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子どもといっしょにSDGsについて勉強しよう!17の目標の中から、目標9〜目標12を考える!

公開日:2021/04/17
最終更新日:2021/04/15

SDGsを知っていますか?

皆さんは、SDGsという言葉を知っていますか?なかなか聞かない言葉ですよね。今回はこのSDGsについて説明します。

SDGsとは、「サステナブル・ディベロップメント・ゴールズ(Sustainable Development Goals)」の略であり、意味は「持続可能な開発目標」です。では、どんな内容かというと、貧困や不平等、格差、気候変動など、地球上で起きているさまざまな問題を根本的に解決を目指すための目標です。

このSDGsの中にどんな目標を入れるかは、2013年に「オープン・ワーキング・グループ」という世界中の国々の代表が参加するグループによって、地球やすべての人のより良い生活の妨げになっている問題について話し合われました。そのグループの中には、教育や保健の専門家も参加し、同時に、世界中で国の代表だけでなく、一般の人たちも意見を出し合いました。そして、17つの目標が選ばれたのです。

そして、2015年に世界の国々はこのSDGsについて合意しました。そして、2016年から2030年の間に、世界中がこの目標を目指して、努力することが約束されたのです。

この目標の中には、例えば、生きていくために必要な食べ物すら食べられないほどの貧困をなくすこと、すべての人に機会が平等に与えられること、私たちの地球が汚されないように、健全であるように、消費や生産のやり方を変えていくことなどがあります。

子どもといっしょにSDGsについて勉強しよう

持続可能ってどういうこと?

持続可能とは、どういうことでしょうか。今ある資源をすべて使ってしまっては、未来に生きる人が困ってしまいます。今、私たちが過ごしているように、未来の人も過ごせるようにするのが、持続可能ということです。

資源というと、石油や天然ガスなどの化石エネルギーをイメージしますがそれだけではありません。きれいな海や森林なども大事な資源です。

持続可能な開発目標を達成していくためには、一部のだれかが我慢をするのでは難しいです。より公正で公平な社会に向けて、みんなで協力し合い、大きな変化を起こす必要があります。

子どもには、どのように教えればいいの?

まずは、大人であるママ、パパがSDGsについて知りましょう。SDGsを学ぶためのツールは、ネットで調べれば、けっこう転がっているものです。

そして、SDGsを子どもにわかりやすく教えるためには、どうすればいいでしょうか。それにはSDGsの何を教えるかを明確にすることです。

「SDGsって知ってる?持続可能な開発目標のことで、全部で17個の目標があってね。1つ目の目標は…大切なことだね!」と子どもに説明したとします。おそらくですが、子どもはこれを聞いて「ふーん…そうなんだ…」で終わります。

SDGsで大事なことというのは、「SDGsっていうこんな目標があるよ」という知識ではありません。SDGsは目標ですから、大事なことは、「達成に向けた具体的な行動」です。

どんな行動をすることで目標は達成されるのか教えたり、考えたりすることで、世界や地球のあらゆる問題についての知識は身についていきますし、子どももSDGsについて考えるきっかけになると思います。

例えば、10つ目の「人や国の不平等をなくそう」という目標については、どのような具体的な行動ができるでしょうか。

まずは、女性、障害者、セクシャルマイノリティー、違う国といった人たちへの差別が、世界だけでなく、日本にもあらゆる不平等があることを認識することです。そして、お互いの違いを認め合い、いじめや差別をしない、させないようにすることです。

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SDGsの17の目標から、目標9〜目標12を説明します

では、ここからはSDGsの17の目標から、目標9〜目標12を説明します。

目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう

9つ目の目標は、「産業と技術革新の基盤をつくろう」です。

災害にも耐えられる強いインフラを作り、誰もが参加できる持続可能な経済発展を進めて、新技術を生み出しやすくすることが、9つ目の目標です。インフラとは、人々が生活したり、仕事したりすつのに必要な、社会的な設備、施設、サービスのことです。例えば、水道や鉄道、電気、ガス、インターネットのことです。

日本では当たり前に普及しているインフラですが、世界ではどうでしょう。安定した電力供給が受けられない人の数、およそ26億人、基本的な衛生施設を利用できない人の数は25億人、水資源にアクセスできない人の数は8億人もいるんです。

インフラが満たされることで得られることは、たくさんあります。インフラが安定することで、働くことに意欲が湧き、企業の生産性が高まり、結果、生産性の上がった企業は雇用を生み、労働者は安定した収入を得ることができます。8つ目の目標である「働きがいも経済成長も」の目標達成にもつながります。

また、安定した収入を得られた家庭の子どもは、教育を受け入れられ、4つ目の目標、「質の良い教育をみんなに」の実現にも繋がります。

目標10 人や国の不平等をなくそう

10個目の目標は、「人や国の不平等をなくそう」です。

国の中での不平等や、国と国の間にある不平等をなくすことが、10個目の目標です。世界にはさまざまな不平等があります。同じ国の中でも、貧しい人と豊かな人がいたり、健常者と障害者がいたり、またはジェンダー、人種、民族、宗教の異なる人がいます。

