知ることを喜ぶ心は大事にしてあげたいですね。そのためには、子どもの「なぜ?」、「どうして?」の疑問を大事にしましょう。
ないがしろにすると、子どもは「疑問に思っちゃダメなんだ」、「疑問に思っても、答えてくれないから無駄だ」と思ってしまいます。むしろ、まず「よくそんなこと考えたね」と疑問に感じたこと自体を褒めてあげましょう。
そして、ママ、パパはスマホですぐに調べることができます。しかし、あえて子どもにも調べるのに参加させましょう。スマホやパソコンでの検索の仕方、その他の辞書や図鑑などの媒体の使い方も教えると、疑問に思ったことは自分で調べるようになります。
地球についての何気ない疑問が、お子さんの興味や関心を育てるきっかけになるかもしれません。