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音は子どもを豊かにする! 身近な材料で音を楽しむおもちゃを作ろう

公開日:2025/08/07
最終更新日:2025/08/07

五感を使った遊びは、子どもの感性や想像力を育みます。中でも「音」は、胎児のときから聞いている身近なものです。学びの世界を広げてくれる音と楽しく付き合うにはどうしたらよいのでしょうか。
そこで今回は元幼稚園教諭で、現在はおもちゃのひろばや手作りおもちゃ講座などを行う「子育ち子育て応援ほっと」を運営する石川くに子さんに、音と子どもの関係について伺いました。年齢別の遊び方や身近にある材料を使った手作りおもちゃの作り方などを紹介します。


「音」が子どもの発達に与える影響とは?
私たちは母親のお腹の中にいるときから、心臓の鼓動を聞いていました。子どもにとってそのリズムは落ち着きや高揚をもたらすものであり、音を味方につけたほうが良いのだと石川さんは言います。

「子どもたちが生きていく上では、『音』と上手に付き合っていくことが大切だと思っています。音というと音楽を思い浮かべるかもしれませんが、風やせせらぎなど自然の中で聞こえる音やパトカーのサイレンや工事現場など生活の中で聞こえる音、人の声など、さまざまな音が日常にちりばめられているのです」

子どもたちは身近にある多種多様な音を、聞くともなく聞いています。たくさんの音を聞く中で、必要な音をキャッチできるようになっていくのです。これは人の声を聞くというところに繋がっていて、言語能力やコミュニケーション能力が育まれます。

また音楽を聞くことで気持ちを落ち着かせたり、楽しい気持ちになったりと感情をコントロールする方法を学べますし、合奏や合唱では他者と音を合わせることで協調性が養われ、社会性が身につきます。耳を澄ませて聞くことで集中力や想像力もアップするとのこと。

音は単なる刺激ではなく、子どもの多面的な発達を支援する重要な要素として捉えることができるのだと石川さん。音楽はもちろん、日々の生活の中にあふれる音とうまく付き合い味方につけることで、より豊かな生き方ができるのです。

子どもの年齢によって変わる「音」との付き合い方
それでは、年齢ごとに音とどのように関わっていけばよいのでしょうか。年齢に合わせた遊び方をまとめました。

<0歳から2歳くらい>
振る、叩くなど単純な動作で音が出ることがうれしい時期。ただ足をバタバタさせて出る音でリズムを楽しむことも。おもちゃなら、自分がアクションを起こすと音が出るものがおすすめです。真似ができるようになってきたら音楽に合わせてダンスをするのもいいですね。

<3歳~5歳くらい>
音階があるもので遊ぶようになります。おすすめは童謡音階といわれる「ド・レ・ミ・ソ・ラ」だけの5音音階の木琴。どの音をたたいても不協和音にならないので、子どもが好きなように叩いたとしても心地よい音楽になります。また鼻歌などで自分なりの音楽を作り始めたり、リトミックのように音と体が競合していくようになったりするのもこの頃です。

<小学生>
より複雑な楽器の演奏ができるようになります。それぞれが異なる役割を担い、協力して音楽を楽しむように。10歳頃になると小さい音や大きい音を意識して出せるようになり、音の高低や音質の違いなどに着目することもあります。楽器の仕組みを理解し始めるので、今までとは違った音楽へのアプローチができるようになるでしょう。

それぞれの年齢で認知能力や身体能力が異なるので、子どもの発達レベルに合った刺激が必要です。音の学びはいわば離乳食のようなものだと石川さん。子どもの様子を見ながら、段階的な遊びで発達を促しましょう。子どもが自発的に遊べるよう途中で止めたりせず、思うように遊ばせてあげたいですね。

音の出る手作りおもちゃから子どもが学べることはたくさん!
音の遊びと言って思いつくのは手作りおもちゃではないでしょうか。既製品には素晴らしいおもちゃがたくさんありますが、手作りにしか味わえない楽しさもあります。では手作りおもちゃから子どもが学べることとは、どんなことなのでしょうか。

「何かを作るという意味で巧緻性や想像力が高まります。また手作りは壊れやすいので丁寧に物を扱うようになりますよね。どうすればうまくいくのか工夫する力や、問題を解決する力なども養えると思います」

「世の中にあるものは全部人が作ったものなんだよ。だからあなたにも作れるんだよ」と、子どもたちに気づいてほしいと石川さんは言います。自分の欲しい音は自分で作れる。今は未熟だから簡単なものしか作れないかもしれないけれど、その好奇心がいずれ楽器を作る職人になるかもしれない。何でも簡単に手に入る時代だからこそ、自分で考えて工夫する子どもになってほしいとのこと。

また音の仕組みについて学ぶこともできるのが手作りおもちゃの良いところです。素材による音の変化や振動と音の関係、どうしたら高い音や低い音が出るのかなど、「なぜ?」を考えるようになるでしょう。そこから音の多様性へ興味が向くかもしれません。

このように音の出る手作りおもちゃからは、細かな作業を行う能力や創造性、想像力、工夫する楽しさ、問題解決能力、論理的思考力、探求心など、さまざまなことが身につけられるのです。

身近な材料で作ってみよう!
家庭にあるものや100円ショップで簡単に手に入る材料を使い、音の出る手作りおもちゃを作ってみましょう。工夫次第で世界に一つだけの素敵なおもちゃになるはず!

