神奈川県の私立小学校:日本大学藤沢小学校について
最終更新日:2020/04/08
私立小学校の4つのメリット
受験情報を確認したということは、少なくとも小学校受験をするか・しないかで、悩んでいらっしゃるのではないでしょうか。
まずは、私立小学校に通うメリットを知るところから始めてみましょう。それは大きく4点挙げられます。
1つ目は、進学に苦労しなくて済むことです。
私立の小学校の場合、ほとんどの学校が中学校、高等学校と内部進学することができます。エスカレーター式と揶揄されることもありますが、思春期の難しい時期に受験がないことの情緒的なメリットは大きいです。
また、小学校の6年間だけではなく、最長12年間のスパンで授業が組まれているため、先取り学習や長期のプロジェクト型の学習を受けられることも派生メリットです。
小学校卒業時に外部進学を考える親御さんもいますが、それはそれぞれのご家庭での選択なので、このメリットに反することではありません。
2つ目は、子どもの個性に合わせた学校選びができることです。
私立小学校は建学の精神や教育方針に基づいて、それぞれの学校に特色があります。どこの学校でも同じ教育が受けられる公立の小学校と違い、お子さんの個性や価値観に合った教育を受けることができます。
個性を伸ばす、強みを生かすといった教育は私立のほうが適していますが、子どもとの相性を見いだすことが、むしろ難しいかもしれません。
3つ目は、教師の異動がほとんどないことです。
私立小学校では、公立小学校のように教師の異動がありません。また、理念や教育方針に沿った教師を集めているので、先生から伝えられるメッセージにブレがなく、教育に一貫性があることを忘れてはいけません。
次の学年で誰が担任になるのかというような不安を抱いていても、そのほとんどが元々学校にいる先生なので、印象をつかみやすいこともメリットでしょう。教える側の人員構成が大きく変わらないことは、子どもの教育環境において大きなことです。
4つ目は、同級生が長く付き合い、終生の友になることです。
小学校で出会った友だちが、高校まで途切れることなく長く付き合うことになります。成長・発達の過程の中で、同じ思い出を共有したり、時に言い合いケンカしながらも深く話し込める友だちができることは、人生の大きな財産です。
自身のいいところ、悪いところもしっかりを受け止めてくれる、一生の付き合いになる友だちが生まれることが、私立小学校に通う最大のメリットとも言えるかもしれません。
お受験する?しない?
こういったメリットを考えた上で、私立小学校を受験するかどうかを、きっちりと判断いただきたいものです。
しかし、受験させよう!と考えたとしても、ご家庭の経済状況や受験にどれだけの時間を割けるのか、志望校までの通学手段や時間なども合わせて考えなくてはいけません。
その上で、それぞれの学校の情報や口コミ、ご家庭の教育方針や子どもの発達状況、子どもの個性や価値観、好きなことや伸ばしたいことなど、判断材料は多岐にわたってきます。
子どもの発達やご家庭の教育方針に合わせて、それぞれのご家庭で決断いただくことになるかと思いますが、その決断に後悔がないようにしていただきたいものです。
神奈川県の私立小学校
神奈川県は、関東の中でも私立小学校が多い地域です。教育熱の高い地域とも言えるでしょう。今回は、神奈川県藤沢市にある日本大学藤沢小学校をご紹介します。
日本大学藤沢小学校の理念
日本大学の理念及び目的である「自主創造」「知的好奇心を持って、自らが課題に取り組み、新しい道を切り開いていくこと」をもとに、「自主性と創造性」が教育理念となっています。
小学生のうちに「自主性と創造性」の芽を育むため、心と体の健康を育むこと、基本的な知識を身につけること、豊かな体験を通して学ぶことが重要と考え、
「挨拶ができる子」
「明るく元気な子」
「自分のことは自分でできる子」
「読む力、書く力、計算する力を持っている子」
「考える力、伝える力を持っている子」
「他の人を思いやることができる子」
