天気予報ってどうやってわかるの?子どもといっしょに天気の不思議を考えよう!
最終更新日:2021/05/05
天気予報ってどうやってわかるの?
テレビのニュース番組や新聞などで見かける天気予報。地域別に、時間ごとの天気や降水確率を教えてくれます。
今の天気予報はかなり正確なので、疑わない人も多いでしょう。降水確率が90%であれば、大体雨が降るでしょうし、降水確率が0%のときには傘を持っている人はあまりいないです。出かける前に傘を持つかどうか、天気予報を信じて決める人も多いはずです。
どうして未来のことがここまで正確に予想できるのでしょうか。一時間後ならともかく、一日先、さらには一週間も先の天気までわかるなんて不思議だと思いませんか。
では、どうやって天気予報はわかるのでしょうか。天気予報には、天気の様子を、毎日、同じ時間に、同じ方法で、調べることが必要です。
そのために、天気を調べる気象台や測候所という場所があります。また、飛行機や船なども利用されており、空や海からも情報を得ています。
宇宙からの情報も得ています。地球の周りを回ったいる気象衛星からの雲の写真や、レーダーでも調査しています。そして、日本中に1300ヶ所もある全自動の機械、アメダスでも調べています。
これらの調査資料をもとにして、天気図が作られ、天気の変化を予測し、天気予報は出されます。予報は、天気の研究を専門にしている人が、考えて出しているのですが、近年は、コンピューターを利用し、天気図を計算で作り出して、昔から溜めてきたたくさんの天気の情報をもとに、天気予報を出す方法も使われているようです。
天気について学んでみよう!
天気について興味を持ったのなら、ほかにも天気について学んでみましょう。ここからは、天気に関する疑問について解説していきたいと思います。
天気予報ってどれくらい当たるの?
翌日の天気予報が当たる確率は、83%と言われています。
しかし、季節によって確率は変わります。7月、8月はの時期は積乱雲というゲリラ豪雨のような局地的な大雨をもたらす雲が発生しやすく、この雲は天気を予測する機械のスピードより早く発達するため、予測が難しいと言われています。
また、地域によっても確率は変わります。北海道や沖縄は全国的に見て、当たる確率が低いようです。北海道は地域によって地形などの条件が違うことから降雪量などの予想が困難であり、沖縄は海に囲まれており、雲が発生したり、海風が吹いたりと天候が変化しやすいためだそうです。
天気予報は、当たり前の話ですが、先の予報ほど外れる可能性が高くなります。翌日の天気予報が当たる確率が83%なのに対し、3日後は75%、1週間後は67%と落ちていきます。
天気はどうして変わるの?
天気はなぜ変わるのでしょうか。それには地球の周りの大気の動きが関係しています。
地球全体は、大気に覆われています。太陽から熱を受けて、温められると、大気はいろいろな方向へと動きます。空では、温かい空気のかたまりが上にのぼったり、冷たい空気のかたまりが下に降りたり、またこれらがぶつかり合ったり、横に移動したりします。これが風の正体です。
大気中には、水蒸気や雲、雨雲など、いろいろなものがあります。それらが、この風によって地球の周りを移動したり、その移動した先で、雨を降らせ、雪を降らせています。だから、毎日曇ったり、雨が降ったり、そして晴れたりと、いろいろ天気に変化するんですね。
つまり、天気が変わるのは、太陽で温められた大気が、地球上を動き回るからということです。
「晴れときどき曇り」と「晴れ後曇り」の違いは?