<ひとりでも遊べる! 風船を使った電話&エコーマイク>
糸電話のように遊びますが、聞こえ方が面白い電話です。エコーマイクは針金の長さや素材で聞こえ方が変わるか試してみるのもおすすめ。

材料
風船電話……紙コップ、バルーンアート用風船
エコーマイク……紙コップ、針金

作り方
・紙コップに風船がはまるくらいの切れ目を入れて差し込めばできあがり
・針金をラップの芯などに巻き付けてコイル状に。糸電話の要領で紙コップに取り付けてできあがり

<大きなドラムと小さなドラム>
叩いても音が響きにくいので、お家でも安心して遊べます。バチも手作りできますよ。

材料
小……ガムテープの芯、風船、鈴、飾り付け用テープ
大……100円ショップのごみ箱、ガムテープ
バチ……菜箸、スチレンボール、木のビーズ、
はぎれやフェルトなど

作り方
・小さい太鼓は、ガムテープの芯に風船をかぶせて、周りにテープなどを貼り固定。鈴を取り付けたらできあがり
・大きい太鼓は、ごみ箱に写真のようにガムテープを貼り付ければできあがり
・菜箸に大きめの木のビーズやスチレンボールを取り付ける。フェルトやはぎれを巻けば、音がよりマイルドになり見た目もかわいいバチのできあがり

<いろんな木を使った木琴>
さまざまな木材を並べて音の違いを確かめられる木琴です。好きな音を探したり、どの木の音か当てたり、いろいろな遊び方ができます。

材料
いろいろな木の板、人工芝、バチ(ドラムの作り方参照)

作り方
音が響くように人工芝の上に木の板を並べるだけでOK

<円形木琴>
中にビー玉を入れて転がしたり、内側をバチでたたいたりして音を楽しむ楽器です。板の長さと音の関係を考えるきっかけになるかも。

材料
さまざまな長さの板、かまぼこの板

作り方
・かまぼこの板を適当な大きさに切る
・かまぼこの板の周りに少しずつ長さの違う板を貼り付けていけばできあがり

<音階が変わる缶の笛>
大きさや太さなどさまざまな缶を使うことで、いろいろな音階が出ます。缶の底を切ったり穴をあけたりして水を入れ、音の変化を楽しみましょう。お風呂で遊ぶと楽しいですよ!

材料
いろいろな大きさの缶、太めのストロー、ビニールテープ

作り方
・缶の底を切り取ったり穴をあけたりして、水が入るようにする。
・飲み口にストローを差し、写真のようにビニールテープで止める
・ビニールテープなど濡れても大丈夫な素材で飾り付けたらできあがり

<ストローや厚紙を使った笛>
ストローや厚紙を使って簡単に笛が作れます。ストロー笛は、長さで音が変わります。吹きながら切っていくとその違いが分かりやすいです。

材料
ストロー笛……ストロー
三角笛……厚紙、レジ袋

作り方
・ストロー笛は、口を当てる部分をできるだけ平らにつぶし、先端を山形にカットすればできあがり
・三角笛は写真のように三角の筒を作り、一部分を四角くカットしてレジ袋を貼る(写真の白い部分)。レジ袋を貼った部分に息を吹きかけ、振動で音を出す

おもちゃを選ぶときには、ぜひ大人も楽しいと思えるものを選んでくださいね。今回ご紹介した手作りおもちゃはそれほど音も響かず、どれも心地よく遊べるものばかりです。自分で作ることで、音に対する興味の持ち方が変わるのではないでしょうか。親子で仲良く作って遊んでみてください。

音は子どもを豊かにする! 身近な材料で音を楽しむおもちゃを作ろう1歳から12歳までの学童型知育教室アデック

プロフィール
石川 くに子さん
子育ち子育て応援ほっと運営。元幼稚園教諭。1997年~2017年に市内公立会館にて親子サークルを開催。2012年~2024年には親と子の自由空間ほっとを運営する。現在は自宅の一室を使って親子教室・遊び場・講座を開催。0歳から9歳までの子どもとその時期の子育てを担う大人の場を提供している。赤ちゃんの粗大運動を遊びながら育む運動発達プログラム「WARAリズム(R)」の資格講座を開催できるインストラクターでもあり、さまざまな講座を開催。その他、BPプログラムファシリテーター、乳幼児メディアアドバイザー、食育指導士、子ども運動&発達支援士、眠育サポーターなど。「親戚のおばさんのような立ち位置」で親子の成長を応援する人になり