また、国と国の間には、先進国と開発途上国、後発途上国があります。これらの違いがもたらす不平等を解消していくことは、貧困や飢餓、争いを減らすことに繋がるのです。

世界にはおよそ77億人の人がいますが、最もお金持ちの8人は貧しい人たちが持っている36億人分の資産を持っているのです。つまり、たった8人の金持ちが世界人口半分の富を持っているのです。こんな極端な富の格差を減らし、富の再分配の仕組みを作り、貧しい人たちが収入を増やし続ける支援をすることが必要です。

不平等の問題の中には、移民の問題もあります。移民が問題になっている理由の一つは、昔からその土地に住んでいる人たちが、移民の人たちに仕事を奪われていると感じているためです。また、自分たちと違う慣習や文化、宗教を持っていることを良しと思わない人もいます。

目標11 住み続けられるまちづくりを

11個目の目標は、「住み続けられるまちづくりを」です。

街や人々が住んでいる場所を、誰もを受け入れて、安全で、災害に強く、持続可能なところにすることが11個目の目標です。現在、都市に暮らす人の数は世界人口の半分以上の55%ですが、2050年には68%、世界人口の3分の2の人が都市に住むと予想されています。それだけ大勢の人々が快適に暮らせるまちづくりを目指さないといけません。

人口が集中することで、住居が足りなくなり住居費も高くなり、古くなって危険な建物が増え、車の排気ガスで空気が汚れ、交通渋滞も発生し、大量のゴミが発生します。多くの大都市では「スラム」と言った貧しい人たちが暮らす場所があり、犯罪も増えます。たくさんの人や建物が密集するだけに、自然災害に強いことも必要です。

このように都市は便利で快適な点もありますが、さまざまな問題も抱えています。このような問題を解決する計画的なまちづくりが必要になってきます。

目標12 つくる責任 つかう責任

12個目の目標は、「つくる責任 つかう責任」です。

持続可能な方法で生産し、消費することが12個目の目標です。私たちは日々、地球上のたくさんの資源やエネルギーを使って、さまざまなものを大量に生産、そして消費しています。

しかし、地球の資源やエネルギーは無限に湧いてくるものではありません。そのため、少ない資源でより多く、より質の高いものの生産の方法と消費の方法を考え出さなければなりません。

生産者には、環境や資源を守りながら、より質の高いものを生み出す方法を確立することと、生産工程で消費するエネルギーや発生する廃棄物を少なくすることが求められます。

消費者には、日頃から余分に購入しすぎないこと、食材などは使い切ること、食べ残さないことなどを意識して生活することが、12個目の目標達成には必要です。

普段の心がけで解決できるものはないか考えてみよう

SDGsへの取り組みの中で、目標達成のために、自分たちにもできることがないか考えてみましょう。SDGsの目標達成の期限はあと10年もありません。目標達成するためには、私たち一人一人が他人事ではなく、自分たちの事として考えることが大切になります。

「日本じゃなくて、世界の話でしょ?」、「日本にいる自分たちには実感持てないなぁ」と思うかもしれません。しかし、日本に暮らす人々も他人事ではありません。

例えば、12つ目の目標、「つくる責任 つかう責任」の中で課題とされている、「食品ロス」の問題です。

「食品ロス」とは、「まだ食べられるのに廃棄される食品」のことです。世界では1年間に40億トンの食品が生産され、その3分の1である13億トンの食品が捨てられています。日本の「食品ロス」は年間643万トン発生しています。

食品ロスを減らすことで、食品を生産、運搬、廃棄に使うための燃料を減らすことができるので、排出される二酸化炭素や使われる資源を減らすことにつながります。また食品ロスと向き合うことで、飢餓の問題を解決することにも繋がります。

他の目標でも、日本にとって他人事ではない問題がたくさんあります。それぞれの目標で自分たちに何ができるのか、親子で話し合ってみましょう。

子どもといっしょにSDGsについて勉強しよう

まとめ

いかがだったでしょうか。SDGsについて、特に17の目標の中から、目標9〜目標12をご紹介してきました。

SDGsの目標達成の期限は2030年。それまで、あと10年もありません。もちろん、国や自治体などが取り組むことは目標達成のためには必要不可欠ですが、私たち個人でもやれることをしなければ目標は達成できないでしょう。

例えば、「差別で苦しむ人たちをサポートする仕事がしたい」と思うかもしれません。そのような仕事に就かなかったとしても、「差別をしないようにしよう」、「差別をさせないようにしよう」と心がけるようになり、子どもの人格にも良い影響を与えるのではないでしょうか。

SDGsについて考えることは、世界の人々がどのような問題を抱えて苦しんでいて、どんなことをすれば解決するのかを考えることです。結果、それがやりたいことに変化し、子どもの将来を決めるきっかけになるかもしれません。

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