「晴れときどき曇り」と「晴れ後曇り」は似ていますが、同じ天気ではありません。「晴れときどき曇り」は、晴れと曇りが繰り返すのに対して、「晴れ後曇り」は晴れたあとに曇りに変わるのです。
「晴れときどき曇り」の「ときどき」は、その天気が断続的に起こり、予報期間が2分の1未満のときに使われます。「晴れときどき曇り」は、晴れたり曇ったりを繰り返す天気のことで、曇りの期間のほうが短いです。逆に、曇りの期間のほうが長ければ、「曇りときどき晴れ」になります。つまり、先に言われたほうの天気のほうが期間が長いということになります。
それに対し、「晴れ後曇り」は予報期間の後半で天気が変わるときに使います。きっちりと半分に前半、後半と分かれているわけではありません。予報期間の3分の1〜3分の2の間で変わるのが「のち」です。たとえば、天気予報で「晴れ後曇り」と言われた場合、8時〜16時の間に曇ってくるということです。
台風の通る道(進路)ってどうして分かるの?
天気予報を出している気象庁では、スーパーコンピュータによって、台風の通る道を予測しています。
まず地球の各箇所の気圧、気温、風向きなどのデータを測定します。そのデータをスーパーコンピュータに入力すると、台風が現在の位置から、どの方向へと進んでいきやすいかがわかります。
台風が進んで行きやすい方向とはどういうものでしょう。たとえば、気温の高いところと低いところがあれば、台風は気温の低いところのほうへ進んでいきます。気圧のの高いところと低いところがあれば、気温の低いところのほうへ進んでいきます。風が台風に向かい風のところと追い風のところがあれば、追い風のほうへ進んでいきます。
実際はこんなに単純ではなく、さまざまな要素が絡み合っているので、スーパーコンピュータを使い、1番進みやすい方向を計算するのです。その結果から気象庁は台風の進路予報として発表します。
昔の人は天気をどうやって予想したか?
昔の人はことわざに代表されるように、生活の知恵や経験から天気を予想していました。
たとえば、「暑さ寒さも彼岸まで」ということわざがあります。「暑さ寒さも彼岸まで」とは、秋の彼岸のころには、残暑も衰えて、涼しくなり、春の彼岸が過ぎれば、余寒も薄らいで、そのあとは過ごしやすくなってくるということです。また、辛いこともいつかは去っていくという例えにも使われます。
ほかにも「嵐の前の静けさ」ということわざがあります。このことわざは、これから大きな事件や異変が起きるときのたとえとしても使われますが、暴風雨が襲来する前に、一時的に静まりかえることを伝えています。
また、これは季節に関することわざですが、「秋の日はつるべ落とし」ということわざがあります。秋になると、日没の時間だけでなく、そのあとの薄暗い時間も短くるゆえに、日が沈むと真っ暗になります。秋の太陽が沈む様子は、まるで井戸の中につるべを落とすように早いものだということわざです。街灯などの明かりがなかった時代には、大切なことわざだったはずです。
天気予報が分かると、子どもの身支度も自分でできるかも?
天気予報は、ママやパパが知っておくだけでなく、お子さんと共有してみてください。どのような身支度をすればいいのかは、天気によって変わってきます。
朝、ニュース番組などの天気予報を理解できるようになれば、「今日は雨だから、カサや雨ガッパが必要だな」、「今日は昨日よりも◯℃低いから、厚着しなくちゃいけないな」と必要なものや今日着ていく服を、自分で考えて、用意できるようになるかもしれません。
子どもが自分で天候に合わせて服装を選べれば、ママやパパの朝の負担が少し減ります。天気予報を見て、服を選び、用意するのも体調管理の一つです。最初は、子どもに任せるとコーディネートがちぐはぐになったり、季節に合わなかったりするかもしれませんが、少しずつ上達していくものです。
また、天気予報という情報から、何を用意すればいいか、どういった行動をすればいいかを考えることは、子どもの思考力を高まることにつながります。情報を持っているだけではダメで、それをどう使うかが大事であるということを教えるきっかけにもなります。
まとめ
いかがだったでしょうか。天気の不思議について解説してきました。
今は天気予報の結果だけ知っておけば、困ることはないかもしれません。ただ、それは結果だけを知ることなので、自分の頭は使っていません。「どうやって天気予報が出されているのか」を掘り下げると、裏側や背景の部分まで知ることができます。
結果だけでなく、過程がどうなっているのか想像してみる、自分で考えてみるだけでも見える景色は変わってくるかもしれません。