という6つの目標を立て、特色のある教育を実践しています。
日本大学藤沢小学校の特色
日本大学藤沢小学校では「国語・算数・体育」の3教科が他のすべての教科の基礎と考えており、各学年でこの3教科の授業の時間を多く取られています。
この3教科を活用した上で「理科・社会・英語・音楽・図工・家庭」を学習し、9教科で身につけた力の活用によって「生活・総合」を学習していきます。
国語、算数、英語、体育、音楽は、専門の教師が担当する教科専任制を行い、また、全学年で9月・3月の実力テストと、10月の算数検定、漢字検定(3年生以上は希望者)で学力を図りながら、これらを目標にして学習に取り組む意欲を育てます。
そして、毎日、放課後16時までの時間、グラウンドや体育館、図書室を開放して、教員やボランティアの大学生が遊びと学びをサポートしています。学習の遅れをカバーしたり、書道、将棋、囲碁、ピアノや各種スポーツを行います。
特に算数は一度つまずくと意欲が減退したり、進度に追いつけなくなってしまったりと、大きな影響を与えてしまうので個別補習に力を入れています。また、図書館の前に「何でも相談コーナー」という子どもたちが質問や相談をする場所を用意しています。
英語教育では、ネイティブの外国人教師によるオールイングリッシュの授業が低学年のうちは週5日、4年生は週4日、5・6年生は週3日、行います。この他に、1~4年生は週1時間、5・6年生は週1.5時間を、英語科教師によるライティングとリーディングの授業があり、授業は1クラスを習熟度別に2グループに分けた少人数指導で行います。
ICT教育では、1~3年生はPC教室のパソコンを使って、パソコンの基本的な操作を学びます。1年生からローマ字入力の練習を始め、3年生ではWord、Excel、PowerPointを使って資料を作成、プレゼンテーションすることを目標にしています。4年生以上は全員がタブレットを用いて、ICTツールを使った主体的な学習をしていきます。
プログラミング教育によって論理的な思考を育てることや、情報の取り扱い方法やネットマナーを学ぶ情報モラル教育も行います。
進路情報
日本大学藤沢小学校は、系列校に日本大学藤沢中学校、日本大学藤沢高等学校、日本大学があります。
日本大学藤沢中学校への推薦制度があり、その後、日本大学藤沢高等学校へも推薦制度があります。また、日本大学藤沢高等学校から日本大学のほとんどの学部へ付属推薦制度を活用し、進学することができます。
日本大学藤沢小学校の合格率
日本大学藤沢小学校の2019年度の入試の募集人数は男女72人、志願者数は88人、合格者は73人、倍率は1.2倍でした。
また、入学試験としては、ペーパーテスト、行動観察、親子面接です。
アクセス
所在地は神奈川県藤沢市亀井野1866です。
アクセスは、小田急線「六会日大前」駅から徒歩10分。
ちょっとした気づき
日本大学藤沢小学校には日本大学藤沢中学校、高等学校と付属の学校がありますが、進学の際は一般の受験生と同じ入試を受けます。もちろん付属校というアドバンテージはありますが、他のエスカレーター式の学校のように必ずしも進学できるとは限らないようです。
そのため、小学校入学時から、全員が中学校へ進学できるために、きめ細やかな学習指導を行っています。
日本大学藤沢小学校情報まとめ
いかがだったでしょうか。今回は神奈川県藤沢市にある日本大学藤沢小学校について紹介してきました。
日本大学藤沢小学校は体育を学習の基礎としているところが特徴的です。子どもにはまず、心身ともに健康でいることを大切にしており、健康だからこそ、いろいろな取り組みに挑戦することができるという流れをつくっています。
我慢強く挑戦し、できるようになった喜びを子どもたちは知ります。あきらめずに頑張ることは、学習面でも良い結果を生むということが、体育の授業のねらいのようです。
ぜひ学校が行う説明会などに参加し、学校の雰囲気を感じてみて、志望校のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。