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子どもといっしょにSDGsについて勉強しよう!17の目標の中から、目標13〜目標17を考える!

公開日:2021/04/26
最終更新日:2021/04/26

SDGsを知っていますか?

皆さんは、SDGsという言葉を知っていますか?なかなか聞かない言葉ですよね。今回はこのSDGsについて説明します。

SDGsとは、「サステナブル・ディベロップメント・ゴールズ(Sustainable Development Goals)」の略であり、意味は「持続可能な開発目標」です。では、どんな内容かというと、貧困や不平等、格差、気候変動など、地球上で起きているさまざまな問題を根本的に解決を目指すための目標のことです。

このSDGsの中にどんな目標を入れるかは、2013年に「オープン・ワーキング・グループ」という世界中の国々の代表が参加するグループによって、地球やすべての人のより良い生活の妨げになっている問題について話し合われました。そのグループの中には、教育や保健の専門家も参加し、同時に、世界中で国の代表だけでなく、一般の人たちも意見を出し合いました。そして、17つの目標が選ばれたのです。

そして、2015年に世界の国々はこのSDGsについて合意しました。そして、2016年から2030年の間に、世界中がこの目標を目指して、努力することが約束されたのです。

この目標の中には、例えば、生きていくために必要な食べ物すら食べられないほどの貧困をなくすこと、すべての人に機会が平等に与えられること、私たちの地球が汚されないように、健全であるように、消費や生産のやり方を変えていくことなどがあります。

子どもといっしょにSDGsについて勉強しよう

持続可能ってどういうこと?

持続可能とは、どういうことでしょうか。今ある資源をすべて使ってしまっては、未来に生きる人が困ってしまいます。今、私たちが過ごしているように、未来の人も過ごせるようにするということが、持続可能ということです。

資源というと、石油や天然ガスなどの化石エネルギーをイメージしますがそれだけではありません。きれいな海や森林なども大事な資源です。

持続可能な開発目標を達成していくためには、一部のだれかが我慢をするのでは難しいです。より公正で公平な社会に向けて、みんなで協力し合い、大きな変化を起こす必要があります。

子どもには、どのように教えればいいの?

まずは、大人であるママ、パパがSDGsについて知りましょう。SDGsを学ぶためのツールは、ネットで調べれば、けっこう転がっているものです。

そして、SDGsを子どもにわかりやすく教えるためには、どう教えればいいでしょうか。それにはSDGsの何を教えるかを明確にすることです。

「SDGsって知ってる?持続可能な開発目標のことで、全部で17個の目標があってね。1つ目の目標は…大切なことだね!」と子どもに説明したとします。おそらくですが、子どもはこれを聞いて「ふーん…そうなんだ…」で終わります。

SDGsで大事なことというのは、「SDGsっていうこんな目標があるよ」という知識ではありません。SDGsは目標ですから、大事なことは、「達成に向けた具体的な行動」です。どんな行動をすることで目標は達成されるのか教えたり、考えたりすることで、世界や地球のあらゆる問題についての知識は身についていきますし、子どももSDGsについて考えるきっかけになります。

例えば、14つ目の「海の豊かさを守ろう」という目標については、どのような具体的な行動ができるでしょう。

私たちが出すプラスチックゴミによって海の汚染は進んでいます。日本の使い捨てプラスチック廃棄量は、アメリカに次いで2番目に多く、そして、海を汚しているゴミの8割は、街で捨てられたものと言われ、雨や風で川から海へと流れ出ているのです。

海を豊かで綺麗に保つために、まずは海や川だけでなく、どこであってもゴミを捨てない。エコバック、マイボトルを使用し、レジ袋、ペットボトルを使わない。ゴミの分別をして再利用するなどが考えられますね。

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SDGsの17の目標から、目標13〜目標17を説明します

では、ここからは、SDGsの17の目標から、目標13〜目標17を説明します。

目標13 気候変動に具体的な対策を

13番目の目標は、「気候変動に具体的な対策を」です。

気候変動やそれによって起きることを止めるために、すぐに行動を起こすことが、13番目の目標です。なぜこの目標が必要かというと、深刻な地球の将来を脅かしているからです。そして、その気候変動を引き起こしているのは、私たち人間です。

地球温暖化の現状は、疑う余地がないほどであり、1880年と比べて世界平均気温は0.85℃上昇しています。気温上昇値が2℃まで上昇すると、人間がなんとか自然と共存していられる限界レベルと言われています。そして2050年にはその2℃に達すると言われ、非常に危険な状態です。

大型台風の頻発や海面水位上昇による高潮の発生、食料不足による飢餓、環境の変化に耐えられずに絶滅する生物の増加、マラリアなどの伝染病の蔓延など。温度上昇に伴って、人類存続に関わる重大なリスクが発生するのです。

この目標は7つ目の目標「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」の再生可能エネルギーに取り組むことで実現します。

