子どもはどうしてアンパンマンが好きなのか?キャラクターや歌、子どもはみんな大好き。
最終更新日:2021/05/31
アンパンマンはみんな大好き
「元気100倍!アンパンマン!」でお馴染みの国民的ヒーロー、アンパンマン。
「勇気りんりん」という歌の中で「みんながだいすきアンパンマン」とあるように、男の子、女の子関係なく、ほとんどの子どもがアンパンマンを大好きです。
それはかつて子どもだったママ、パパも同じで、アンパンマンを見て育ったという方は多いはずです。私も小さい頃にアンパンマンが大好きだった記憶があります。
どうしてアンパンマンはこんなにも子どもたちを魅了するのでしょうか。今回はその理由をお伝えしていきたいと思います。
ところで、アンパンマンのキャラクターの中で、どのキャラクターが人気だと思いますか。人気投票を行った結果、やはり圧倒的1位をとったのは「アンパンマン」。2位はアンパンマンのライバル、「ばいきんまん」。3位は比較的新しいキャラクターの「コキンちゃん」です。
乳児の頃にアンパンマンにハマる
アンパンマンに夢中になる子どもは何歳くらいが多いのでしょうか。
2018年に行われた好きなキャラクター調査によると、男女ともに1位はアンパンマン。特に0歳から2歳のお子さんに根強い人気だそうです。小学校に入る前、幼児さんからの人気が強いキャラクターです。
もちろん個人差もありますが、アンパンマンに夢中になるのは、だいたい1歳代〜2歳代ごろまで。3歳を過ぎてくると、アンパンマンを卒業するお子さんもちらほらと現れます。
同じ調査によると男女差もありますが、年齢が上がるとドラえもんや妖怪ウォッチ、プリキュアの人気が高くなります。
アンパンマンは乳幼児期に人気の高いキャラクターであることがわかります。
アンパンマンを好きになる理由とは?
ここまでアンパンマンが子どもの心をわしづかみにする理由とはなんんでしょう。ここからは子どもがアンパンマンを好きになる理由を整理してみました。
①ストーリーがわかりやすい
まずは「ストーリーがわかりやすい」ということです。
アンパンマンのストーリーは小さな子どもでもわかりやすいです。アンパンマンはたくさんのお話があり、多くのキャラクターが出てくるものの、定番のストーリーはいつも同じなのです。
最初に、ばいきんまんが何かいたずらをして、街の仲間を困らせます。そして、いつも正義の味方のアンパンマンが助けに来てくれます。
ところが、アンパンマンは水や汚れに弱くて窮地に陥ってしまいます。ピンチなときに、ジャムおじさんやバタコさんが新しい顔を焼いて、持ってきてくれることで元気を取り戻してばいきんまんをやっつけるという展開です。
たとえ、新しいキャラクターが出てきたり、ばいきんまんがアンパンマンをやっつける新しいアイデアを思いついたりしても、基本的なストーリーは同じ。だからこそ、小さなお子さんがいるご家庭でも安心して見せることができます。
また、ばいきんまんのように、友だちをいじめたり、困らせたりすることはいけないことだと、道徳心を教えることもでき、親としても嬉しい面がありますね。
②キャラクターが覚えやすい
次に「キャラクターが覚えやすい」ということです。
アンパンマンに出てくるキャラクターはとても多いです。1988年から放送開始し、2009年の時点でなんと1768体。ギネス記録に登録されたほどです。今では、もっと数が増えています。公式のキャラクター図鑑も出ています。
たくさん出てくるキャラクターですが、一つ一つを見ていくともわかりやすくて覚えやすいのです。
「しょくぱんまん」「おむすびまん」をはじめ、モチーフは子どもにとって身近なものが多くあります。食べ物や動物など、見分けをつけやすいものです。このキャラクターの覚えやすさ、親しみやすさのも人気の理由にあげられます。
③名前が覚えやすい
そして「名前が覚えやすい」ということです。
「アンパンマン」という言葉は、母音が「a」の音と「ん」という音が交互に続くので、とても聞き取りやすいため、名前を覚えやすいのです。
また、発音もしやすく、最初からはっきりとはしゃべりませんが、「あーぱま」、「ぱんまん」のように、明らかに「アンパンマン」を示す言葉を発します。最初にしゃべる言葉が「アンパンマン」という子どももいるほどだそうです。
アンパンマン以外にも、子どもが覚えやすいキャラクターが多くいます。しょくぱんまん、カレーパンマン、メロンパンナちゃん。一度見たら覚えられるような見た目と、名前も人気の理由ではないでしょうか。
アンパンマンの歌にも深い意味がある
アンパンマンのオープニング曲、「アンパンマンのマーチ」の歌詞をよく読むと、子どもの頃には気づかなかった歌詞の深さがあります。
アンパンマンの作者であり、この曲の作詞をした「やなせたかし」さんからのメッセージが込められており、生きる意味などがつづられています。
まずは「そうだ!嬉しいんだ生きる喜び。たとえ胸の傷が痛んでも。なんのために生まれて、何をして生きるのか。答えられないなんて、そんなのは嫌だ!」という冒頭の歌詞。
また、「何が君の幸せ、何をして喜ぶ。わからないまま終わる。そんなのは嫌だ!」「時は早く過ぎる。光る星は消える。だから君は行くんだ微笑んで」
歌詞の中には生と死を彷彿させるようなフレーズが散りばめられています。特に「なんのために生まれて、何をして生きるのか。」「何が君の幸せ、何をして喜ぶ。」という問いかけには、子どもはおろか、大人でも答えられないでしょう。
子ども向けのアニメに、生きる意味と自分にとっての幸せをわからずに、終わる(死ぬ)ことは嫌だとつづったのはなぜでしょう。
それは、第二次世界大戦時に、やなせたかしさんの弟が特攻隊に志願、そのまま戦死したことが関係してるかもしれません。そんな戦争経験が「なんのために生きるのか」「なぜ自分は生き残ったのか」という問いかけを生んだのでしょう。
親子で一緒にアンパンマンを見よう!
アンパンマンは、テレビ、映画などさまざまなお話があります。まずは、テレビが身近ではないでしょうか。
テレビは、金曜日の午前10時55分から11時25分までの30分間日本テレビで放送されています。30分間という短い時間なので、長い間集中していられないお子さんでも楽しめます。
また、テレビを楽しめるお子さんであれば、映画を一緒に観てみることもおすすめです。映画館に行って大画面で観てみるだけでなく、動画配信サービスや映画観放題のサービスを使えば、簡単に過去の映画を観ることができます。
テレビしか観たことなかったご家庭でも、一度、映画を一緒に観てみると親子のコミュニケーションのきっかけになるはずです。
子どもはアニメからいろいろなことを感じ、学ぶ
子どもはアニメからいろいろなことを感じ取ります。アンパンマンから何を学びとるかは、子どもによってちがうかもしれません。
中には、アンパンマンに感情移入をして勇気を出して戦うことは大切だと感じる子どももいるでしょうし、ばいきんまんのようにいたずらをしたら怒られるのだと知る子どももいるでしょう。
同じストーリーを観ていても、どこに反応をして、何を学びとるかはちがうのです。大人から観たアンパンマンと、子どもから観たアンパンマンも変わってきます。
お子さんと一緒にアンパンマンを観てみたら、ぜひ「どこが楽しかった?」など、感想を聞いてみてください。大人では見逃すようなところや、子どもならではの意見が聞けるかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は幼児さんに人気のアンパンマンについてでした。
アンパンマンの魅力は、ストーリーがわかりやすさ、キャラクターの覚えやすさ、名前の覚えやすさなどがあります。小さなお子さんでも楽しめる理由です。
ただ、よく聞いてみるとアンパンマンは大人でも深いと感じるような歌詞があったりと、分かりやすいだけではありません。そこには、メッセージ性もあります。
子ども向けのアニメだからと言わず、一度、お子さんと一緒にテレビやアニメを観てみてはいかがでしょうか。経験を共有することで親子のコミュニケーションにもつながっていきます。