目標14 海の豊かさを守ろう

14番目の目標は、「海の豊かさを守ろう」です。

持続可能な開発のために、海と海の資源を守り、持続可能な方法で使用することが14番目の目標です。海の豊かさを守ることによって、持続可能な地球環境保護や地域経済につながります。

今、水産資源が危機を迎えています。海の資源を持続的に保ち続けられないほどに、世界の魚の33%が取られ過ぎているのです。1970年から比べると海の魚の量はそのときの49%しかいないのです。

私たちが食べる魚が減ったり、海の生態系が崩れる環境問題だけではありません。水産資源減少によって、小規模漁業の雇用問題です。世界には3億人の漁業従事者がおり、その9割が小規模漁業が占めています。また、その5割を女性が担っております。つまり、海の豊かさを守ることは、SDGs8つ目の目標と5つ目の目標の実現にもつながるのです。

目標15 陸の豊かさも守ろう

15番目の目標は、「陸の豊かさも守ろう」です。

陸の生態系を守り、再生し、持続可能な方法で利用すること。また、森林をきちんと管理をし、砂漠がこれ以上広がらないようにし、土地が悪化することを止め、再生し、生物多様性が失われることから守ることが、15番目の目標です。

毎年、1300万ヘクタールの森林が失われていることを知っていますか。1300万ヘクタールがどれくらいの広さかというと、なんと東京都59個分になります。そのことによって、さまざまな問題が起きています。

世界人口の25%、16億人の人たちは森林によって生計を立てて生きています。雇用を生み出しているはずの森を過剰に伐採することが、働く場所を奪い、また、生物の多様性まで奪っています。

また、森林伐採による生き物の住処の消失や経済成長による大気汚染、温暖化などによる生態系の破壊などさまざまな原因により、生態系変動の結果、生き物が絶滅していくスピードは上がっていき、今、地球上ではなんと年間4万種の生き物が絶滅しています。つまり、地球上にいる生き物は1日で109種、13分に1種絶滅している計算です。

目標16 平和と公正をすべての人に

16番目の目標は、「平和と公正をすべての人に」です。

持続可能な開発のため、平和で誰もが参加できる社会を作り、すべての人が司法を利用でき、どのレベルの地域、国、世界であっても、きちんと実行がされて、必要な説明がされ、誰もが対象となる制度を作ることが、16番目の目標です。

持続可能な世界を実現させるためには、世界の誰もが差別されず、暴力を受けず、災害や紛争に苦しまず、安全で安心な生活を過ごし、同じ立場で公正に話し合って、助け合い、共に世界平和の実現に取り組む必要があります。SDGsのスローガンである「誰一人取り残さない No one will be left behind」を達成することがこの目標です。

しかし、現状は取り残されている人たちがたくさんいます。例えば、紛争や災害によって不安定で不安になりながら生活している子どもが、世界には5億3500万人もいます。そこでは十分な医療を受けることができず、毎年60万人以上の子どもが亡くなっています。また、災害や紛争によって、医療だけでなく教育も奪われています。

他にも、人種や宗教、セクシャルマイノリティーなどによる差別をなくしていくことも、この目標の実現につながります。

目標17 パートナーシップで目標を達成しよう

17番目の目標は、「パートナーシップで目標を達成しよう」です。

目標のために必要な行動と方法を強化し、持続可能な開発に向け、世界の国々が協力をすることが、17番目の目標です。今まで紹介してきた1〜16の目標を達成するためには、世界中の国の政府、国民、地域、企業といった、ありとあらゆる人たちが結束して、SDGsに取り組むことが重要です。

ESG投資を知っていますか。単に儲かっていそうかなどの理由で投資をするのではなく、自然、社会にとって良い企業か、持続可能であるかなどの価値観で投資対象を選ぶ投資です。今、持続可能で、長期的に見て社会にとって利益を生むことができる企業と投資家のパートナーシップの在り方が注目されてきています。

また、自然や社会をより良くしようと、行政や企業、NPOなどが手を組んで、パートナーシップがたくさんあります。世界の問題に対して、私たち個人にはあまりに大きくなにもできないと思うかもしれません。

個人も団体も、国も企業も関係なく、それぞれの強みを生かして、パートナーシップを組めれば、SDGsの実現に向けて私たちができることは広がるのではないでしょうか。

子どもといっしょにSDGsについて勉強しよう

まとめ

いかがだったでしょうか。今回はSDGsについて、特に17の目標の中から、目標13〜目標17についてご紹介してきました。

SDGsについて親子で考えることで、世界の課題を知ります。どんな人たちがどんなことで苦しんでいるのか、どのようにしてその問題を抱えるようになったのか考えることにつながるでしょう。これは子どもの考え方や人格形成に強い影響を与えるはずです。

「将来、この問題を解決する仕事をしたい」と思わなくとも、SDGsに対して私たちにできる小さなことをする中で、周りから尊敬されるような人になるのではないでしょうか。

SDGsの目標達成の期限は2030年と、遠いようで近い未来です。子どもたちにより良い世界と地球を残すために、小さいことであってもどのようなことができるのか親子で話し合ってみましょう。

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